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ポリアミドのガスバリヤー性について
一般的に、ポリアミドはガスバリヤー性が高いと本などで記述してあるのですが、その理由まではなかなか記述してありません。 分子中にあるアミド結合が関係するのでしょうか?どなたか詳しい方がいらっしゃいましたら、よろしくおねがいします。
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ガスパリヤー性と関連するキーワードとして、気体透過性(酸素/窒素)という言葉があります。 気体が透過するメカニズムは、官能基や主鎖の自由回転の際に、その分子間隙を通ることによって発生します。ですので一般に気体透過性は、ポリマー分子の自由体積の大きかったり(すなわち、スカスカという意味です)、フレキシブルな結合(自由回転が容易)があるほど、気体透過性は高くなります。 すなわち、この逆であれば、気体透過性は低い=ガスバリアー性が高いわけです。 例えばポリアミドはアミド結合がありますが、そのアミド結合によって、分子間の相互作用が強くなり、非常にポリマー鎖が密になったり、あるいは結晶化したりします。それゆえ、気体分子が進入しにくくなり、結果として気体透過性が低くなるのです。他にもいろんな要因が絡みますが、基本的には上述のようなことです。 もう一度、調べなおしてみてください。分離膜の書籍を調べればちゃんと書いてありますよ。
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- koji59
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1です。 おっしゃる通り、脂肪族ポリエステル(例えばPETやPBTなど)は、通常、透過性は低いものです。そしてそれは結晶化に起因しています。 ですが、結晶化度というのは条件によってさまざまに変化するものですので、もし、トライされたポリエステルの透過性が高かった場合は、結晶化度が低い可能性があります。 あとはおっしゃるとおりですね。基本的に結晶性ポリマーといっても、非晶質の部分がありますので、どうしてもそこを選択的に透過してしまう方向になります。ですからいかに結晶化度をあげるかっというのもポイントですね。 あと水蒸気の透過性についてですが、基本的にはおっしゃるとおりです。親和性が大きな支配因子となります。ただ、何と比較しておっしゃってるのか分りませんが、通常ポリエステルはそれほど親水性が高い樹脂じゃないので、特異的に高いとは少々考えにくいですね(^^; なにか別の要因があるのかもしれません。
お礼
ありがとうございました。非常に参考になりました。
お礼
お礼のメールが遅れて申し訳ありません。ご意見をいただき、本を読むことで多少は気体の透過についてイメージすることができるようになりました。 もうひとつ質問があるのですが、もしよければ考えを聞かせていただきたいです。結晶性の脂肪族ポリエステルで気体(水蒸気など)を通し易い性質を持つものは、どのようなことが一番の要因であると思いますか?結晶化しているので透過しにくいと思うのですが・・・。 そのポリエステルみ水分子が近づきやすい構造を持っているため、溶解しやすくなり透過しやすくなるのでしょうか? または、単純に結晶性高分子といえども非晶の部分はあるはずなのでそこから透過するのでしょうか?