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証明分配の法理
民事訴訟規則67条3項によると、 理由を書くようにして有りますが、「否認」だけでは、自己に責任分配されるのでしょうか。そうしますと、相手方は、証拠を出さずしてその事実の認容を判示されるのでしょうか。 しかし、同4項や同規則53条1項によると、 証拠を書くように有りますが、そうしないと、責任分配は、自己に有るのでしょうか。そうしますと、相手方は、同規則81条に拘わらず、認否を表明せずして、その事実の認容を判示されるのでしょうか。 事実記載に始まって、それに対する 証拠の記載 否認の理由 認否の表明 の必要を規定したこれらの項と 加えて、民訴法159条1項との相互の意味(あるいは、優劣)が考察できません。 みなさん、どうして理解されてますか。 お解かりになる方、お手数ですが、詳説宜しくお願いしたいのですが・・・。
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- kanpyou
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#6です。 訴状の記載事項に不備があれば、「却下」され、請求に「理」がなければ「棄却」されます。 口頭弁論において、原告の訴明が十分でなければ「敗訴」しますし、被告が大した証拠ではない(争点にはならない)と踏んで、「沈黙」したとしても、裁判官が、どの様に判断を下すかです。
- businesslawyer
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質問者の方は、何か勘違いをしている様な気がします。私が「民事訴訟規則に記載を強制されている事を記載しないと、なぜ裁判が記載義務者に不利になる、と質問者が考えるのかがわからない」と述べたのに対して、「それは法規違反だからだ」と答えられていますが、そこが勘違いなのではないでしょうか?「法規違反」だからといて、その違反の効果として「裁判が不利になる」と言う効果を発生させる為には、別途そのような「罰則規定」ないしは、そのような解釈をしてる「判例」等が必要だからです。そしてそのようなものは存在しません。例えば、「人を殺す」と言う事は、憲法で保障された人権を侵害するものですから、憲法違反として、禁止されている行為です。しかし、憲法だけでは、憲法は罰則規定がないので、その違反によって罰則を科すような、法的効果は発生しません。そしてそれは、刑法という刑罰法規によって刑罰を科すように規定されているから、その効果が発生するのです。ですから、民事訴訟規則によって、記載義務のある事項を記載していない場合でも、それを記載するように補正命令は受ける事はありますが、そのことだけで、記載義務者に裁判が不利になる、と言う罰則的な効果は発生しません。
お礼
businesslawyerさん、覚えておいて下さりありがとうございました。 何か、解ってきました。 それでは。
- kanpyou
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素人です。 仰りたい論点は、「攻撃と防御」の実務的方法でしょうか? もちろん、事前に示せるのであればそれに越したことはありませんが、「隠しだま」として、裁判継続中に証拠として提出することにより効果を発揮するものもありえますが、その提出時期により、遅きに逸する(門前払いされてしまう)こともあります。 何に重きを置き、証拠とし、判決を下すかは、裁判官の専権事項ですから、民訴法148条「裁判官の訴訟指揮権」とも絡み、民訴法149条「釈明権等」の運用に関わるのではないでしょうか。
補足
kanpyouさん、お返事遅くなり、お詫びします。 色々の方のご見解を聴いて、ご意見を交換できるのは、幸いです。 >仰りたい論点は、「攻撃と防御」の実務的方法でしょうか? 法的理論です。 しかし、実は、実務との違いが甚だしいとのことであれば、合わせて論じて頂いた方がいいです。 >もちろん、事前に示せるのであればそれに越したことはありませんが、「隠しだま」として、裁判継続中に証拠として提出することにより効果を発揮するものもありえますが、その提出時期により、遅きに逸する(門前払いされてしまう)こともあります。 はい。時機に遅れなければ提出はOKなのは、法的論理内のことなので、正論(論点)と思います。 >何に重きを置き、証拠とし、判決を下すかは、裁判官の専権事項ですから、民訴法148条「裁判官の訴訟指揮権」とも絡み、民訴法149条「釈明権等」の運用に関わるのではないでしょうか。 質問のように、法規に定めたような履行が成されない時に、そのような立証機構に成るものかが、お伺いしたいのでした。 当事者の任意提出に掛る立証責任に対する釈明(証拠の催告)は、相手方に不利になりますので、そのような不公平なことは絶対しないと思いますが、如何でしょうか(裁判所の決定に掛る文書提出命令等の不履行に対してはするでしょうが・・・。)。 businesslawyerさんが、 >民事訴訟規則は、あくまで、実務的に、「何を書け」とか「何を添付しろ」等を言っているだけであって、それをしなければ、しなかった者について、裁判が不利になる等と言う事は全く無い、と言う事なのです。 とのご見解を述べておられますように、単に倫理(お願い)を記載しているだけで、本論は民訴法にあるのかなと思っていました。
