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Tr[sl[a]sl[b]]=a・bの計算について
Tr[sl[a]sl[b]]=a・bの計算について教えてください。 aのスラッシュをsl[a]、bのスラッシュをsl[b]とすると下記のようになると思います。 sl[a]={{a0,0,a3,a1-a2 i},{0,a0,a1+a2 i,-a3},{-a3,-a1+a2 i,-a0,0},{-a1-a2 i,a3,0,-a0}}; sl[b]={{b0,0,b3,b1-b2 i},{0,b0,b1+b2 i,-b3},{-b3,-b1+b2 i,-b0,0},{-b1-b2 i,b3,0,-b0}}; この積のトレースは、 Tr[sl[a].sl[b]]=4 a0 b0-4 a3 b3+(a1-a2 i) (-b1-b2 i)+(-a1-a2 i) (b1-b2 i)+(a1+a2 i) (-b1+b2 i)+(-a1+a2 i) (b1+b2 i); となります。 また、a・bは、下記になると思います。 a・b={{a0 b0-a1 b1-a2 b2-a3 b3,0,0,0},{0,a0 b0-a1 b1-a2 b2-a3 b3,0,0},{0,0,a0 b0-a1 b1-a2 b2-a3 b3,0},{0,0,0,a0 b0-a1 b1-a2 b2-a3 b3}}; このトレースは、 Tr[a・b]=4 a0 b0-4 a1 b1-4 a2 b2-4 a3 b3; になります。引き算をすると、 Tr[sl[a].sl[b]]-Tr[a・b]=0; となります。 質問1、 Tr[sl[a]sl[b]]=a・bは、Tr[sl[a].sl[b]]-Tr[a・b]=0;でよろしいのでしょうか? 自分では、納得できませんが? 質問2、 sl[a].sl[b]は、多分、非対角成分が0でないはずですが、トレースを取るということは、対角成分のみを拾い出すことになりますが、非対角成分は廃棄して良いのでしょうか?
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(1) 4次元運動量の共変成分(添字が下の成分)をp0,p1p2,p3としたときsl[p]の定義は sl[p] ≡ p0γ0u + p1γ1u + p2γ2u + p3γ3u です。質量を0にしたからといってp0が0になったりしません。 4次元ベクトルの内積も p・k ≡ p0k0 - p1k1 - p2k2 - p3k3 (2) 質量をmとすると p^2 ≡ p0^2 - p1^2 - p2^2 - p3^2 = m^2 質量0はp0^2 - p1^2 - p2^2 - p3^2 が0になるということであって、p1^2 やp2^2 や p3^2のそれぞれが0になることではありません。k^2についても同じ。 (3) Mathematica で虚数単位は小文字のiではなく、大文字の I またはパレットから選んで入力するようです。
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- shiara
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追加のご質問については、かなり手間のかかる計算になりますが、γの代数的性質を使えば、γの具体的な表現を用いなくても求められます。 先ほどは、簡単に書いてしまったので、誤解をされている方もいらっしゃるようですが、sl[a]sl[b]は次のような形に書くことができます。 sl[a]sl[b]=(aμ・bμ)+(S・N)-i(L・Σ) 右辺の最初の内積は、4次元ベクトルの内積ですが、後ろの2つの内積は、3次元ベクトルの内積です。ここでSi=aib0-a0bi、Ni=γ0γi、L=(a×b)(aとbの空間成分のベクトル積)、Σ3=iγ1γ2,・・・です。Ni,Σiはともにスピノルに作用する演算子で、Niはローレンツ変換を生じさせる演算子であり、Σiは回転を引き起こす演算子です。そして、これらはトレースレスです。 この式を追加のご質問に適用して計算をしてみました。まだ途中ですが、 (sl[a]sl[b])(sl[c]sl[d])=(aμ・bμ)(cν・dν)+Nの1次の項+Σの1次の項+Nの2次の項+Σの2次の項+NΣの項+ΣNの項 となりますので、トレースをとると、tr(aμ・bμ)(cν・dν)=4(aμ・bμ)(cν・dν)、Nの1次の項とΣの1次の項はゼロ、残りの項から4(aμ・bμ)(cν・dν)が出てくると思われます。 最後まで行っていなく申し訳ないのですが、時間があるときに確認したいと思います。
