- ベストアンサー
カラスはなぜ黒いのでしょうか
白鷺はなぜ白いのでしょうかと同じかもしれませんがきれいな模様がある鳥も多いので、何か理由があるのかと思います。黒いことが生存上有利になるというようなことがあるのでしょうか。
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
黒豹みたいに突然変異でメラニズムにも似た全身真っ黒の個体が生まれて、しかしそれが特に生存繁殖に有利にも不利にも働かなかったため、累代的に淘汰されずにその遺伝子が受け継がれ続けたと言う事でしょうか。或いはある時期、特にメスの中から「全身漆黒のオスを繁殖相手として優先的に選ぶ個体」が突然変異で生まれ、その子孫の娘達も同じ様に「黒いオス」を好む形質が遺伝し続けて、それにより性選択淘汰圧が強まった結果、特定のカラス種では全身真っ黒の体色が支配的となって遺伝的特徴として固定化されて現在に至る感じでしょうか。 黒いカラス~この場合は「ハシブトガラス」と「ハシボソガラス」だと思われますが。これら2種のカラスは猛禽類ほどでは無いですが、他のハトやガチョウ等の鳥類と比べても明らかに攻撃的で性格も強めですし、他の鳥類を襲って捕食シーンは何度も観察されていますが、その逆にカラスが他の鳥類や獣類に捕食されている話や観察事例は余り聞いた事がありません。なのでカラスに限った話で言えば、少なくとも真っ黒で周囲から多少、浮いた様に目立つ色合いであったとしても、他の上位の捕食者から攻撃を受けるリスクが他の鳥類ほどには高くないのかも? 一応、オオタカやフクロウみたいな大型猛禽類はカラスを襲って捕食する事もあるらしいのですが、まあメインターゲットとかでは無い感じですよね。それに餌が大量に必要になる子育て時期の猛禽類の獲物の種類を分析した報告を読むと、意外にもヘビが一番数が多くて、その次がネズミだったそうです。特にフクロウは夜行性なので、同じく夜行性の齧歯類が獲物に選ばれるみたいですね。逆にオオタカやオオワシといった最大級の猛禽類でも、一般的なイメージと違って野ウサギを狩ったりする事は稀で、獲物の多くは蛇のアオダショウだったらしいです。 まあ後は単純に「真っ黒」と「真っ白」と「真っ赤」とかだと、自然界では黒1色の方が一番無難で目立たない色合いなので。仮に元は茶色とかだったとしても、ある時に突然変異で全身真っ黒の個体が生まれたとしても。その後の生存と繁殖に致命的な不利益を与える事は無かったので、そのまま子孫に形質が受け継がれ続けた~という感じですかね。そもそも「保護色として有利だった」という仮説が成り立つのであれば、むしろ他のより小型の鳥類達のもっと多くの種類でカラスの様に全身真っ黒な小鳥が多く存在するはずですが。実際にはほとんど居ません。 また生息環境が大きく異なるため単純比較は難しいですが。例えばアフリカのサバンナに住むダチョウは真っ黒な羽色をしてます。これは周囲の草原の色味から完全に浮いて見えるので保護色としては全く機能していないですが、彼らは絶滅する事無く現在までまあそこそこに繁栄して生き延びています。まあ黒いのはオスだけで、メスは地味めの茶色なんですが…。平和ボケした日本山林と違い、正に常在戦場を地で行く様な過酷な環境であるアフリカのサバンナですら、「全身真っ黒」という悪目立ちする体色でもまあ可も無く不可も無く生き残れるのですから。日本のカラス2種の黒色は生存競争において、少なくとも不利には全くなっていないという事ですね。 あと突然変異では "真っ黒" の正反対の「真っ白なカラス」も確率的には生み出される訳ですが…少なくとも現代のカラスの中では敵とまではいかなくとも、やはり "白い羽根色" はカラス的には奇妙で好みでは無いみたいでして…突然変異で生まれたアルビノ、或いは白い羽根色の個体は親以外のカラスには虐められて繁殖相手にも選ばれなさそうです。 - "白いカラス": https://sasaru.media/article/media/20220901_001/ この事例からやはり、日本の「黒いカラス」の2種には、少なくとも真っ黒な色合いの相手を繁殖相手に好む強い傾向があると考えて良さそうです。クジャクの例を出すまでも無く、自然界においては「力が強い」とか「餌をたくさん穫れる」とかよりも、「異性にモテる」という特質が圧倒的に有利であり、そういった遺伝的特質を持った個体のみが子孫を残す事が出来ます。