- businesslawyer
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質問者の方は、変にこだわりすぎているように感じます。もちろん、疑問に思う事自体は大いに結構な事です。私も、初学者の頃はよく質問して、経験者や資格者を困らせましたから(笑)。要するに、私が質問者にお聞きしたいのは、民事訴訟規則で記載を強制されている事を、記載しないとなぜ、その記載義務者に裁判が不利になる、と思われるのかがわからないのです。原告や被告の主張について、どのような事をしたらどちらに不利(または有利)になるか、と言う事は、民事訴訟法によるのであって、民事訴訟規則によるものではありません。民事訴訟規則は、あくまで、実務的に、「何を書け」とか「何を添付しろ」等を言っているだけであって、それをしなければ、しなかった者について、裁判が不利になる等と言う事は全く無い、と言う事なのです。おわかりでしょうか?サイトでの回答では、限度がありますので、これ以上は、多分、実際にお話しないとわからないかもしれませんね(笑)。
お礼
businesslawyerさん、お盆休みも有りお返事が大変遅くなりました。 お詫びの言葉もありません。 >要するに、私が質問者にお聞きしたいのは、民事訴訟規則で記載を強制されている事を、記載しないとなぜ、その記載義務者に裁判が不利になる、と思われるのかがわからないのです。 法規違反だからです。 順守しなくて良い法規って無いと考えるのが、正当な解釈と思う次第です。 これを努力規定とすれば、法理は有れど、実害・適用無しなのでしょう。 これが正に「法理」なのでしょう。
- businesslawyer
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質問の趣旨が、私に理解出来ていないかもしれませんが、要するに、民事訴訟法で規定されている事と、民事訴訟規則で規定されている事が、質問者には矛盾しているように感じる、と言う事なのでしょうか?私は、実務的なことについては詳しくありませんが、私の書いた事例で言うと、少なくともAは、Bが「借りた事」を認諾した場合を除いて、「貸した事」についての立証責任を負い、その証明に失敗すれば「貸した」と言う事実はなかったものとみなされるのです。Bが否認の理由をどう書こうが、また否認の理由がなくても、その結論は変わりません。もちろん、否認の理由が無いと補正命令を受ける事はあるかもしれません。従って、Aが証拠を出さずに「貸した事」について証明に失敗すれば、Bが認諾しない限り、Aの「貸した」という主張は認められず、Aの請求は棄却される事になります。質問者は、民事訴訟規則にかなりこだわっているように見受けられます。もろん、民事訴訟規則は訴状や準備書面の書き方等を具体的に規定したものであり、それを守らなければならないのは当然です。しかし、民事訴訟規則に記載を強制されているからと言って、イコール「証明責任を負う」とか、「記載しなかった者には、裁判が不利になる」と言った事ではありません。このような記載の有無が、裁判を左右させると言う事は、全く無いわけではありませんが、少なくとも証明責任が相手方に移行してしまうようなことはありません。
お礼
こんばんは。businesslawyerさん。 >しかし、民事訴訟規則に記載を強制されているからと言って、イコール「証明責任を負う」とか、「記載しなかった者には、裁判が不利になる」と言った事ではありません。 力強い論調に感じるのですが、 当該民事訴訟規則条項は、当該民訴法の同類条項のお願い程度の制定であるとのご主旨でしょうか。 単純な者なので、私の法規の解釈が劣っているのだと思案したのでした。 以下は、気持ちです。 本法は、今年も一部改訂になってます。この流れは、裁判の合理的な簡便・迅速化だそうです。 その点で申せば、初主張から証拠の添付を規定するは、過剰に思います。相手方の認否を義務付けた方が、簡便で、否認な事実部分だけ次回にその分だけ添付すれば合理的です。 「時機に外れた」の定義・放置回数・催告等マニュアル化の方が遥かに、流れに寄与すると思う昨今です。
- businesslawyer
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実務上ではなく、訴訟法上の考え方で申し上げます。結論から言えば、「否認」した事実について、その否認者は証明責任を負いません。例えば、Aが原告としてBに100万円の貸金返還請求訴訟を提起した場合に、Aの「貸した100万円を返せ」という主張に対して、Bの「私は100万借りていない」という主張を「否認」、「確かに100万円は借りたが、弁済した」という主張を「抗弁」といいます。「貸した事」については相手方(A)が証明責任を負う事実ですから、Bはその「否認したこと」つまり「借りていない事」について証明責任を負わず、Aが「貸した」という事実の証明に失敗すれば、Bが「借りていない事」について証明していなくても、「貸した」という事実はなかったものとされます。一方、Bの「100万円借りたが弁済した」という事実の主張については、Bが証明責任を負い、Bがその証明に失敗すると、「弁済した」という事実はなかったものとされます。もっとも、実務上は、自己に証明責任が無い事実でも、あえてそれを証明してしまえば、その事実の真実性について、より強固なものとなるようです。ですから、「証明責任があるかどうか」と、「否認の理由やその根拠を記載させる事」とは、直接は関係が無いものと考えられます。しかし、その事実の主張について証明責任がなくても、その主張についての有力な証拠や根拠があれば、裁判所が判断しやすくなるので、その記載や提出を裁判所が求めても、不思議はありません。
