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スペースエレベーターの実現見通しとは?
- スペースエレベーター(軌道エレベーター)は、15年後に実現する見通しがたっていると言われています。
- カーボンナノチューブを使用したリボンを使い、太陽電池によってエネルギーを得て、静止衛星軌道まで4時間で到達することが可能です。
- しかし、燃料やブレーキシステム、大気圏での燃焼など、まだ解決すべき課題も残っています。
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スペースエレベーター(軌道エレベーター)の概念については以前から知っては居りましたが、私は理論的には建設可能ではあるが、言われているほど効率も使い勝手も良くないため、あまり役に立たないものだと思っています。 例えば、軌道エレベーターの頂点から宇宙船が発信させる場合を考えると、発信した宇宙船は、いつまでも軌道エレベーターのそばにいても意味が有りませんから、軌道を変える必要があります。 軌道を変えるためには推進剤を消費してロケットエンジンを作動させなければなりません。 打ち上げっ放しではエネルギーを消費するだけですので、仕事を終えた宇宙船を軌道エレベーターで地上に降ろしてエネルギーを回収しなければなりません。 宇宙船が軌道エレベーターまで戻って来るのにも推進剤を必要とします。 つまり戻ってきた宇宙船は、消費した推進剤の分だけ軽くなっていて、回収できるエネルギーも少ないので、宇宙船がエレベーターを昇る時に消費するエネルギーの方多くなるのです。 これが、エネルギーだけの問題であれば、電力を投入するだけですみます。 しかし、軌道エレベーターは地球と同じ回転速度で回っているため、上に行くほどその回転半径も大きく、大きな速度を持っています。 質量を持った物体を軌道エレベーターで上げると、その物体はエレベーターの上部と同じ速度まで加速され、運動量や角運動量が大きくなります。 そして、持ち上げた物体を加速した分、軌道エレベーターは運動量や角運動量を失います。 エネルギーの場合と同様に、宇宙船を地上に降ろす際に、運動量や角運動量も回収できますが、推進剤の分だけ失う方が大きいのです。 これを補うためには、軌道エレベーターの上部にロケットを取付けて、軌道エレベーターを加速させてやらなくてはなりません。 (そうしないと、軌道エレベーターは次第に西に傾いて行き、地球に巻き付いてしまいます。) 軌道エレベーター加速用のロケットに使う推進剤を、地上から持ち上げる時にも、運動量や角運動量を失います。 結局、必要になる推進剤の量は、失われた推進剤と同じ質量を地上からロケットで打ち上げるよりも少しだけ少ない量が必要となるはずです。 これでも宇宙船の機体を打ち上げる分は得をしているので、地上から打ち上げるよりはかなり低コストにはなりますが、36000km以上にも亘って存在するエレベーターのリニヤモーターや角運動量維持用ロケットのメンテナンスまで考えると、維持費用もそれなりにかかります。 何十年もの間に亘って国家予算を傾けてまで造る価値が有るほどのものとは思えません。 ただし、そのあたりの問題は、宇宙工学の専門家が気が付かないはずはないので、もしかすると私が間違えている可能性もあります。 それから、推進剤の件は、月から土砂等を運んできて、消費した推進剤と同じ質量を、地上に降ろせば、負担が軽減できる可能性があります。 それでも、僅かなロケット噴射は必要になります。 小惑星帯からの土砂運搬は、往復に必要になる推進剤が多いので、軌道エレベーターの維持の役には立ちません。 月面に恒久的な鉱石の採掘事業が行われるようになれば、軌道エレベーターも役に立つかもしれません。
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- kagakusuki
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ANo.5です。 軌道エレベーターに関して、下記のURLを見つけました。 http://www2s.biglobe.ne.jp/~ken-ishi/elevator.htm これによると、理想的な材料を使って、安全係数2で建造した場合、総質量は438,205tになると計算されています。(あくまでこのURLの作者による計算値です) 安全係数2というのは、強度の余裕が無い場合と比べて、2倍の強度を持っているという意味です。 