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役に立つのかどうか見当もつかない研究
学術研究の意義とは何だと思っておられますか? もしくは,何の役に立つかどうか全くわからない研究は必要ないと思いますか?必要だと思いますか?なぜそのように考えていますか? ご自身のお考えをお聞かせください. なお,回答内容の傾向に影響する可能性もあるので,私の意見はあえて書かないでおきます. ご回答,よろしくお願いいたします.
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- staratras
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具体的な事例を紹介したいと思います。 熊本県の宇土半島、有明海を望む高台に、イギリスのキャサリン・ メアリー・ドリューという女性の記念碑(顕彰碑)が1962年に建立され、毎年感謝祭(ドゥルー祭)が開かれています。 この女性はそれまで知られていなかったノリ(海苔)が夏をどのように過ごすのかを1949年に発見した藻類学者です。この発見を親交があった九州大学の研究者に知らせてくれたことがきっかけとなり、日本のノリの人工養殖技術を確立させるうえでの大恩人となった人で、顕彰碑の建立や今も続いている感謝祭はこの業績を讃えてのことです。 彼女が発見するまで、ノリが夏場どうしているかがわからなかったため、ノリの養殖は「ノリひび」にノリの胞子が自然に付着してくれるのを待つしかない非常に不安定なもので、養殖の失敗による悲劇もしばしば起きていたということです。 考えて見れば、ノリが糸状体としてカキの貝殻の中で夏を過ごすという発見は、ノリを食用としない国では、「何の役に立つかわからない基礎研究」でしかありませんが、日本のようにノリをよく食べ、ノリ養殖が盛んな国では「非常に役立ち漁民の生活安定に貢献した研究」となったということですね。 こうした事例は、他にも多数あるということは忘れてはならないと思います。なおノリを食べるのはもちろん日本だけではなく、イギリス(ウエールズ)にもラバーブレッド(Laverbread)という海苔から作られた食品があるそうです。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%A1%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%83%BC%EF%BC%9D%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC
- Dr_Hyper
- ベストアンサー率41% (2483/6032)
補足のご質問だと判断して書かせていただきます。 あなたの言っている「それ」について理解できる・・・は,私の書いた回答の事ですか? それとも「研究」についてですか? 「それ」についてが,基礎研究は何の役に立つのか?についてならば これは私は仕事柄,中学や,高校の特別講義などでも話します。 頭が理系の子だけかもしれないですが,先生の話を聞けて「基礎の研究がどう言う意味があるのか分かって良かった。」といった感想を言いに来てくれたり,アンケートに書いてくれるので,完全にとは思いませんが基礎研究について考えるきっかけぐらいの程度伝わっていると思っています。 一方実際にやっている「研究」については,私の息子はスポーツをしており小学校から親として土日は付き添いの日々でした。私が研究をしているというと,どの学年でも必ずチームメイトの一般の親たちは,何に役に立つのか,どんなことをしているのか。ととにかく聞いてきます。 ただちゃんと話して欲しいと思う人,内容を理解したい。聞いてみたい。という人は10年以上の間に何十人もいましたが数パーセントにも満たないでしょうね。中学生の授業でもわかる範囲での話しでも,すごく難しいことしてるんだね。というのがテンプレート,常套句です。彼らは必ずいいます。 日本は基礎研究が無ければ資源がないから絶対にダメ。頭でなんとか生き残っていかないとだめなんだから頑張ってよ。 ノーベル賞をとってくれると本当に誇らしい。 でも,ノーベル賞だけでなく基礎研究一般に内容はまったく興味がありません。彼らが期待しているのはこちらがかみ砕いてはなすのではなく,いきなりとんでもなく難しいことをいわれて分かるわけ無いじゃ無い。と言いたい見たいです。 私の個人的統計上,それが現実だと思います。 これに似た笑い話ですが,スキー場でプロ級の腕前の友人には,一緒にいった全員がすごいね国体に出たんだ,俺にお私にも教えて下さい!!と言ってリフトにのりますが,山頂で,彼の指導を仰ぐ人は居て1人。彼が見渡してもみんなそれぞれのスタイルで滑り始めているというものです。 こんなイメージで真剣に習おうと思う姿勢を無くしている人の方が圧倒的に多いと思うので,その人達に無理矢理簡単な内容を話しても,わーむずかしい。と小学生の理科の話しでも,頑張ってと話を終わらせようとします。私の話術が足りない部分は大いにあると思いますが,子供よりも一般の大人に説明するのはとてつもなく難しいです。
お礼
>「それ」についてが,基礎研究は何の役に >立つのか?についてならば はいそのことです。やはり考えるきっかけを与えられる程度ですよね。理工学部の大学生・大学院生に説明しても、なるほどわかりました!と言ってくれても、その後の会話で、実は全然分かってなかったということがあります。ことがある、というかほとんどがそうです。学生ならましてや、大学教員までもが、、、、
- eroero4649
- ベストアンサー率32% (11074/34518)
「学問とは、本来役に立たないものである」と思っています。 役に立つからやる、役に立たないからやらないというのであれば、儲かるならやるけれど儲からないならやらないという商人の考えと全く一緒です。なにかご利益がある宗教なら信じるけれど、ご利益がない宗教は信じませんという人は、あまりに俗にまみれていると思いませんか。 学問の本質は「真理を追究すること」です。学問をする人の最も根源となる部分は「真理を知りたい」であるべきです。つまり好奇心です。 ですから、真に学問を追究している人たちはノーベル賞をとる人たちではなく、イグノーベル賞をとる人たちであると断言します。
お礼
ご回答ありがとうございます。ちなみに、それを一般人が理解することは可能と思いますか?それとも、実際に研究をやったことのない人に理解させるのは不可能に等しいと考えていますか?
