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コレクタ電流の計算公式の導出方法について
書物に計算結果は掲載されていたのですが、導出方法が分かりません。教えていただければ幸いです。 題名としては、「代表的な低周波増幅回路」という内容で、計算結果は、「Ic=((R2/(R1+R2)-Ec-Vbe+(Re+(R1R2/(R1+R2))Icbo))/(Re+(R1R2/((R1+R2)(1+Hfe))))」となっていました。 回路図は、コンデンサや入出力のトランス結合などが省略された回路図で、PNPトランジスタのエミッタがグランドに接地されていて、エミッタとグランドの間に抵抗Re。次に、ベースとコレクタの間に抵抗R1。ベースががグランドに接地されていて、ベースとグランドの間に抵抗R2。そして、最後に、コレクタがグランドに接地されていて、コレクタとグランドの間に直流電源Ec。そして、その電源の接続方向は、グランド側に向かって電流が流れる方向です。エミッタ電流はIe。ベース電流はIb。コレクタ電流はIc。ベース・エミッタ間の電圧は、Vbe。ベースからコレクタにトランジスタを通して流れる電流をIcbo。と表記していました。 現在、ソフトウェア技術者なのですが、ハードについても今週から勉強し始めました。上記の数式も入門書にのっていたものなので、本当はカンタンなのでしょうけれど。。。頑張っています。お願いします。
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pnp、入出力トランスなどの記述から察するにかなり昔の専門書をお使いでしょうか、Icboが登場してる、導出に困惑してる、などのご様子から失礼ながら独学の初心者には不適当な教材かもと思われます。現在の学生が使ってるような本を使用された方がよろしいかと。回路の基本が無いと今のような壁にぶつかって、独学の場合向学心が鈍ってしまいます。 次に、少し説明の校正をお願いしたいのですが、 『PNPトランジスタのエミッタがグランドに接地されていて、エミッタとグランドの間に抵抗Re。』は以下のように書くのが適切です。「PNPトランジスタのエミッタが抵抗Reを通って接地」などです。「エミッタがグランドに接地されていて、」と書いてしまうと 読む側は間に抵抗無しで接地されてると解釈します。 また、 Ic=((R2/(R1+R2)-Ec-Vbe… は変です、EcはR2に掛かってるはずです、そのほかにも変な所がありますので、もう一度書き直して見せていただけませんか?
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- Piazzolla
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はじめに。 参考書などで最初の説明で用いられる電流の記号は、コレクタ電流がIc,ベース電流がIbを使うことが多いですが、以下の説明では、Ic1、Ib1としています。 コレクタ遮断電流を含めた場合の記号をIc、Ibとして書いています。 コレクタ遮断電流の詳しい説明は省略しますが、ベース電流Ibと逆向きに流れていますので、ベース電流を+Ibとすれば、-Icboとなります。 --------------------------------------------- ●回路図から次の式を立てます。 (1)Ic=Ic1+Icbo 注)Icboは、ベースからコレクタの方向に流れますので、プラス。 (2)Ib=Ib1-Icbo (3)hFE=Ic1/Ib1 より Ib1=Ic1/hFE (4)Ie=Ib1+Ic1 (5)Ec=R1I1+R2I2・・・(I1、I2は、仮に決めておく) I2=I1-Ibなので、 Ec=R1I1+R2(I1-Ib) (6)R2の両端電圧は、 Vb=R2I2 =R2(I1-Ib) また、これと並列に、VbeとReがあるので、 Vb=Vbe+ReIe 故に、R2(I1-Ib)=Vbe+ReIe これらの式を使って、Ic1,Ib、Ib1、Ie、I1,I2を消去すればよい。 そして、(5)、(6)をからめて、最終的に、Ic=○Icbo+△の形に整えます。 --------------------------------------------- ●Ib1,Ic1を消去して、IbをIcとIcboで表す。 (1)式より、Ic1=Ic-Icbo・・・(7) (3)式に代入して、整理。 Ib1=(Ic-Icbo)/hFE・・・(8) (2)式に代入し、整理。 Ib=Ic/hFE-(1+1/hFE)Icbo・・・(9) --------------------------------------------- ●Ic1、Ib1およびIbを消去して、IeをIcとIcboで表す。 (4)式に(7)式、(8)式を代入して整理。 Ie=(1+1/hFE)Ic-(1+1/hFE)Icbo・・・(10) --------------------------------------------- ●(5)式、(6)式から、I1を消去。 Ec/(R1+R2)+(R1/(R1+R2))Ib=Vbe/R2+(Re/R2)Ie・・・(11) --------------------------------------------- ●ここまでは、たどり着けると思いますが、ここから先は、式の変形の仕方でいろいろな形になってしまいます。むしろ、ここからが一番聞きたいところかもしれませんが、回答に合うように式を整えながら行わないと、計算が正しくても式の形がかなり変わってしまいます。すみませんが、省略させてください。(質問で示された計算結果は、写し間違えていませんか?) (11)式に、(9)式および(10)式を代入して、Ic=○Icbo+△の形に整理。 Ic=R1R2/{R1R2+Re(R1+R2)(1+hFE)}×[{(1+hFE)(R1R2+Re(R1+R2)/R1R2}Icbo+hFE(Ec/R1-Vbe(R1+R2)/R1R2)] R=R1R2/(R1+R2) とおくと、(1+hFE≒hFEの近似はしていません。) Ic=1/{1+Re(1+hFE)/R}×{(1+hFE)(1+Re/R)Icbo+hFE(Ec/R1-Vbe/R)} ---------------------------------------------
お礼
計算結果は写し間違えでは無かったです。 けれど、この本は誤植が多いようで困っています。私も、この式は分子のR2/(R1+R2)の部分が電圧を意味するには不自然な式なので、「これも誤植ではないのか?」と思っています。
補足
計算結果は写し間違えでは無かったです。
・ご質問の内容は、トランジスタのエミッター接地回路のhパラメータ表現による等価回路のコレクタ電流を求める。ということですね。 そうですね、この手の回路はオームの法則が分かればこなせると思います。後は、キルヒホッフの法則を持ち出せば大体は解析できると思います。kansai_daisukiの読まれている本は、電子回路の教科書だと思われます。現実的にはIcboを考慮することはあまり無いと思います。更に、Ibは、hfeが大きければ無視することすらあります。 この前提でコレクタ電流を求めると Ic=(R1//R2*Ec - Vbe)/Re となります。 この式の意味することは、ベース電位(R1//R2*Ec)からVbeを引いて、エミッター電位を求めてそれをエミッター抵抗で割るとコレクタ電流が得られる。ということです。現実的には、この程度の近似で間にあう事が多いです。 注:R1//R2は、R1とR2の並列と言う意味です。 【教科書的には】 ・このままではkansai_daisukiには不満が残りますね。kansai_daisukiさんは、厳密解をお知りになりたいんですね。きっと。 電子回路をきちんとやるには、藤井信生さんの本が良いと思います。示したURLの本は、多分、工業高校の電子課向けの教科書だと思いますが、大変分かりやすい本です。藤井信生さんの本は、分かりやすい本が多いです。他にも探してください。 【現実的には】 ・CQ出版社の本には分かりやすくて実務に使える本が沢山あります。 1)定本 トランジスタ回路の設計 鈴木雅臣 2)トランジスタ回路の実用設計 渡辺明禎 【補足】 ・ハードは、電子回路は実在するものです。ソフトウェア技術を身に着ける過程では、山ほどコードを書いてバグ出しして、時には徹夜して、自分の定石といえる関数など味方にしてゆきます。ハードも同じです。本に書いてあるやさしい回路から自分で作る。最初は、物真似。そして創作へ。頑張ってください。情熱は冷めないうちに!!
お礼
ありがとうございます。 「定本 トランジスタ回路の設計 鈴木雅臣」買いました!とにかくこれを読破します!「トランジスタ回路の実用設計 渡辺明禎」は書店に無かったのですが、1冊目の本を読破後に探します!
お礼
論述の表現に対するご指摘ありがとうございます。回路の説明表現は無知なもので、このようなご指摘もありがたいです。 さて、書籍についてですが、2004年6月に初版発行なので、古くは無いと思います。また、書籍名は「図解入門 よくわかる 最新電子回路の基本と仕組み」といって、「図解入門 よくわかる」シリーズとでも言うのか、あらゆる分野について解説している、最近書店でよく見かけるシリーズです。 この本は、概念を理解する程度で、数式については読み流した方がよいのかもしれませんね。