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京都見廻組
京都見廻組はなぜ新選組のような人気を 得られなかったんでしょうか? 共に幕府側について闘った集団なのに。
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新選組よりはるかに地味だからです。だから「小説」にも「講談」にもなりませんでした。それでは人気の出ようがありません。 古いところでは早乙女貢さん(但し彼も新選組の小説の方を沢山書いています)、つぎに峰隆一郎さん。これだけですよね新選組は、大佛次郎、子母沢寛、司馬遼太郎、池波正太郎と大物作家がこぞってとりあげました。実力ある人気作家の小説ですから多くの人が読みます。そして登場する人物はそれぞれ個性的で、読者をひきつける。誰か一人は好きな人物、嫌いな人物ができる。小説が売れるとやがて映画やドラマにもなりました。今時なら漫画にもなりますね。 もちろん、小説家がとりあげない理由も沢山あります。 ・行動が普通すぎるので、記録に残らない。芹沢鴨のような無茶をすれば、商人や在京武士、公家、僧侶などが日記に書いたり、手紙に書いたりします。池田屋事件では、それらに加えて襲撃されて生き残った人や、関わった藩の人達が記録していますし、勿論、会津や桑名の武士も記録を残しています。目立った悪行も、華々しい手柄もありませんから、そういう人達の記録に殆どのこりませんでした。記録がなければ、後世の人は存在を知る事もできません。 ・維新後生き残って、目立った活動をした人がほとんどいない。龍馬暗殺について語った京都一中の剣術教師だった渡辺という人や、今井という人くらいですね。一方、新選組は何しろ永倉新八、斎藤一の二人がいて、それぞれ記録を残したり、取材に応じたりしている。島田魁も記録を残したし、絵を沢山のこした隊士もいます。 ・ドラマ性に乏しい。彼らはそもそもが「幕臣」です。幕府の扶持を受けている幕臣の子弟が幕府の命令で組織され、幕府の命令で戦い、幕府が敗北すると命令にしたがって解散。サラリーマンが社命でどこかの部署に配属され、一生懸命働き、やがてその会社が清算されるのに先立って部署が廃止された。どこにも「ドラマ」はありません。 一方の新選組は、いろんな出自の武士、あるいは武士ではない人々が、自発的に加わった集団です。悪名を馳せたものもいるし、内部で対立して粛正された人もいるし、幕府の敗北後は話し合ってそれぞれの道を行きました。なぜ彼らはその道を選んだのか。創作家の好奇心と創作意欲をかき立てる何かを持った人が沢山いたのです。
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- eroero4649
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そりゃもう「スター不在」で、面白エピソードが皆無ですからね。 京都見廻組の華々しいエピソードといえば龍馬暗殺(近江屋事件)ですけれども、坂本龍馬を暗殺したのは京都見廻組だということが有力になったのはここ10年かその程度のはずです。それまでは「諸説のうちのひとつ」に過ぎませんでしたし、有力な説でもありませんでした。 それを除けば、どこで活躍したって話もありません。 新撰組は近藤勇や土方歳三、悪役としての芹沢鴨などもなんというかスター性が十分にあります。芹沢鴨の「鉄扇を持ち歩いていた」なんて話も本当かどうか分かりませんが、個性が強いですよね。 またなんといっても池田屋事件というチャンバラをやっていますから、エンターテインメント性が抜群にあります。 歴史モノでウケるネタ、三国志とか戦国時代とか幕末とかっていうのは、結局のところエンタメ性が抜群なんですよ。登場人物が個性豊かで面白いエピソードも満載でね。 京都見廻組は個性的な隊士もいなさそうでしたし、見せ場となるエピソードもなく、龍馬暗殺の他には「鳥羽伏見の戦いで先鋒を務めたけど銃を持ってなかったから損害を出しただけで全然あかんかった」という残念エピソードしかありませんものね。
お礼