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三電極系でもオーム降下を気にするのはなぜですか?
前々から疑問なのですが、電気化学の三電極系で教科書などではオーム降下を少なくするために、 参照電極を作用電極の近くに置くように図が書かれていますが、 これはおかしくないでしょうか? 三電極系では参照電極に電流が流れないようにフォロワが使われており、且つ流れないようにカウンター電極に対してフィードバックをかけているので、参照電極と作用電極に間には電流が流れないのではないのでしょうか? それであればオーム降下が起こりえないので、液セルの中で遙かに遠い位置に置いても電位は変化しないのではないのでしょうか?
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> セル中で電気力線がないところにREを置いたとしても、WEの電極電位が変化することでWE-RE間のの電位差は変化するように思うのですが。 困りましたねw なかなかうまい説明が思いつかないんですが,実際にそのような状況では電位制御できないんですよね.RE と WE の間の電位差は測れますし,それを放棄すれば WE と CE の間に任意の電位差を与えることもできるんですが.電気屋ではないのでうまい説明が思いつきませんが,ポテンショスタット側のフィードバックループの問題ですかね.人間が間に入って手動で電圧を制御するってのはできるのかな?? しかし,ほんとの意味でそのような状況を作れるとすると,それはまさに RE-R-WE-R'-CE という電気回路の接続になるんで,これは RE と CE の間が完全に切り離されてしまっているので,やはり WE-CE 間の制御では WE-RE 間は操作できないと思うんですけどね. キャピラリ云々は,キャピラリの中に電解液が入っていて,その両端に RE と CE を設置し,間のどこかに WE を設置するという場合ですね.ちょうど,上に書いた電気回路と同じ状況. 実際にこれに近いセッティングのセルを (キャピラリじゃないけど) 作ったことがあるんですよ.やっぱり電位制御できませんでした.WE と CE の間に RE があれば問題なし.そのときもあなたと同じようなことは考えたんですが,やっぱりうまく説明できませんねw この件は,うまい説明が思いつかないので,いったん降りることにしますw あと,後半の話はその通りです.
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- c80s3xxx
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いろいろと考えますねw それ自体は大変いいことですw 電気力線が WE-CE 間にどう走るか,考えてみるべきです.3次元的な溶液のなかのどこにも電気力線は通っていますので,どこにおいてもiRドロップの影響は多かれ少なかれ出ます. また電気力線があんまり通っていないところに塩橋端を入れると,ポテンショスタットの動作自体がうまくいかなくなります. これについては,電気力線が1次元的である仮想的な場合について考えるといいでしょう.たとえば,キャピラリの両端に WE と CE があるような状況です.これは,電気回路的には WE-S-CE (Sは溶液) という回路ということになりますが,ここで RE (参照極) を,RE-S'-WE-S-CE というように配置すれば,iR ドロップを考えずにすむのでは,ということになりますね. しかし,これはだめです.というか,このような配置になるのであれば,ポテンショスタットは動作できません.だって,RE と WE の間の電位差が,なぜ WE と CE の間にかける電圧で変えられるんですか? ポテンショスタットが動作するためには,WE-R-RE-R'-CE という配置になっていないと動作できません.ここで,R と R' は,溶液抵抗が 0 であっても,WE および CE での電荷移動抵抗があるので,有限値であり,そういう状況だからこそ WE-CE 間の電圧を変えることで,WE-RE 間の電位差を制御できるんです.
- c80s3xxx
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> でも、手元にある本には、... 誰のなんていう本か知りませんが,その通りに書いてあるなら,3電極の意味がわかってないんでしょう. > 三電極系を採用するのは... そうですよ. > 参照電極の濃度分極が気にならないのであれば、... そうなりますね.
お礼
分かりました。 でも、まだ分からないことがあります。 作用電極と対電極の間にはIR降下による電位勾配が形成されているのは理解出来るのですが、とすると参照電極-作用電極-対電極の順番での電極を並べれば良いのではないのでしょうか? そうすればIR降下の影響を受けずにどれだけでも作用極が遠ざけることが出来るのではないのでしょうか? それと、もし作用電極-対電極-参照電極の順番で並べるのだとすると参照電極の位置は作用電極から10cmだろうが1mだろうが、IR降下による影響は変わらないということなのでしょうか?(フォロワの入力バイアス電流を無視したとすると)
- c80s3xxx
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W-C間の溶液に電流が流れ,そこに電気抵抗がある以上,この溶液内には電位分布があるんですよ. そのどこかに塩橋の先がつっこんであるので,塩橋先端の場所と作用極近傍では,それだけで電位差があるんです.参照極に電流が流れるかどうか以前の問題です.
お礼
なるほど納得しました。 でも、手元にある本には、 非水系溶媒では水系溶媒と比べて、導電性が低いので、三電極系を採用し、IRドロップを防ぐ必要がある。 というようなことが書かれてあるのですが、 これって溶媒の導電性って関係あるのでしょうか? 三電極系を採用するのは参照電極の濃度分極を防ぎ、参照電極の電極電位が変化しないようにすることが主な理由で、 参照電極の濃度分極が気にならないのであれば、非水系溶媒であっても水系溶媒であっても単に2電極系でCE兼REを作用電極に出来るだけ近い位置に置けば三電極系にする必要はないということではないのでしょうか? 合っていますでしょうか?
お礼
やはり納得することが出来ません。 参照電極は基本的に濃度分極に起こし電極電位が変化しないような状態にあるわけですよね? つまり溶液に対してある一定の電位をもっていることになります。 それに対してCEを制御してWEの電極電位を制御しているのですから セル中で電気力線がないところにREを置いたとしても、WEの電極電位が変化することでWE-RE間のの電位差は変化するように思うのですが。 それとキャピラリの両端、というのはどういう状況のことを仰っているのでしょうか? それと、1次元で考えた場合、WEとREの距離が固定であるとするとCEはどこに置いてもiRドロップの影響は同じで WEとCEの距離が固定であるとするとREはWEとCE間であれば、WEに近づけるに従いiRドロップの影響は減少し、 それ以外の配置ではiRドロップの影響は変わらないように思うのですが、 これは合っているのでしょうか?