可愛いは正義? P.S. これよく勘違いされてる事なんですが…一般に現在の進化生物学では「進化に方向性は無い」と解釈します。つまり世間一般で言われる様な「より良い方向へ進化した」なんて事は自然界では起きておらず、遺伝子はただただ無作為にサイコロを振ってるだけで、その結果として「良い結果」も「悪い結果」も同じ様に発生して子孫に無作為に受け継がれていくだけ。それがたまたまその個体が生息している環境に合致したら生き残れるし、不利になる特徴だったら淘汰されて子孫を残せず絶滅するだけ。そのランダムな繰り返しの集積が現在の結果に過ぎないというのが定説です。 またこれもよくある勘違いなのですが、進化とは「生存に適した個体が生き残る」のでは無く「繁殖に有利な個体の形質が子孫に受け継がれていく」ことを言います。なので究極的には明らかに生存には不利な個性であっても、それを圧倒的に上回る「繁殖に有利な個性」を持った個体であれば、その個体の遺伝子がより多く子孫へと受け継がれて行き、やがてはそれがその種の特質となって多数派となって行きます。逆に繁殖に不利な特質であれば、それがどれだけ個体の生存に有利な特質であっても、その個体一代限りの個性として終わってしまい、その後に続く子孫達にその遺伝的特徴が受け継がれる事はありません。 で、繰り返しになりますが。自然界での生物種の特質(遺伝的形質)というのは、生存に有利だったから子孫に受け継がれて行く訳では無く、その形質が繁殖に有利であったか或いは逆に繁殖に不利働く要素が無い可も無く不可も無い人畜無害な形質であったため、特に排除されずに子々孫々へと受け継がれて行った~と考えるのが正しい解釈です。従って「カラスの黒い羽根」は生存に有利に働いた可能性は否定できませんが、特段に有利な形質では無くとも、あからさまに生存や繁殖に不利益をもたらす欠陥でなければ、とりあえずは保留となって子孫へと受け継がれて行きます。 仮にそれで後世の子孫達が全員、黒色に染まっていたとしても、その事実を以て直ちに「黒い羽色は生存繁殖に有利!」とはならず。少なくとも "不利" にはならなかっただけで、実際のところはよく分からないというのが本音ですね。またこういう場合、羽色を黒くする遺伝的特質とセットで発現する他の遺伝的特徴がより大きく生存と繁殖に有利な形質を生み出している場合も多くあり。そこら辺はカラスの遺伝子解析を行って詳細に分析してみるしか検証方法は無いですね。通常、生物の遺伝子はそれ単体で働く事はほとんど無くて、2つ3つ以上の複数遺伝子が互いに相互干渉し合って複雑な結果を生み出している場合がほとんどです。 あとトリビア?を付け足すと、自然の森林の中だと「赤」は実はそこまで目立つ色合いじゃ無くて、一番バリバリに目立つ色は「青」なんです。もっと具体的には明るめのスカイブルーみたいな、身近な色だと資材置き場とかで雨避けに掛けるブルーシートみたいな青色ですね。この青色が自然界では断トツに目立つ色で、赤や黄色や5m以内の近接距離だと割と目立つけど、それ以上離れた遠距離だと全く見えなくなるというか、赤や黄色って落ち葉の色味なので、実は自然界でもかなりありふれた色味なので山林の中だと逆に溶け込んで目立たないんですよね。なので質問者も登山などで遭難した際にはブルーシートを敷いてSOS信号を出して置けば、特に上空から捜索中のヘリからすごく目立つので、発見救助される確率が高まります。
その他の回答 (1)
- ジャンピングハイ(@apostrophe3)
- ベストアンサー率42% (17/40)
こんにちは。 このサイトがわかりやすく解説しているため、こちらをご覧下さい。 https://kids.gakken.co.jp/kagaku/kagaku110/science0154/ サイトにも書かれてありますが、カラスは一概に黒いと言うわけではありません。 ちなみに、カラスが黒くなったという神々の話については、こちらをご覧下さい。 https://www.sendai-astro.jp/nishikouen/photo/con_album/con_sp/Crv.html 知恵袋にも掲載されております。 https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14214751234
お礼