取り急ぎ回答を提出します。今手元に資料が揃っていないので、後日追加させていただくかも知れません。
先ず、漢字は、字の意味のカテゴリーを表す義符(意符)と声符(音符)とからなっている形声文字が大部分であり、「口」と「鳥」で「鳴く」となるような会意文字はあまり多くないのですが、一般の人は往々にしてこのような語源解釈をしがちなので、#1さんがそのことを指摘されたのは的を射たものと思います。
ただ、この「嫌」についての説明では、義符と声符が逆になっていす。
「兼」「嫌」「謙」「慊」、さらには「廉」「簾」「鎌」などに含まれる「兼」は、「ケン」「レン」という発音を示す声符であり、「女」のほうが義符(漢和辞典の部首の字であることが多い)です。
このことを『説文解字』という古い字書では「从女兼声」(「从」は「従」の元の字)と言っています。訓読すると、「『女』に从(したが)い、『兼』の声」となります。「女」をもとにしてできた字で、「兼」が音を表している、という意味です。
字の意味としては「心に平らかならず」と言っており、これは#1さんのご説明の通りです。また「疑うの意味もある」ともあります。「嫌疑」は今、日本でも使いますね。
ただ、さきに「女」は意味のカテゴリーを示す旨のことを言いましたが、この字の場合、確かに「なぜ女偏なのか」は解りやすくはありません。古代中国人の感覚や観念が現代人に理解しにくいということもあるでしょう。
(後日資料に当たり、どのような説が有力なのか判明すれば、ご報告したいと思います。)
#1さんは、「女」が「漢語の発音を表して」いる、とおっしゃいますが、その「漢語の発音」なるものは、いったい何なのでしょうか。
不十分で纏まりませんが、今日の段階ではこれまでとさせてください。