(質問者が対象としている)東アジアは狭義には、NIES(新興工業地域)と粗同義ですから、私はその中の韓国を例に説明してみます。
韓国は朝鮮戦争で疲弊し、生産設備等に壊滅的被害を受けた状況から(再)出発せざるを得なかった訳ですから、当時は工業製品(特に完成品)等は全面的に国外依存していたのです。
しかし、外貨保有高が殆どなく、輸入に依存し続ける事が出来ず、(今迄の)輸入分を国産化すべく、始ったのが「輸入代替工業化」なのです。
この時、以前の輸入品から国産品に切り替わるのは、完成品に限られるのが常であり、部品(or中間財)等の輸入は「輸入代替工業化」が進行しても止まらない弱点を抱えていたと言えます。
そこで、部品等を輸入する為に必要な外貨を稼ぎ出す為に、(韓国産の)最終品を韓国国内のみならず、国外に販路を求めて「輸出志向工業化」へ変貌して行った、と言えるでしょう。
更に、前述の変貌と残る三つのキーワードとの関係ですが以下の如く捉えたらどうでしょうか?
(韓日間の)貿易では「輸入代替工業化」段階では韓国側の日本からの部品(or中間財)の輸入が目立ち、「輸出志向工業化」へ変貌後は、韓国から日本への輸出が目立ち出す、特色を帯び易いのです。
そして、日本からの対韓「(海外)直接投資」による日系合弁企業が韓国の工業化(の変貌)に大きく関わってきたと言う事であり、「円高$安」が故に($とペッグ制下の)ウォンとリンクする仕掛だと思います。
(記憶ミスがない限り)未だ韓国当局はウォンへ何等かの制限を加えている可能性がありそうですが、この点に関しては私の憶測が含まれているので、ご了承下さい。