- ベストアンサー
平家物語の中で
扇の的 あの扇の真ん中射させてたばせたまへ 「たばせ」とはどのように訳せばいいのかお願いします。
- みんなの回答 (4)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
補助動詞とは、基本的には「動詞(助動詞)A+動詞B」の形になっている時の「動詞B」をさします。 例文では「助動詞A=せ(尊敬の助動詞)」で「動詞B=たまへ」と思えばいいと思います。 補助動詞の働きとしては、現代語で考えると、 (1)私は古文を勉強する。 (2)私は古文を勉強している。 (3)私は古文を勉強させられる。 という風に語尾に色々な語を接続させることによって文章の幅を広げていることが分かると思います。 この「文章の幅を広げる」役割を持つ言葉の中でも、動詞に現れるのが「補助動詞」と言われるものです。 どのような時に使われるのかは、断言はできませんが、 文脈に基本時制以外の意味を加えたい時に使われるのが殆どだと思います。 後、古文の場合は、今回の例のように「尊敬+尊敬」の形で二重尊敬の形を取ることによって、 更に位の高い人への尊敬を表すことも可能にするのが補助動詞です。 質問者さまが高1なのか高2なのかで理解度も異なるとは思いますが、 古典文法の中では難しい部類に入るところなので、 これで分からなくてもまだ大丈夫です。 参考書や文法書を熟読して、理解できるように頑張ってください。
その他の回答 (3)
- garamond
- ベストアンサー率53% (1119/2111)
#1です。 まず、補助動詞について: たとえば、「見る」という動詞は「映画を見る」のように使いますが、これを「試してみる」という風に使うとき、補助動詞といいます。つまり使い方の問題です。 現代の標準的な表記では仮名書きにされることが多いようです。 置く→済ませておく; 居る→笑っている 敬語表現での例を挙げれば、 上げる→手伝ってあげる; 頂く→教えていただく なお、形容詞の場合も含めて補助用言と言います。 欲しい→気を付けてほしい; 良い→来なくてよい 次に「たばせ」の「せ」について: 助動詞で、終止形は「す」、活用は下一段型です。活用語の未然形に付き、使役・尊敬を表します。「射させ」の「させ」は使役で、口語と同じですね。 「る」よりも敬意の度合いが高いのですが、口語には継承されませんでした。もっとも、年輩の方の書翰文などで「~におかせられては」のような例がなくはありません。 口語訳を考えてみましょう。 「たばせ」=「賜ぶ(下さる)」+「す[尊敬]」ですが、上に述べたように、口語では「す」「さす」の尊敬の用法が受け継がれなかったこともあり、「下される」(「れる」は助動詞)が変化した「くださる」で間に合わせるしかないでしょう(「下さられる」や「お下さりになる」はありえません)。 ここではさらに尊敬の「たまへ」がついていますので、通常の口語では対応しきれません。 したがって、もし私なら、「的の中心に命中させてくださいませ」または「…くださいますように」と訳します。 学校の試験問題であれば、不自然ですが、「的の中心をお射させになってくださいませ」などの訳もありうるかも知れません。 これでも、厳密には対応していませんが、尊敬語使用の回数が一致します。厳密に対応させるなら、「射させておくださりになってください」という奇妙な文になってしまいます。
お礼
お礼が遅くなってすいません。大変参考になります。ありがとうございました。
- katu2
- ベストアンサー率32% (9/28)
平家物語 巻第十一「那須与一」の、「……与一、目をふさいで、「南無八幡大菩薩、我国の神明、日光権現・宇都宮・那須のゆぜん大明神、願わくはあの扇の真ん中射させてたばせ給え。……」の場面の言葉ですよね。 この《たばせ》は「給う」の未然形に尊敬の助動詞「せ」はついたかたちで、深い尊敬を示す言葉です。 「給え」は「何々を行なわせてださい」です。この場面では「菩薩さま、権現さま、明神さま」と、所謂、現在でも行なわれている神々への「願掛け」で、「このことを為させてください」と云う意味です。
お礼
返事が遅くなってすいません。ありがとうございました。
- garamond
- ベストアンサー率53% (1119/2111)
「賜(た)ば・せ・給へ」ではないでしょうか。 「賜ぶ」は敬語で「下さる」の意の四段活用の動詞で、補助動詞としては、「~してくださる」となります。
お礼
ありがとうございました。よろしければ補助動詞とはどのようなもので、どのようなときに使うのかも補足していただけると助かります。
お礼
御礼遅くなってすいません。大変参考になります。ありがとうございました。