補足
おはようございます。businesslawyerさん、レス感謝です。 民事訴訟規則67条3項によると、 理由を書くようにして有りますが、「否認」だけで書き終わるのではいけないとのこと思われます。 「100万円借りていない」とは、書かないのです。(現在では「原告を知らない」なども有るそうです。) そうしますと、Aが証拠を出さずしてその事実の認容を判示されるのでしょうか。 >もっとも、実務上は、自己に証明責任が無い事実でも 証明責任の可能性のある事実は、普通は、証拠を書かなくても相手方が認諾すれば不要なところかと理解されるのです。 同4項や同規則53条1項によると、 証拠を書くように有りますために、 そうしますと、Bが認諾を表明せずして、(Aが証拠を出さない限り、)その事実の否定を判示されるのでしょうか。 以上、理解が錯綜した次第です。 >事実記載に始まって、それに対する 証拠の記載 否認の理由 認否の表明 の必要を規定したこれらの項と 加えて、民訴法159条1項との相互の意味(あるいは、優劣)が考察できません。
なるほど、実務上のことでしたか、失礼しました。実は調停と簡裁民事訴訟の本人提起、別の民事訴訟の証人宣誓をした程度の経験しかないのです。こちらの主張に対する相手の反撃に有効な反証を挙げられないと「天につば」的結果となるということぐらいで、教科書的なことしかいえません。専門家・体験者からのレスがあるとよいのですが、以下に稚拙な経験をご紹介します。 1私の場合簡易裁判所で損害賠償請求事件の原告の立場でした。 被告の答弁書の認める、承知しないの項目を整理し、その矛盾点をつく。答弁書に訴状に添付した証拠写真につきその解釈を並べたてたことについては、「写真の事実を認めた!」と切返し主張する。などの手法を使いました。被告が積極的に反証呈示なく「契約についての解釈論」「当時の担当者退職により、状況不明」との主張が大半でしたから、原告優位に進みました。 2結果的には、「とことん責任追及する」か「金額で落し所をさぐるか」ということで裁判官の勧めで「金額的折り合い」をつけ和解しました。勝訴は間違いなかったが判決でても任意に支払う相手ではなく、強制執行が必要なことが予想されたので、こちらの条件は「金額減額はするが、裁判所で現金一括授受」でしたが、意外にも相手が承諾したのである意味ラッキーでした。
お礼
実例、参考になりました。 これは、自己に証拠が有ったのが、良かったと思います。 私のは、相手方に証拠が有りますから、文書提出命令します。 しかし、その目的を書かされますので、その目的をはぐらかす、 1 反論を開発される。 2 証拠を隠滅・改竄される。 ので、大変不利です。 アンラッキーなケースです。~×~
(個別条項の検証) ○則53条は訴状に関する規定で、訴えの立証は(→訴状の挙証責任は原告) ○則67条3項は口頭弁論書調書における事実の記録(証人、当事者本人及び鑑定人の宣誓の有無並びに証人及び鑑定人に宣誓をさせなかった理由) ○則81条は訴状記載事項を被告が争わず認める項目は「認める」、争う場合は「原告の主張否認理由」「原告の主張に対する反論」及び「反論の証拠」の構成とする(→原告に反論する場合の挙証責任は被告) ○法159条は原告又は被告の主張を積極的に争わない場合は「認めた」とみなす。1項後半及び2項は例外規定3項は不出頭への準用と公示送達の除外規定 (まとめ) 上記のように則53条は訴状における原告の挙証責任、則81条は答弁書において被告が反論する場合の挙証責任の定めである。則67は弁論調書の事実の記載要領を示したもので前2者とは別観点。法159条は訴状・答弁書で積極的に争わなかった場合の判断と不出頭の場合の判断を示したもの。したがって、ご質問のように矛盾や優劣の問題は発生しないと解します。 蛇足:一度実際に訴状・答弁書等を作成してみると良く判るとおもいます。
補足
houmu-tantouさん、ありがとうございます。 実は私は、作成経験者で、本人訴訟係属中です。 確かに個別条項ではありますが、準用規定もあります。準備書面合戦になった場合、様相は混迷します。そして、大事なことは、終結すれば、それらを総括するしか有りません。 さすれば、その相互の意味・優劣と言った関係は、心証の存否を含んだ重大問題です。 また、 >(→訴状の挙証責任は原告) (→原告に反論する場合の挙証責任は被告) とのご見解ですが、 自己が証拠(書証とか)を所有しているとは限りません。その時、相手方の主張を原因とすると自己が主張するケースでは、相手方に責任が配分されると考えておりますし、私の事件で、体験済みです。 この点らに間違いが有れば、ご指摘お願いします。
お礼
う~ん、難しいですが、この辺が本規則の正体といった感です。 これで、本スレは終了としましょう。 また。ありがとうございました。