- Dr_Hyper
- ベストアンサー率41% (2483/6032)
難しい問題ですね。 絵空事,きれい事に聞こえるかも知れませんが 研究は人類が唯一前に進むための道しるべになるもの。だと思います。 研究と言えば施設がいって博士がいて。となってしまう印象ですが, 工夫すること,それをみんなに共有するために表現することでしょう。 火で肉を焼くとお腹が痛くならないんだよ。 これはその発見がなされたその当時に先端の研究だと思います。 ただこんな事をいっても,今の基礎研究と人の役に立つ事はかけ離れている。 と言う人もいます。 でも,応用をして使える研究をするひとが勉強した教科書はどうやって作られたのか?それはまさに基礎の研究の積み重ねだと思います。 自分が高校で習った教科書と今の教科書は同じではありません。 その半ページ,数行かもしれませんが,そこに膨大な数の学術論文が積み重ねられ,子供達の知識のもとになっています。 クラゲが光っているのをみて感動して何がどうやって光っているのだろうと思って研究した。 いま,ガンやアルツハイマーなどすべての医学研究で使われる蛍光タンパク質はそうやって発見されました。 同役に立つのかわからない研究の応用の方向性は無限。 応用できることが分かっている研究は,すでに応用研究の予備実験でしかない。 という人もいます。無限をとるのか,分かっていることを取るのか。 それは財政などにもよりますが,研究者が「どうやくにたつのかわからない」というのが悪いと私は思います。だって人類を前にすすめ,子供達に知識を確実に増やすように進んでいるのは間違いないのですから。
お礼
ご回答ありがとうございます。ちなみに、それを一般人が理解することは可能と思いますか?それとも、実際に研究をやったことのない人に理解させるのは不可能に等しいと考えていますか?
- skp026
- ベストアンサー率45% (1010/2238)
役に立つことが分かってることだけに研究費を与える、このような方針に日本は変わってしまいました。しかしノーベル賞をとった研究のほとんどは、「役に立つ」という先が見えるものではないです。 例えば、スーパーカミオカンデのような施設を使って、ニュートリノに質量があると観測し、それによりノーベル賞を受賞したとき、記者から「今回の発見はなんの役に立ちますか?」と質問がありました。研究者からの返答は「そんなことわかりません」でした。 ニュートリノの観測をするような研究は、まず「計算上ニュートリノには質量がないはず」という計算式の存在から考える必要があります。このようなものごとを計算式化することは、宇宙の正体といった巨大なものから、コンピューターのチップのような微細なものの特性などに役立つものです。つまり計算式と、観測結果の差により、計算式に正しくないところがあると判断できます。精度を上げた計算式が、人類にどのような恩恵をあたえるかは、将来にならないとわかりませんから、研究者の「わかりません」は正しいわけです。 ただ確実に言えることは、精度が上がった計算式により役立つことは必ずある(あるといいなも含む)、だからノーベル賞受賞ということです。 お話は最初にもどし、「役に立つかもわからない研究」についてですが、これが認められないならば、その先は衰退です。現実として、研究論文の数は中国に負けています。研究者ではなく官僚が研究予算の割り振りを決めたり、デフレ回復中に消費税増税したり、少子化対策には保育園を増やすべきなのに減らす方針だったりと、日本の官僚は日本を衰退させたいようです。このような流れは戦前から続いています。最近だけの話ではないです。
お礼
ご回答ありがとうございます.ちなみに,学術研究の意義とは何だと思っておられますか?