- grothendieck
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回答1 sl[a]sl[b]=a・b+(トレースレスの項)とか、Tr[sl[a]sl[b]]=a・bになどなりません。スピノール空間の4行4列の単位行列をEとすると、よく知られているように γμγν + γνγμ = 2gμν E です。両辺にaμbνをかけてμνで縮約すると sl[a]sl[b] = 2a・bE - sl[b]sl[a] です(sl[b]sl[a]はトレースレスでないことは言うまでもありません)。トレースをとるとTr[sl[a]sl[b]]=Tr[sl[b]sl[a]]なので Tr[sl[a]sl[b]] = 4a・b です。 回答2 観測量は表示の取り方に依存しないはずなのでユニタリ変換で不変になっていなければなりません。ユニタリ不変なものには、トレースとか行列式があります。 遷移振幅をMfi とするとよく知られているように確率はMfiの絶対値の2乗に比例します。Tr{M†M}とすれば絶対値の2乗に比例しますがdet(M†M}としたのでは絶対値の2乗に比例しません。かりに行列Aの対角成分以外を0にする操作をDiag(A)で表わすとTr{A}=Tr{Diag(A)}は成り立つが、Tr{A}=Tr{U†Diag(A)U}などは成り立たないのでユニタリ変換する前に非対角成分を捨ててはいけないことは言うまでもありません。場の量子論では無限自由度のため異なる表現が必ずしもユニタリ同値ではないのです。質問するならそう言うことにしてほしいと思います。
お礼
言葉が足りませんでした。 Tr[sl[q]sl[k]sl[p]sl[k]]=8(q・k)(p・k) の計算は、これでOKでしょうか?
補足
お返事ありがとうございます。 質問1について、 たまたま、a・bのトレースを取ると、Tr[sl[a]sl[b]]とイコールになるので 答えが一致しました。 a・b ={{a0 b0-a1 b1-a2 b2-a3 b3,0,0,0},{0,a0 b0-a1 b1-a2 b2-a3 b3,0,0},{0,0,a0 b0-a1 b1-a2 b2-a3 b3,0},{0,0,0,a0 b0-a1 b1-a2 b2-a3 b3}} ですが、a・b ={a0 b0-a1 b1-a2 b2-a3 b3}×Eなので、{a0 b0-a1 b1-a2 b2-a3 b3}の4倍が、Tr[sl[a]sl[b]]とイコールなのですね。 {a0 b0-a1 b1-a2 b2-a3 b3}のことを、固有値と呼んで良いのでしょうか? 何と言うのでしょうか? 質問2について、 難しいご説明ですね。しかしトレース計算される行列は、間違いなく非対角成分も存在するのですね。 ついでに下記についても教えてください。 コンプトン散乱の計算で、m=0の時のトレース最後の計算 Tr[sl[q]sl[k]sl[p]sl[k]]について教えてください。 答えは、Tr[sl[q]sl[k]sl[p]sl[k]]=8(q・k)(p・k)ですが、 下記の通り計算しました。 まず、4×4の単位行列です。 e1=IdentityMatrix[4]; それぞれの添え字が下のg行列です。 g0u={{1,0,0,0},{0,1,0,0},{0,0,-1,0},{0,0,0,-1}}; g1u={{0,0,0,1},{0,0,1,0},{0,-1,0,0},{-1,0,0,0}}; g2u={{0,0,0,-i},{0,0,i,0},{0,i,0,0},{-i,0,0,0}}; g3u={{0,0,1,0},{0,0,0,-1},{-1,0,0,0},{0,1,0,0}}; 添え字が上のg行列です。 g0d=1*g0u; g1d=-1*g1u; g2d=-1*g2u; g3d=-1*g3u; 添え字が下の運動量p行列です。 p0d = p0*e1; p1d = p1*e1; p2d = p2*e1; p3d = p3*e1; 添え字が上の運動量p行列です。 