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二次元の閉じられた図形での重心が必ず求められることの数学的根拠
図形の外にあれば重心とは言わないでしょうが、このような不動点(?)が2次元の図形では存在すると思いますが、これは数学的にはどのように表現されることなのでしょうか。
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重心とは、その点を通る任意の直線によって図形を2つに分けると、必ずその図形Zの面積が2等分されるという点、と定義できます。 ここで、こういった点が2つ存在すると仮定します。重心Gと重心G'を通る平行線を引きます。重心の定義から、これらの平行線のどちらによってもその図形は2等分されます。Gを通る任意の線Hによって分けられたそれぞれの図形をA,Bとすると、A=Bとなり、G'を通り、かつHに平行な線H'によって分けられたそれぞれの図形をA',B'とすると、A'=B'となります。ただし、BはG'を含み、A'はGを含むものとします。 図形からHとH'の2本の線で切り取られた部分をCとすると、A'-A=Cとなります。よって2A'-2A=2Cですが、 A+B=A+A=2A=Z A'+B'=A'+A'=2A'=Z ですので、2A'-2A=Z-Z=0、つまりC=0となります。 任意の2本の平行線で切られた部分の面積が0ということは、2本の平行線の距離が0、つまり2本の平行線が重なった場合しか考えられません。この場合、G,G'の双方が一本の直線に乗ることになりますが、G,G'の2点を通る直線は一意に決められるため(逆に言えば一意に決められてしまうため)、任意の直線H、およびHに平行なH'によって成り立つ上記の関係と矛盾します。よって、GとG'は別の点であるという仮定が否定され、G=G'ということになります。 上記により重心は2点であり得ないことから、3点以上についても上記の類推でとりえず、よって重心は一点に存在しうることになります。 厳密には#3さんの回答にあるとおりベクトルの積分で計算をすることになり、場合によっては重心が図形の外に出る場合もありますが、方程式の実数解と虚数解に相当ということはありません。もともと図形の内側と外側というのは重心の計算に取りあまり意味はありませんので、場合によっては重心が図形の外に出てしまう…くらいの話になります。 重心が図形の外に出てしまう典型的な図形は、2つの同心円で切り取られた輪状の図形ですね。この場合、重心は同心円の中心になりますが、輪状の図形からみると図形の外側、ということになります。
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- BLUEPIXY
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#11>そういうような意味です なるほど、私は用語の使い方を誤っていたようです。 すみませんでした。 #5で言っているのは、単なるモーメントの意味です。
お礼
私の理解の範囲を超えていますが、門前の小僧習わぬ経を読むの通りで、及ばずながら小僧も勉強させていただきたいと思います。
- ojisan7
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そういうような意味です。確かに「慣性モーメント」は「2次のモーメント」に近い概念です。 【慣性モーメント】=Σ(r_i)^2・m_i 【2次のモーメント】=(Σ(r_i)^2・m_i)/M です。
- BLUEPIXY
- ベストアンサー率50% (3003/5914)
#6>重心位置を軸として選ぶと、一番小さなエネルギーで回転させることが、できる なるほど、納得です。 ちゃちゃをいれてすみませんです。 >「重心の慣性モーメントが0」というのは間違っている R=(Σm_i r_i)/M で重心の位置を決める時、 MR=(Σm_i r_i) としてモーメントの総量は、重心に全ての質量があるとして良い。 という意味と、 基準点を重心に取った時には、モーメントは0になるという意味だと 思うのですが? やはり、間違いですか? それとも2次のモーメントは0にならないという意味なのでしょうか? またもや、回答でもない質問をしてしまうことをお許し下さい。
補足
私も伺いたいと思いますからご遠慮なさらないでください。
- ojisan7
- ベストアンサー率47% (489/1029)
BLUEPIXYさんのNo8の解答は正しいと思います。ただ、 「重心の慣性モーメントが0」というのは間違っている、ということです。
- BLUEPIXY
- ベストアンサー率50% (3003/5914)
>回転するのは図形であって重心ではないと考えるのではいけないのですか。 方向はどうでもいいですが、重心を通る直線を図形に描いたとします。 その方向に力を加えたとすると、直線で分割された、右側の図形と左側の図形のモーメントは同じであるはず(重心を通る直線の両側で釣り合っている)です。 釣り合っていないのなら回転を起こしますが、 釣り合っているなら(誤差を考えない理想的な状態なら重心自体が力によって移動するが)回転はしないはずです。 一般的に、小さいハンドルと大きいハンドルが同じ中心に取り付けられているとしたら、大きいハンドルの方が、楽に回せるはずで、回転の中心に近い方がものを回転させるために必要な力は大きいはずだということを言っています。(エネルギーとしては同じになるのかな?)
