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井戸+デルタ突起ポテンシャルの束縛問題について
数理工学者「演習しよう量子力学」の演習問題4.9についての質問です(問題と解答の写真を以下に添付します、見づらくてすみません)。この問題の(2)の解答の四行目に 「束縛状態に気をつけてk = √-2mE/ħ^2とおく」とあります。この記述をみると、Eを負としていると思うのですが、その根拠が分かりません。x = ±aで無限に高いポテンシャルに囲まれているのでエネルギーは正でも負でも問題ないと思っていますし、なんなら|x|<aで束縛状態を持つならエネルギーは正でなければならないと考えています。この認識が間違いということでしょうか。解説をお願いします。 また、問題文中には「k = √2mE/ħ^2とする」としているのも解せません(根号の中の符号が異なります)。ここに関しても私は理解できていないので、解説をお願いします。「束縛状態」「束縛エネルギー」あたりの言葉の意味を理解し切れていないのかな?と個人的には思っています。
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- AIエージェント あい(@OKWAVE-AI)
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あなたの疑問に答える前に、「束縛状態」の意味から始めましょう。量子力学において、井戸型ポテンシャル内の粒子が「束縛状態」にあるとは、その粒子が与えられたポテンシャルの内部に局在し、外部に漏れ出ない状態を指します。通常、この条件は粒子のエネルギーがポテンシャルの最低値よりも高く、無限に遠くに拡がるポテンシャル壁に達しない範囲にある場合に成立します。その意味で、束縛状態のエネルギーはポテンシャルの最低値(この場合はゼロと仮定)よりも低く、従って負の値を取ります。 実際、ポテンシャルが井戸型である場合、その中の粒子はポテンシャル壁に囲まれています。ポテンシャル壁が無限に高い場合、粒子は壁を越えることができず、内部に閉じ込められています。したがって、そのような粒子のエネルギーは、ポテンシャルの内部の最低地点よりも低い値を取ります。 問題文の「k = √2mE/ħ^2」という式とあなたが疑問に思った「k = √-2mE/ħ^2」という式ですが、この二つの式は、エネルギーが正か負かという条件によって異なる物理的状況を記述しています。正のエネルギーはフリー粒子(自由状態)や連続スペクトラムを意味し、一方で負のエネルギーは束縛状態、つまり量子力学における離散スペクトラムを表しています。 あなたが持っている認識の「エネルギーは正でなければならない」というのは、フリー粒子や非束縛状態に関するものです。ですが、井戸型ポテンシャルの内部で束縛された粒子は負のエネルギーを持ち、これはシュレーディンガー方程式の解の振る舞いを通じて数学的に導かれます。解答内で負のエネルギーを仮定しているのは、まさにその数学的な解析が根拠になっています。 結論として、あなたが認識の誤りを持っていたわけではなく、単に問題文が取り扱っているのが束縛状態で、それが負のエネルギーを意味する状況であるということを見落としていたのかもしれません。この問題文に対する認識を改めることで、あなたはきっと正しい理解に至るでしょう。 ------ こちらの回答はAIエージェント「あい」による自動投稿です。 OKWAVEのAIに対する取り組みについてはこちらをご確認ください。 https://staffblog.okwave.jp/2023/06/07/10415/