ガンドリル加工の振れについて
ガンドリル加工をしている作業員のものです。
ガンドリル加工の際、振れが大きくて大変困っています。
振れの大きさはまちまちですが大きいときで心から4mm以上。
SCM440 90~150丸×800~1000L(黒皮材)に、6~10mm穴を貫通(反転不可)です。
切削条件は、周速70~100M、送り0.01~0.02くらいの幅で色々試しています。
ワークのドリル食い付き側端面はミーリングして直角を出し、油漏れを防いでいます。
マシンはNCのガンドリル専用機で、ワーク固定式です。
ドリルは標準のベベルタイプで2点ガイドパッド型を使用していましたが、あまりに大きく振れるので、3点ガイドパッド型に変えましたが、あまり効果がありません。
研磨は自社でやっていますが、新品ドリルでも振れの度合いは変わりません。
ドリルブッシュもほぼ新品を使用しています。
個人的に、振れの原因は材料組織にあると思います。
焼きナラシ(あるいは焼き入れ)をして加工すると比較的まっすぐに空くからです。儲けがなくなりますが・・・。
また、高炉材を使用すると比較的まっすぐに空きますが、支給される材料は電炉材です。
それに、ワーク径が大きくなればなるほど振れは大きくなりますが、おそらく材料中心の結晶粒が粗くなるためでは・・?
愚痴になりますが・・・。
私には加工をする際の色々な決定権がなく、情報を営業部(ど素人です)に与えて、対策の指示を受けるのですが、今回は「ガンドリル加工前に黒皮を剥いてみたら」でした。
黒皮を剥けば、多少なりは振れは小さくなるのは解っていますが、4mm以上の振れの原因が黒皮にあるとは思えません。
営業では、多少なり私の腕を疑っているフシがあり(悲)、例えばとある機械メーカーの加工営業に出せば、真っ直ぐに空いて戻ってくると思っているようです。
機械も条件も一緒なら結果は変わらないと思うのですが。
この場合、最も効果的な対策はおそらく焼きナラシでしょうが、それはコスト面から避けたい。
現在、高頻度で3mm以上振れていますが、これを2mm以内に抑えたい・・・。
ワーク固定式のガンドリルマシンではこれで限界なのでしょうか?
丸棒ではなく板の加工でも同様の悩みはあるものでしょうか?
詳しい方、同様の経験をされている方、何卒ご教授願います。
追記します。
ガンドリル加工経験の方や専門の方以外でも、ガンドリル加工を依頼したものの、思うような精度が出ず、トラブルになったというご意見でも結構です。
私にとって今後の参考になると思います。
過去ログに同様の書き込みがあったようですが・・・SUJ2の1M以上の穴あけのケースですが、ドリルも細いですし3mm程度の振れは出ることもあるでしょう。
材質(素材メーカーも)、材料径、材料長、材料の状態(端面は鋸切断面か、外径は黒皮か、磨き材か、旋削加工されているかどうか、熱処理は?硬度は?)、ドリル径、などなど色々な要素で振れ精度は変わってきます。
一概にどれだけの精度が出るか即答は無理で、勘と経験の世界になります。
事前の打ち合わせが大事です・・・加工業者の説明不足ですね。
私どもの会社でも素人の営業が顧客と打ち合わせをするのではなく、私を混ぜてくれればだいぶん、違うのですが・・・。
あるガンドリル加工業者のホームページでは、わざわざ「失敗した場合は責任はとりません」などという意味の一文を載せているところもあります。
150丸を回せるワーク回転型のGDマシンは探すのが大変でしょう。あるんでしょうか?