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高校物理のリュードベリ定数について
なぜ 1/λ=(2π^2k^2me^4/ch^3)*(1/a^2-1/b^2)[a=1,2,3・・・][b=a+1,a+2,a+3・・・] がリュードベリ定数Rを証明したことになるんですか? ちょっと質問がわかりにくいと思うんですけど、どう聞けばいいのかも よくわからないので、わかる人がいたら教えてください。
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- hogehogeninja
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リュードベリは太陽光の線スペクトルについて 1/λ=R*(1/a^2-1/b^2)[a=1,2,3・・・][b=a+1,a+2,a+3・・・] R=1.097 *10^7 [1/m] の関係があることを見つけたわけですが、そのRがなぜ R=2π^2k^2me^4/ch^3 と表されると説明できるか、という意味ですね。 ひとつひとつ式を書いたり図をかいたりしながら、自分で追っていくとわかりやすいと思います。 i)まず予備知識として、電子は波動の性質をもち、 1/λ=p/h ........(1) という波長を持っています。pは運動量でmvです。 ii)ボーアは、原子核の周りを電子が波として回っているときを考えました。 そのとき、その向心力はクーロン力です。ある半径rで回っているとき、クーロン力は F=kZe^2/r^2 ........(2) [Ze は原子核の電荷、e は電気素量] また、ことのき速さvで等速円運動をしているとすると、 F=mv^2/r ........(3) (2)と(3)を連立させて、ある半径rでは決まった速さ v=√(kZe^2/rm) ........(4) で回っていることが分かります。 ここが特に物理として重要です。 iii)さらにボーアは、波としての電子波は、原子の周りで一周したとき、元の位相に戻る定在波を考えました。一周が、ちょうど波長の正数倍になっている時です。 2πr=aλ ...[aは正の整数] =ah/mv ........(5) [(1)を使って] iv)(4)と(5)は、別々の理由で半径rの時の速度vを決めています。 なので、両方を同時に満たすには、特別なrの時だけになります。 そのrを(4)と(5)を使って求めると、 r=(ah)^2/(2π)^2kmZe^2 ...[aは正の整数] ...(6) となり、a の値に応じた飛び飛びの半径しか電子の軌道は許されません。 このとき、そのおのおのの軌道にいるときのエネルギーは E=mv^2 =4π^2k^2mZ^2e^4/h^2 × 1/a^2 ........(7) となります。 v)さて、電子がそれぞれ a の値で指定される軌道から別の b という値で指定される軌道に移るとき、その差のエネルギーを出し入れします。その差のエネルギーをE_ とすると E_ = 4π^2k^2mZ^2e^4/h^2 × (1/a^2-1/b^2) ........(8) vi)このエネルギーの出し入れを光子で行ったとすると光子1個のエネルギーE_は波長と E_ = hc/λ ........(9) から、 hc/λ = 4π^2k^2mZ^2e^4/h^2 × (1/a^2-1/b^2) ........(10) です。 原子核が水素原子核のとき、Z=1です。(この結果は電子を1つだけ残して他を全て取り去った原子核のときに正しいので、Z=1以外では実用的な意味であまり意味がありません) -------------------------------------------------------- というようにRは説明されています。