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遊離残留塩素濃度と大腸菌群について
水質検査(主に水道水や井戸水)の仕事をしている者です。 最近、季節がらか水道水中から大腸菌群を検出することが多くなってきました。そこで疑問に思うのは、菌が検出される水道水中には、ちゃんと遊離残留塩素濃度あることなのです。(中には0.1ppm以下のものもありますが) 特にプール水など、絶対に遊離残留塩素濃度が0.4ppm以上あるはずの水でも大腸菌群が検出されてしまうのです。 お客様からも「なぜ??」と質問されて困っています。 どなたか良い回答を宜しくお願いします。
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もっとも大きい要因と思われるのは、採水ミスです。 水道の場合は、ちゃんと蛇口にバーナーを当てなかったり、採水瓶の口やキャップに触れてしまったり、です。 プールの場合も素手で採水瓶を持ってそのまま手をプールに突っ込んでしまうことがあったりして。 特に毎回毎回、採水や検査をやっていると、ついつい慣れから知らず知らずのうちにミスをしてしまうことがあると思われます。 初心に返って慎重に作業する必要があります。 それと、もう一つの要因は、細菌と薬剤の接触のチャンスと接触時間の問題です。 水道の場合は、簡易水道や飲供施設の場合に、次亜塩素酸ナトリウムの水溶液をダイヤフラムで圧入したりしますが、その後、薬剤と水が十分に混和されて細菌と薬剤が十分接触する機会があるかどうかにかかってきます。 また、プールの場合は表層水と下の方の水では残留塩素の濃度が違ってきます。表層水の場合は直射日光や浮遊性の有機物(人体の垢や皮膚組織の断片、ゴミなど)によってほとんど消費されてしまっている場合があります。 その部分を採水したとすれば、大腸菌群陽性はあり得るわけです。 一回検出されたからといってあわてる必要はありません(あくまでも、E-Coriは汚染の指標ですから。でも、乳糖を分解するグラム陽性桿菌の最確数数測定法は、細菌数は推定にすぎませんが、陽性ですから何らかの細菌は存在しています。)が、どうしてそうなるのかの検証は十分しておくことが大切です。そして、再検査で確認するわけです。
- a-kuma
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微生物の個体数の時間当たりの変化は、殺菌剤の濃度と殺菌時間の関数に なります(式は書きにくいので割愛)。 要は、それなりに殺菌剤が濃くても、ちょっとしか触れてなければ生き残っている やつもそれなりにいる、ということです。 ですから、別に不思議なことでは無いです。 # 決して、気持ち良いもんではありませんが… また「遊離残留塩素濃度」と言った場合には、殺菌力の異なる Cl2、HOCl、OCl- の 混合なわけですから、一概に殺菌力を言えません。 参考URLに、塩素濃度と大腸菌群を99%死滅させるのに要する時間の関係を 書いたグラフがあるので参考まで。
- a-kuma
- ベストアンサー率50% (1122/2211)
別に不思議なことでは無いです。 微生物の個体数の時間当たりの変化は、殺菌剤の濃度と殺菌時間の関数に なります(式は書きにくいので割愛)。 要は、それなりに殺菌剤が濃くても、ちょっとしか触れてなければ生き残っている やつもそれなりにいる、ということです。 また「遊離残留塩素濃度」と言った場合には、殺菌力の異なる Cl2、HOCl、OCl- の 混合なわけですから、一概に殺菌力を言えません。 参考URLに、塩素濃度と大腸菌群を99%死滅させるのに要する時間の関係を 書いたグラフがあるので参考まで。
お礼
お返事が遅れましてすいません。 早速、参考URLを拝見しました。 その表によると、0.1ppmの残留塩素でも約99%の大腸菌群を死滅させるのに120分ぐらいという事ですが・・・。 検査の都合上、採水してすぐ検査する訳ではなくて、たいてい採水した次の日に検査するんですが、そうなると採水容器の中で充分な時間が経っていると思われるのです。(少なくとも12時間以上) それでも死なずにいるんですよ? 他にも何か要因があるのかもしれませんね。 でも、とても参考になりました。 ありがとうございました。
お礼
お礼が遅れましてどうもすいません。 確かに採水ミスはあるかもしれませんね。 我が社の場合、採水するのはあまり水質検査の事は知らない営業がするものですから、どういう風に採水しているのか、私達はまったく知りません。 何度検査しても大腸菌群が検出されたある井戸水など、営業が採水容器に次亜塩素酸を直接入れてしまった事があるぐらいです。(笑) プール水は、ほとんど室内のものなんですよ。しかも某スポーツクラブの水なんですけどね。いつも不適合なので絶対名前は出せません。 大変参考になりました。 ありがとうございました。