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電位測定について

作用電極、対極、参照電極を用いた電位測定もしくは分極測定において、電解液の液抵抗が測定結果に影響を及ぼすと聞きます。これがIR降下を意味するのであれば参照電極側のキャピラリー先端を極力作用極に近づける事で解消できると思います。(つまり、電解液の液抵抗に左右されない。) それとも、それ以外に電極界面での反応自体に影響するのでしょうか?

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  • c80s3xxx
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回答No.1

電流が流れる系ではもちろんIRドロップが一番問題になる. では電流が流れない系なら液抵抗は高くてもよいのかといえば,程度の問題である.測定に用いる電位差計には,計測時にどうやっても実際には電流が流れる.この値はよい電位差計では小さくなるように作られているが,計測回路の原理上,0にはならない.電位差計の等価抵抗が10^8 Ωだとすれば,0.1 Vの電位差に対して10^-9 Aの電流が流れてしまう.仮に測定対象が純水に近く,参照極の等価内部抵抗と液抵抗の合計が10MΩ=10^7Ω程度あれば,10 mVレベルの誤差が生まれるわけだ. もうひとつは作用極近傍の電気二重層,とくにGouy-Chapman層の状況がある.ある程度電解質溶液が濃ければ,すなわち液抵抗が小さければ,Gouy-Chapman層での電位変化はわずかで,電位プロファイル上ほとんど考える必要はなくなる.しかし,電解質濃度が低い場合は,ここでの電位プロファイルが無視できなくなる.それが問題になる場合もあるし,ない場合もある.このあたりは電位から何を読み取ろうとしているかという問題.

corrosionQ
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。液抵抗が高い場合、電気二重層での電位プロファイルが無視できなくなると理解しました。 今回の目的は三電極法にて参照電極と比較して試料極の電位絶対値を正確に知りたい(±5mvぐらいの精度で)点です。 参照電極側のキャピラリー先端を試料極に極力近付ければ電解液濃度の心配要らないのかと思っていました。しかし電気二重層の厚さは10?程度と思いますので、そこまでキャピラリーを近づけるのは不可能であり、(試料極と参照電極側キャピラリー先端間の)液抵抗が電位測定結果に及ぼす影響は排除できないとの理解でよろしいでしょうか。 もちろん液抵抗がかなり高い場合の話ですが。

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