軌道エレベーターには、月の潮汐力により繰り返し荷重が加わる事と、万が一途中で切れた場合の事(長さ数万km,重さ数万トンの物体が大気圏外から降って来る)を考えると、安全係数2はあまりにも少なすぎる値で、実際に建造するとなると、安全係数は最低でもその数倍は必要になるはずです。 尚、これだけの質量の建材使って軌道エレベーターを建造する際にも、ANo.5で述べた宇宙船の推進剤を運び上げるときと同様に、角運動量の調節が必要になります。 軌道エレベーターの重心は静止軌道上にありますから、建造する際には、エレベーターと同等の質量を持つ静止衛星を、ロケットで打ち上げるのに匹敵する量の推進剤が必要になります。 又、現在のところカーボンナノのチューブは、アーク放電によって黒鉛を蒸発させる事によって作られていますから、建材を造るだけでもコンクリート等よりもエネルギーが必要になります。 (もっとも、宇宙船に使われるアルミニウムやチタン、耐熱タイルなどを作る際にも、相当なエネルギーが必要ですが) 元々軌道エレベーターは省エネルギーで宇宙開発を行うために考えられたアイディアです。 建造の際に、何十万tもの人工衛星を打ち上げる事の出来る程のエネルギーを必要とするのでは、建造する価値が無いと思います。
お礼
ありがとうございました。建造するだけでもかなりのエネルギーがいるのですね。
- yoneda_16
- ベストアンサー率47% (166/350)
> 太陽電池でそれだけのエネルギーを出せるものなんでしょうか 大気圏と呼ばれるのはせいぜい高度800kmまで。静止軌道は高度約35,786kmですから、航路の約90%は空気抵抗がない事になります。実際に計算をしたわけでは無いので4時間という値はよくわかりませんが、空気抵抗たっぷりの地上でリニアモーターカーは時速600km出せますから、空気抵抗が無ければ時速1万kmも無茶とはいえないでしょう。 > リボンは大気圏を越えて降りてくるときに燃えてしまわないんでしょうか リボンの対気速度はほぼゼロです。大気圏突入時に宇宙船が熱を持つのは対気速度が極めて高いからであることにご注意。 > ブレーキシステムはどうするのでしょうか 電磁ブレーキを使います。リニアモーターの逆ですね。これを使うことで、エレベーターを加速する際に使用したエネルギーの大半を回収することも可能と考えられています。 http://www.tdk.co.jp/tjdaa01/daa03100.htm
お礼
ありがとうございました。
- kirinoma
- ベストアンサー率53% (288/542)
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/06/26/15.html この記事でしょうか?(ちょっと古いから違うかな) 上の記事から飛ぶ,こんなページもあります. http://www.liftport.com/ リンク先のページでは確かにトップ右上に April 12, 2018 と出してますね. 参考にwikiのページも出しておきます. http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BB%8C%E9%81%93%E3%82%A8%E3%83%AC%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%BF これによると,動力は下るときに発電したエネルギーで大部分をまかなうそうです(発電機を回す=ブレーキの効果,も.自転車のライトに似てますね). つまり,建造時に何とかして上に上げれば,あとは少ないエネルギーで運用可能なのでしょう. また,エレベータという名ですが,実際はレールを走る列車に近いとのこと.レール(リボン)は動かないので,大気との摩擦は大丈夫なのではないでしょうか.
お礼
ありがとうございました。
- eria77
- ベストアンサー率25% (49/196)
面白い質問ですね。 リニアを利用したレールガン方式なら実用可能と考えます。 ブレーキはN極のみにする。 制御でスロー停止は楽に可能です。 チューブに足を出して物理的に抵抗を加える緊急ブレーキも必要かもしれません。 他に、底部からエアを送り込むエアブレーキ、 外部から磁力を加える電磁ブレーキ、 チューブのレールを細くするブレーキ。 色々方法はありそうですね。^^
お礼
ありがとうございました。
- redowl
- ベストアンサー率43% (2140/4926)
3万6千キロメートルの静止軌道まで4時間! 平均時速9000キロメートルですか(驚) 目が点です・・・・・(・・)
お礼
ありがとうございました。
お礼
ありがとうございました。まだまだ課題は多そうですね。