- Nobuta250
- ベストアンサー率34% (122/353)
追加回答 予算の観点から申し上げたわけでは無く、日本国内では基礎研究にせよ応用研究にせよ、金が無ければ何も出来ないと言いたかっただけです。 今必要な研究であろうが、100年先に必要な研究であろうが、今は実を結ぶ可能性も無い研究であろうが、金の出所が無ければ研究に着手することも維持することも出来ません。 必要な研究であっても金にならない研究には企業は金を出しません。そうなれば公共機関からの支援をアテにするしかありません。 必要か不要かという論議の前に「金」をどうするかだと考える次第です。 金を引き出せない研究者はどんなに素晴らしい研究課題であったとしても、頭の中にしか論文が無く、やがてその素晴らしい研究課題は肉体と共に朽ち果てていくしか有りません。 逆に金を引き出す能力に長けた研究者はどうでも良いような研究課題であったとしても研究所を作れる位莫大な予算を獲得し、名声さえも手に入れるでしょう。 現代では学術研究の意義を問う前に「金」をどうするかという点が問題になると考えております。学術研究の意義は「後々金に困らないように”継続は力”を発揮すること」だと言えると考えますので、内容や大義名分なんかどうでもよいと思います。 何か事が起きて(コロナウィルスとか)研究しなくちゃ!となってから予算とって、何してかにしてじゃ話になりませんから、兎に角「金づる」を繋ぎ止めて置く事が重要でしょう。 スーパーコンピューターの開発研究資金の仕分けの際に「世界で2番目に早いじゃ駄目なんですか?」と言った方がおられました。「予算を取るには1番じゃなきゃ駄目なんです」とははっきり回答が有りませんでしたが、皆さん内心はそう考えていたと思います。 研究内容はどうあれ、金を生み出せる研究室が良い研究室でしょう。金を引き出せない研究者に施しをする事ができるのも金を持っている研究所ですからね。 研究所が維持できるならどうでも良い内容の学術研究もありでしょう。
お礼
なるほど回答者様は,「学術研究の意義」とは「後々金に困らないように”継続は力”を発揮すること」と考えているとのことですね. ご意見,ありがとうございました.
- g27anato
- ベストアンサー率29% (1166/3945)
結果論でしか答を出せないのが研究。 結果が見えるまで続けるのが研究。 最初から結果が見えてるなら、研究することに意味は無い。 役立つか、役立たないか? …その答を見つけ出すことに、研究の意義が有る。
お礼
貴重なご意見を頂き,どうもありがとうございました.
- oboroxx
- ベストアンサー率40% (317/792)
必要です。 「何の役に立つかどうか全くわからない研究」は「いつどのタイミングで必要になるかわからない研究」と言い換えればよいかと思います。 0の概念だって、今は重要ですが、昔の人に言わせたら「だからなに?」だと思いますよ。 遠い星の研究だって、いつ役に立つのかわかりませんが、そこにはロマンがあるかと思います。 遠い未来、自分たちの子孫が…と思いをはせる人もいるかもしれません。 この議論は、障がい者は役に立たないかという議論と似ているかと思います。 障害のある人の意見を発せる人に聞いて、どういった社会の改革をすれば、障がい者が社会に出て行って溶け込めるのか。 また、事件の犠牲になった意思疎通のできない方たちはどうなのか。 ここで意思疎通が出来ないというのは声を発せないというだけで、目を使った意思疎通は出来るかもしれないのです。 障がい者にお金を使うのはただお金を使っているだけというロジックは、役に立つのかわからない研究にお金をつかうのかと似ていると思います。 今は役に立てないかもしれないが、今のことが礎になり将来花開くかもしれないのです。
お礼
貴重なご意見,どうもありがとうございました.
- jkpawapuro
- ベストアンサー率26% (816/3045)
必要ですよ、俗に基礎研究と呼ばれ主に理学部で行われるものですね。 (応用研究は農学部・工学部・医学部) まあ理学部ってのは自然科学の究明そのものに意義があると考える学派なのですが、彼らが最初に科学のルールを解き明かすことにより次にそれを利用し役に立つ物を作るグループがいるわけです。 アインシュタインがいなければ現代の核物理学や原発はなかったでしょうし、ダーウィンやロバートフックがいなければ現在の生物学はなく医学の発展や薬の製造などもできなかったかもしれません。 ユークリッドやピタゴラスやデカルトがいてこそ現代の数学と科学の発展、コンピューター学が生まれたんでしょうし。 100年前500年前1000年前の偉人の蓄積により現代の繁栄があるわけで、これは次の100年に向けわれわれも伝えるものがあるはずです。
お礼
貴重なご意見を頂き,どうもありがとうございました.
- Kenkoutaro
- ベストアンサー率22% (20/87)
未知のことを明らかにすることが、学術研究の意義ですから、 何かに応用しようという考えは、初めからないですよね。 でも、学術研究は必要だと思いますよ。 人間の基本的な欲求ですからね。
お礼
貴重なご意見,どうもありがとうございました.
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お礼
事例を詳しく紹介いただきまして,どうもありがとうございました.