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源氏物語は一編一編は独立した話ですか?
実家に置いて来た本を整理していたら、田辺聖子さんが訳した源氏物語(新潮文庫3巻)が出て来ました。読んでみようかなと思っているのですが、私は長編を読むのは少し苦手です。上巻は12話からなっているのですが、これは短編が集まったようなものですか?それなら気楽に読めるのですが。それとも連続している話なのですか?
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- stss08n
- ベストアンサー率16% (454/2764)
実は、現代で言えば”エッセーみたいなものでしょう、・・・ 当時の”宮中、皇室或いは、貴族様達の、日常”日記の感じ。・・・
- hue2011
- ベストアンサー率38% (2801/7249)
田辺聖子で読みにくいというのはおかしいですよ。一度読み始めたらとまりませんし、短編だろうかなんて疑う気もなくなります。 そもそも原本は主語がなく、周辺の表現方法だけでだれがどういう思いで何をしたのかがわかるような仕組みになっています。 と言うことは、短編とかショートショートみたいに区切れ目で「落ち」があるということはありません。 しかし何々の巻という単位があるのはこれは出版単位なんです。巻ひとつで一冊という考えかたですから、そこだけ読んでも脈絡はつく。 しかし、最初にすでに死んでいる桐壷の更衣なんていう存在が、光源治の前に現れてくる幼い娘に投影されたりすることでそのときの行動に影響を与えていますから、ぶち切りの短編とは言い切れません。 要するにあちこちに伏線が貼られていて、しかし伏線だなと思わないで読んでも問題は感じないという構造なんです。 簡単な比較をしてしまいますが、もう放送は終わってしまった「半分、青い」という朝ドラがありましたがあれが源氏物語式の展開でした。 言ってみれば、「幼馴染青春篇」があり「漫画家修行成功篇」があり、「店員篇」があり「模索行動篇」があり「不倫一歩手前篇」があり、「発明起業篇」があり、これらは全然つながらない部分なのに、別のところでちょっと語られたこととか出現した人物が全く別のところで何かの種になったり問題打開のヒントになったり、やたら入り組んでつくられてました。 深く思っていた相手が結婚するなんていう、本来悲恋場面が、結婚しましたというはがき一枚でおしまいになり、そのとき登場人物たちが、これこれこういうやりかたで女に抱え込まれたんだと想像をかたるだけで状況説明を終わらせてしまうということをしたりしました。 また、ずっと一緒にいた親友が津波で被災し、普通探したり心配したりしてひっぱるところを描かず、「だめだった」という電話一つでおわらせるというようなとんでもないシーン、そんなことだらけで、一つ一つのことがちんまり1日で収まる代わりに全体で他の伏線になっていたり、不思議な構造でした。 どこかでこういう構造を見たなと思って気が付いたら源氏物語でした。 葵上が物の怪にとりつかれて死んでしまうというのは一瞬でかたられます。こいつは六条御息所の生霊の仕業なんですけど、その怨念をねちねちと書きこんだりせず、あ、殺されました、で終わりにしてしまうのです。 怨念たちきりに陰陽師が動いたなんてひとこともありません。 ここで話は終わりかというとそうではなく、夕霧という登場人物につながるんですね。自分のせがれだけど苦労させたいといって高い地位は与えない。 このとき、ああこの母親は、と読者は思うんですが、すでに7巻になってるんです。なぜ源氏がそういう発想をするか、を考えるとそこには深い意味があるけど、それは1巻を読んでいないとわからない。 こういう読み方ができれば、田辺聖子さんが主語も、自分の想像で膨らませて書いた部分も補填して書いている現代語翻訳は楽しくて仕方がないとおもいますよ。
お礼
ますます読んでみようという気になりました。何何編と考えれば良さそうですね。
- nihonsumire
- ベストアンサー率26% (844/3158)
短編のようなものと思って読んでも良いと思います。ただ、一つのお話が、他のお話へと受け継がれていくものもあります。気軽にお読みになって良いと思います。 あなたがもししんどいと思っているのでしたら、受験本ですが「源氏物語を7日で征服する」板野博行著(ダイヤモンド社)など羅針盤になるような本を手元に置いて読まれると良いかなと思います。 せっかくお読みになろうとしたお気持ちを、どうぞ持続させてください。素晴らしさが、あなたを待ってます。
お礼
読んでみる気になりました。ありがとうございました。
お礼
エッセーですか?そう思うと気楽に読めそうです。ありがとうございました。