アメリカに36年住んでいる者です。 私なりに書かせてくださいね。
どういたしましてと言う日本語にあたるものとして、You are welcome.と言う表現ですね。 It's my pleasure, No problem. Any time, Forget it, もどういたしまして、とか砕けた言い方、とか日本でも辞書でも書いてあるみたいですね。
だから、辞書は怖い、と私は言うのです。 説明がないからです。
これらは意味合いが違うのです。 言っているフィーリングが違うのです。
くしゃみをして、Bless youといわれたからThank youと言ったらYou are welcome.と言う、しかしちょっとしたことをしてあげたときにThank youといわれたからYou are welcomeという表現とNo problem.等の表現をするときとがある。 じゃ、くしゃみしたときはNo problem。 It's my pleasureと言うのか。 言わないですね。 言ったらかえっておかしいのです。
何でおかしいのか。 フィーリングが違うのです。
You are welcomeはあくまでもYouはwelcomeなんです。 welcomeと言う形容詞で、してあげたことに対して報酬や感謝の表示はする必要がありません、と言う意味なんですね。 つまり、あなたにしてあげたことはあなただからしてあげたことです、と言っているわけです。 何もあなたから報酬をいただこうとは思っていません、と言うことなんです。 そのフィーリングで言っているわけです。 (一種の慣用句にはなっていますが) よって、日本語ではこのようなときに「どういたしまして」と言うからこの訳が載っているわけです。
ちょうどGood morningはおはようと言う意味ではありません。 しかし、両方とも朝の挨拶として使われるから「同じ」だといって、Good morningはおはようと訳されるわけです。
ではほかの「どういたしまして」はどうでしょうか。
It's my pleasure, やってあげたことは私の喜びです。 つまり、やりたい・やってあげたいからやったんだよ。と言っているわけです。
No problem. 問題ではないです。 苦労してやったことではないです。と言っているのです。
Any time, いつでもやってあげますよ、よろしければ。と言うフィーリングを伝えたいんですね。
Forget it! 忘れてくれ、つまり、みずくさい!に似たフィーリングですね。
これでお分かりでしょうか。 You are welcomeは自分にとって大変ではない、とか、大きな問題じゃない、いつでもやってあげるよ、気にしない気にしない、等のフィーリングとはまったく違うわけです。
つまり、どういたしまして、と訳されてはいるけど、プレゼントあげたときにThank youといわれたので、I hope you'll like it.と言ったときに気に入ってくれると言いな、と訳しても、どういたしまして、と訳しても、辞書的には同じと言うことになるわけです。
しかし、これはあくまでも、気に入ってくれればうれしい、と言っているのです。 そのフィーリングをあらわしているのです。
このカテでこの3年間なぜフィーリングと言うものがそんなに大切なのか、のいい例だと思います。
これらをニュアンスが違うと言うだけの説明じゃもったいない、と言うことになるわけです。
なぜ、You are welcomeと言うのを聞かないのか、 それは単にこれを言う状況じゃなかったからと言うだけに過ぎません。 Forget it!を聞いたことがなければ、それを言う状況にはいなかった、と言うことだけです。
これでいかがでしょうか。 分かりにくい点がありましたら、補足質問してください。