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有機化学 主生成物
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(a)ハロゲン化水素のアルケンへの求電子付加反応です。まず、強酸のプロトンは二重結合に付加してカルボカチオンを与えます。その後求核剤が正電荷に対して攻撃しハロアルカンを与えます。カルボカチオンの安定性は3°>2°であるからメチル基の根元に正電荷を持つ中間体が安定な構造となります。よって生成物は1-chloro-1-methylcyclohexaneとなります。 (b) (a)と同様の考え方により主生成物は2-iodo-2-methylpentaneです。 (c)酸触媒下でのアルケンの求電子水和反応(水の付加反応)です。プロトンの求電子付加のあとの求核剤が水となるだけで基本はハロゲン化水素の求電子付加と同じです。よって主生成物は1-methylcyclohexanolです。 (d)Pd触媒による水素付加反応です。Pd触媒は水素を活性化させ、金属に結合した水素を触媒表面に作り出します。この水素が触媒表面に吸着したアルケンへと移ります。よって付加する二つの水素はアルケンの平面に対し同じ側からふかします(syn付加)。よって主生成物はcis-1,2-dimethylcyclohexaneです。 (e)アルケンへの臭素の付加反応です。臭素は分極しやすいため、アルケンのπ電子雲が求核剤として働き臭素分子の一方の臭素原子を攻撃すると同時に、盲一方の臭素原子をSN2反応のように臭化物イオンとして追い出します。この攻撃により、環状のブロモニウムイオンを生成する。この構造はしっかり固定されているため、臭化物イオンの求核攻撃は橋かけしている臭素原子とは反対側から攻撃する。よって臭素原子は立体的に反対側から攻撃するのでこの反応はanti付加である。対称なブロモニウムイオンに対しては臭化物イオンの求核攻撃はどちらの炭素に対しても同じ確率で起こるため、生成物はラセミ体となる。よって主生成物は(1R,2R)-1,2-dibromocyclohexaneと(1S,2S)-1,2-dibromocyclohexaneです。 (a)~(c)は付加する水素が置換基のより少ない炭素に結合するというMarkovnikov則に従います。
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