刑事告訴できますか？

質問

知人に数回に分けて総額８００万円を貸しておりましたが、突然借用書がないのをいいことに「借りた覚えはない貰ったものだ」と主張し返済を拒否され仕方なく民事訴訟を起こし争っています。
その経過の中で相手の預金明細が明らかになり、貸し付けの際の『入院治療費や生活費が足りなくて困ってる』という理由が殆ど嘘であったことが分かりました。こういった虚偽の理由による金銭の授受は仮に贈与とみなされた場合でも詐欺として訴えることができますか？（請求を受けた際のメールは証拠として提出済みです。）

回答No.2

businesslawyer · ベストアンサー

民事訴訟と刑事訴訟の違いについては、NO1の方の言われるとおりですが、本事例の場合について具体的に検討してみると、とにかく、お金を貸すときには、貸主が借主から「借用証書」を取っておかないと、今回のように、後で困った事になります。というのは、民事訴訟法上、お金を貸したのに借主が返さず、「金銭の交付を受けた事は認めるが、もらったものだ」と主張している場合に、「そのお金は貸したものである」と言う事について、貸主が立証責任を負い、借主が「借りていない」と言う事について立証責任を負うことは無いからです。そして、貸主が借用証書を所持していない事、またその金銭を貸した現場を見ていた目撃者がいる等、「貸した事」を立証できる他の証拠も無い等のために、「貸した」と言う事実についての立証に失敗して、裁判官が「貸したかどうか不明である」と判断すると、「貸した」と言う事実はなかったものとされてしまい、結局「返せ」とは言えなくなってしまうのです。ですから、民事上、貸したお金を返せと言う訴訟、つまり「貸金返還請求訴訟」においては、残念ながら質問者は敗訴する可能性が高いと言う事になります。ただ、「入院治療費や生活費のためだから、お金を出したのだ。もしそうでなければ出さなかった」と言う事を質問者が立証すれば、詐欺によりお金を渡した、と言う事で、相手の得たお金は「不当利得である」として、返還請求できる余地はあると考えます。また、刑事上も、詐欺により贈与してしまった、と言う事で刑事告訴できる余地があると考えます。

お礼

「不当利得である」としての返還請求については知りませんでした。大変参考になりました。

借用証書については身に染みています。小額だった最初の頃にキチっと切り出せなかったことを後悔しています。

回答No.3

this

質問者様のケースに該当しない回答になるかもしれませんが、ご容赦ください。
　男が女に貢いだ金銭は贈与であり、その贈与が「入院治療費や生活費」といっても、それが直接の原因でなく形式的な方便だとお互いに認知していたら、やはり詐欺罪で告訴しても、それなりに争われると思います。なぜならば、請求を受けた際のメールが証拠があるといっても、贈与者側に「過失」や「相手の真意を知っていた」とみなされれば、裁判に負けてしまいます。
　８００万円は大金ですが、示談で１０分の１でも回収できれば良しといったケースです。
　まったく事情が異なるケースであれば、重ねてお詫びします。

お礼

女性に貢いだわけではないのですが...。

贈与者側に「過失」があるとか「相手の真意を知っていた」とみなされる点については想像が及びませんが、メールに『貸してください』『お返しします』といった文言があるのでまずは形式的に贈与として扱われないように慎重に対応したいと思います。

しかし１０分の１とは厳しいですね。相手の弁護士報酬の支払いは多くなりそうですが...。

逆を突いたお答えとして大変参考になりました。ありがとうございました。

回答No.1

been

民事訴訟と刑事訴訟は全く別の裁判です。騙されてお金を渡した事実があるなら、民事訴訟の結論の如何にかかわらず、詐欺罪で告訴することは可能です。

なお、民事訴訟と刑事訴訟では判決の基礎となる事実認定のやり方が全く違います。前者は、当事者の主張の範囲内で事実を認定しますが、後者では、警察などが収集した証拠に基いて事実を認定します（被害者が知らなかった事実も認定の対象となる）。基礎となる事実の認定が変れば、結論も変ってくる可能性があります。

民事訴訟でお世話になっている弁護士がいるなら、相談してみましょう。弁済するなら告訴を控えてもいい、という交渉も可能です。

お礼

すいません、一番最初にお礼を書き込んだのですがなぜか登録されていませんでした。

相手がどう対応してくるか様子をみながら検討したいと思います。が、誠実な対応をしてくれないならそれなりに罪として償って頂きたいと思っています。

大変参考になりました。ありがとうございました。