- ojisan7
- ベストアンサー率47% (489/1029)
図形の外にあっても重心と言うと思います。また、「不動点」という言葉は、この場合、適切でないかもしれません。数学では「不動点」は別の意味で使っています。また、慣性モーメントが0というのも間違っているかも知れません。(普通の図形の場合、重心における慣性モーメントは0ではないですよね)また、重心を通る直線で面積が2等分されるというのも誤りですよね。 2次元の図形の場合重心(x,y)は xS=Σxi・ΔSi yS=Σyi・ΔSi で定義されます。ここで、Sは図形の面積、ΔSiは図形の微小面積、xi,yiはΔSiのx座標、y座標です。 式から明らかに、(x,y)は一意です。 更に言えば、図形が3次元、4次元、5次元・・・であっても重心は一意です。4次元以上の場合ΔSiは数学の言葉では「測度」というのが普通だと思います。
お礼
別のはるかに高等なご質問にも重心と速度の関係が出てきたと記憶していますが、素朴なコマ回しの重心と速度という概念がどこかでつながっていることに感激しています。
補足
速度は測度の誤りでした。以後気をつけます。
- mech32
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#3です。 すみません。言葉不足でした。言い換えます。 何かの図形を回転させようと思ったら、どこかに軸を選びます。この軸を選ぶときに、重心位置を軸として選ぶと、一番小さなエネルギーで回転させることが、できる、という趣旨です。
- BLUEPIXY
- ベストアンサー率50% (3003/5914)
すみません、回答ではなく、#3を読んでいて疑問に思ったのですが、 #3>何かの図形を、くるくる回そうとしたときに、一番小さなエネルギーで回転させることができる点が重心です 何かの図形を回す時に、重心に力を(どうやってかはともかく)加えたとしても、重心は、慣性モーメント0の点ですから、回転しないと思うのです。 (もし、回転するようならそこは重心ではなく、別の場所が重心であって、その重心を中心に回転する?) もし、ある図形を一番小さなエネルギーで回転させるとしたら、 重心からの距離が一番遠い点に重心方向と直角に力を加えることだと思うのですが、勘違いしていたらすみません。私は誤解しているのでしょうか?
お礼
ご投稿有難うございます。回転するのは図形であって重心ではないと考えるのではいけないのですか。
- mech32
- ベストアンサー率57% (23/40)
重心Rの数学的表現は、 R=(Σm_i r_i)/M R=∫rdm などが一般的でしょうか。ただし、Rとrはベクトルで、rは、微小質量m_iの位置ベクトルです。また、Mは全質量です。 さて、重心の存在についてですが、「数学的根拠」の説明には必ずしもならないかもしれませんが、次のようなイメージを持っておくのは有用だと思います。簡単のため1次元で考えて、 平均=重心=1次のモーメント=∫xf(x)dx aまわりの分散=aまわりの慣性モーメント=2次のモーメント=∫(x-a)^2f(x)dx つまり、統計学でいうところの「平均」は、図形の「重心」に、「分散」は「慣性モーメント」に対応します。平均、あるいは重心は、この、慣性モーメントを最小にする点のことである、というふうに考えることができます。 言い換えますと、何かの図形を、くるくる回そうとしたときに、一番小さなエネルギーで回転させることができる点が重心です。そう考えて、ある点aまわりの慣性モーメント(分散)を求めますと、 aまわりの分散 =∫(x-a)^2f(x)dx =∫(a^2-2ax+x^2)f(x)dx =a^2∫f(x)dx-2a∫xf(x)dx+∫x^2f(x)dx となって、aに関する2次式、言い換えると、下に凸な放物線になって、かならず、最小値が存在することになります。この最小値となるaが平均すなわち重心になる、といえば、重心がただ一つ、必ず存在することがイメージできるのではないでしょうか?
お礼
ご教示ありがとうございます。少々私には難しいお話ですが努力して理解に努めたいと思います。
- tomtom_
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図形が凸であれば図形の内部になりますが,例えば三日月のような凸でない図形の場合は,図形の外に重心があります. 図形の内部か外部に重心があるということは,結局必ずどこかに存在するということになると思います.
お礼
ご教示ありがとうございました。何か方程式のようなものを想定して図形の内部に重心があるのは実数根、外にある場合は虚数根に対応するというようなことはないでしょうか。
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お礼
ご丁寧にご説明いただいてありがとうございます。勉強させていただきます。