p0u = p0d; p1u = -p1d; p2u = -p2d; p3u = -p3d; 添え字が下の運動量q行列です。 q0d = q0*e1; q1d = q1*e1; q2d = q2*e1; q3d = q3*e1; 添え字が上の運動量q行列です。 q0u = q0d; q1u = -q1d; q2u = -q2d; q3u = -q3d; 添え字が下の運動量k行列です。 k0d=k0*e1; k1d=k1*e1; k2d=k2*e1; k3d=k3*e1; 添え字が上の運動量k行列です。 k0u=k0d; k1u=-1*k1d; k2u=-1*k2d; k3u=-1*k3d; y1は、sl[q]sl[k]sl[p]sl[k]の計算です。 y1=(g1u.q1d+g2u.q2d+g3u.q3d).(g1u.k1d+g2u.k2d+g3u.k3d).(g1u.p1d+g2u.p2d+g3u.p3d).(g1u.k1d+g2u.k2d+g3u.k3d); y1のトレースです。 y2=ExpandAll[Tr[y1]]; y3=%/.i^2®-1/.i^4®1/.k1^2®0/.k2^2®0/.k3^2®0; Print[y3]; 計算結果です。 8 k1 k2 p2 q1+8 k1 k3 p3 q1+8 k1 k2 p1 q2+8 k2 k3 p3 q2+8 k1 k3 p1 q3+8 k2 k3 p2 q3 y4=2*(q1d.k1u+q2d.k2u+q3d.k3u).(p1d.k1u+p2d.k2u+p3d.k3u); y4は、8(q・k)(p・k)です。 y4=8*(q1d.k1u+q2d.k2u+q3d.k3u).(p1d.k1u+p2d.k2u+p3d.k3u); y4の固有値をとりました。(?) y5=ExpandAll[Eigenvalues[y4][[1]]]; y6=y5/.i^2®-1/.i^4®1/.k1^2®0/.k2^2®0/.k3^2®0; 計算結果です。 8 k1 k2 p2 q1+8 k1 k3 p3 q1+8 k1 k2 p1 q2+8 k2 k3 p3 q2+8 k1 k3 p1 q3+8 k2 k3 p2 q3
- shiara
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回答1 sl[a]sl[b]=a・b+その他の項となりますが、その他の項はトレースレスのようですので、Tr[sl[a]sl[b]]=Tr[a・b]でよいのではないでしょうか。 回答2 おっしゃるとおり、トレースを取るということは、対角成分のみを拾い出すことになりますが、トレースを取る前に2つの行列を掛け合わせていますから、元の行列から見れば、すべての成分を加え合わせています。
お礼
お返事ありがとうございます。 確かに、Tr[sl[a]sl[b]]=Tr[a・b]も成り立ちますが、通常は、 Tr[sl[a]sl[b]] = 4a・b が正解でした。紛らわしいことを申しまして失礼しました。
お礼
お返事ありがとうございます。 >(1) 4次元運動量の共変成分(添字が下の成分)をp0,p1p2,p3としたときsl[p]の定義は > sl[p] ≡ p0γ0u + p1γ1u + p2γ2u + p3γ3u >です。 了解しました。 >質量を0にしたからといってp0が0になったりしません。 4次元ベクトルの内積も > p・k ≡ p0k0 - p1k1 - p2k2 - p3k3 Pが共変成分(添字が下の成分)、kが反変成分(添字が上の成分)の場合は、p・k ≡ p0k0 +p1k1+p2k2 + p3k3で、良いのですね。 >(2) 質量をmとすると > p^2 ≡ p0^2 - p1^2 - p2^2 - p3^2 = m^2 >質量0はp0^2 - p1^2 - p2^2 - p3^2 が0になるということであって、p1^2 やp2^2 や >p3^2のそれぞれが0になることではありません。k^2についても同じ。 「もっと本でよく調べろ」と怒られそうなので、復習します。
補足
すいません。新しい質問です。 コンプトン散乱の振幅を求める際、m=0のときは、 Tr[sl[q]( sl[p]+sl[k])sl[p]( sl[p]+sl[k])]で求まりますが、 mが0で無い時は、 Tr[(sl[q]+m)( sl[p]+sl[k]+m)(sl[p]+m)( sl[p]+sl[k]+m)] で求まるのでしょうか?