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「海」という漢字の成り立ち、音について
「海」の「うみ」という音が「生む」から来たと聞きました。 では「海」の「かい」という音は、何から来ているのでしょうか? もし万が一ご存知の方がいましたら、教えてください。 もしくは、「海」という漢字の成り立ちについても ご存知の方がいましたら教えていただきたいです。
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こんにちわ(/は)。 >「海」という漢字の成り立ち、音について *中國大陸の文字の歴史から以下のことが解明されています。 3000年から2800年ほど昔の青銅器に鋳込まれていた文字を"金文字"と呼びます(当時の"金"とは"銅"と同義です)。それらの青銅器に鋳込まれていた"海"の字は、すでに現在の"海"の字に近い面影を見出せます。 その頃の"海"の字の大意は、水に関係したものです。サンズイが水を表し、毎は発音を導くための部品で意味はありません。こういう字を形声文字といいます。"海"の中国での発音は、hai3(ハイ)です。以上が簡単な成り立ちです。 ---- 以下に海の語義詳細を; a:天池。天に在るといわれる池(美しいところ)。 b:陸地に接近している大洋のこと。したがって無限大の大洋ほどは大きくない水域。 c:川が集まるところ。 ---- 以下は古代北方の民族の比喩用法からの語義の歴史(注:内陸民族はOcean:大洋の概念が非無です); d:漢代(およそ2200年前)になってからの比喩用法で大きな湖、大きな沼のこと。 e:大きな海。 f:大きい湖や池のこと。 g:とても遠いところの形容。 h:広く大きなことの形容。 i:大きい器。(海は多くの水を収納することが可能なほど大きいからの引用)。 j:人や物事がたくさん集まり、その範囲が広いこと。 k:多い事の形容(北方の方言)。 l:外国から入ってきたもの。洋とほぼ同義。 m:上海の別称。← 限定的用法です。 以上の用法は現代のも引き継がれているようですね。 ---- 用例、以下; d:硯池(習字のすずりの墨水の溜まるところ)。 e:大海(大きな海)。 f:青海省にある青海が超有名。 g:北海、南海など、四海(東西南北の方向にある遠方の地)。 h:海口(口がでかい・おおぼら吹きの意)。火の海。海容(寛大な心)。 i:海碗(おおきなドンブリの意。 j:樹海。雲海。苦海。 k:人海戦術の人海。 l:洋人(外国から来た人が本来の意)。 ---- >「かい」という音は、何から来ているのでしょうか? *日本古来の言葉を漢字にあてて読むのが訓読といい、「うみ」でしたよね。 漢字が移入されてきた当時のまま読むのが音読で「カイ」ですね。前述のように古代の中国のころの発音が「ハイ」でした。大きい中国なので土地によっては「カイ」と発音していたところもあります。日本には早い時期に入って来た文字なのでたぶん呉音だと思います。揚子江近在のいわゆる南方方言ではないかと思います(不明)。仏教関係の成海(セイカイ)和尚とか言いますよね。仏教関係は呉音の影響が強いです。日本製の辞書類で調べられると思います、お試しを(^^♪。
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- kimosabe
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中国漢字音が「ハイ」でありながら、日本漢字音がで「カイ」である理由についてだけ回答いたします。どうせ「海(うみ)」の語源なんてわかるはずもないし、証明もできませんから。 日本に漢字が伝来したころ、日本には「h」の音がありませんでした。文献以前の時代では日本語のハ行子音は「p」で、パ・ピ・プ・ペ・ポと発音していたと推定されています(上田万年「p音考」)。奈良時代はハ行子音は「F」で、ハ行はファ・フィ・フ・フェ・フォと発音されていたようです(ハ行音を表す万葉仮名として「F」音を頭に持つ漢字が使われていることからそれがわかります)。漢字が日本に伝来したころ、日本には「h」音がなかったのです。そこで当時の日本人は、中国語の「h」を、比較的似ている(調音位置が比較的近い)「k」の音に置き換えて取り入れたのです。 中国漢字音「ハイ」が日本漢字音で「カイ」になる理由は以上です。No1の方が紹介してくださっているURLに挙げられた「h」→「k」の交替例もこの考え方で説明できます。 ちなみに「い」を表す万葉仮名に「馬声」というのがあります。「h」音を持っていなかった当時の日本人には、馬のいななく声は「ヒヒーン」の「ヒ」には聞こえず「イ」に聞こえたのです。だから「馬声」と書いて「い」と読むのです。蛇足ながらご参考まで。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 質問者へのお願い(「教えて!gooの使い方」より) 投稿した質問が解決したら回答の締め切りを行ってください。回答締め切り時にマスターポイントの発行が行われますので、回答してくれた会員には感謝の意を込めてポイントを贈りましょう。お礼の発言を投稿をすることでは、ポイントの発行はされません。 きちんとした方には不愉快でしょうが、締め切らない人が多いので、毎回回答の最後にこの文言を入れることにしました。ご了承ください。
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ありがとうございます! >日本には「h」音がなかったのです コレにはちょっと驚きですね~。でも、私は個人的にハ行の発音が苦手なので、ちょっと納得です(笑)
- RickRin
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「うみ」は訓読みですので和語です。和語とは、日本に元からあったことばです。 日本語には5世紀頃まで文字がありませんでした。「海」の漢字が入ってきたとき、その文字のの意味が日本語の「うみ」と一致していた、ということです。 「カイ」は音読みですので、漢語の読み方でしょう。 現在の北京語では発音は[hai]ですが、この漢字が日本に入ってきた当時は[kai]というような発音だったと思われます。 URLご参照ください。
お礼
ありがとうございます! リンクも拝見したました。面白いですねぇ~。 やっぱり日本語は昔、中国語の影響をかなり受けていたんですね。
お礼
詳しい解説をありがとうございます! サンズイに毎って、毎は音のために使われていたんですねぇ~なるほど。私はてっきり「毎日水があるから?」などと思っていました(笑)すごくためになりました!