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アルデヒドは還元性があるのにカルボキシル基やケトン基にはなぜ還元性がないのですか?
こんにちは。 アルデヒドは還元性があるのにカルボキシル基やケトン基にはなぜ還元性がないのですか? 参考書には「CについているHの数が違うので」としか書いてありませんでした。 お手数ですが、よろしくお願いします。
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- DC1394
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こんにちは。 炭素原子の電子密度に注目してみてください。 化合物中の炭素原子の電子密度が低いほど「酸化している」ということになりますが、 カルボキシル基やケトン基は電気陰性度の高い酸素原子が二重結合をしていることによって、 炭素原子の電子密度は極めて低くなっています。 つまり、これ以上酸化しようがありません(還元剤としては働かない)。 一方、アルデヒド基はというと、酸素原子は単結合である上、電気陰性度の比較的低い水素が結合しています。 このため、炭素原子の電子密度はやや高く、炭素はさらに酸化することができ、還元剤として働きます。
- mogula
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還元作用があるとは、『相手を還元』する能力があるという意味で、つまり『自分自身が酸化』する能力があるということです。 したがって、アルデヒドは酸化できるけど、カルボン酸やケトン類は酸化できないからということとです。 では、その理由は?となりますが、その前に、酸化還元の定義はいいですか? 酸化…注目している原子(原子団)の酸化数が増えること。⇒電子を受け取る⇒酸素原子がつくor水素原子が取れる 還元…注目している原子(原子団)の酸化数が減ること。⇒電子がとられる⇒酸素原子が取れるor水素原子がつく また、反応の前後で電荷や原子の数は変わらないので、酸化反応と還元反応は必ず一緒に起こります。 では、実際に反応を見てみますと、 一級アルコール(R-CH2-OH)を酸化すると、アルデヒド(R-CHO)になりますが、これはさらに酸化することができて、カルボン酸(R-COOH)になります。 一方、二級アルコール(R-CH(-R')-OH)を酸化するとケトン(R-CO-R')になります。 質問者さんは高校生だと思いますので、 大学1年で学ぶ細かい理論や反応機構はここでは省略しますが、結論として、 ・炭素原子に水素がついていれば、水素が取れる反応が進行するので酸化できる。つまり、(相手を還元する)還元作用がある。 ・炭素原子に水素がついていなければ、水素を取りようがないので、それ以上は酸化できない。つまり、(相手を還元する)還元作用はない。 となり、参考書の「CについているHの数が違うので」(アルデヒドには一つ、カルボキシル基とケトン基には無し)ということになります。