- ベストアンサー
熱膨張による加工誤差について
- 熱膨張による加工誤差について教えていただきたいです。
- 材料がSUS304、直径9/16'DIA(14.285mm)のバー材からワッシャーを数百個加工する際、熱膨張による加工誤差が起きています。
- 加工内容は外径Φ12.730~12.743、内径Φ8.432~8.559、厚み0.711~0.812のワッシャーです。NC旋盤で加工していますが、公差の厳しい外径が安定しません。熱膨張をなくすための対策や加工順序についてアドバイスをいただきたいです。
- みんなの回答 (9)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
- ベストアンサー
うーん、外径公差が厳しいですね。 加工のタクトタイムはそれほど長くないと思われ、また被削材がSUSで 熱伝導率が低いので、加工熱の影響はあまり大きくないと考えます。 (1)さんのご指摘通り、機械の熱変位とインサートの摩耗が曲者です。 機械の熱変位に関しては、 ?暖機運転を行なう ?一日を通しての室温変化を極力抑える ?切削油量をこまめにチェックして常に満杯にする が有効です。 夜間も自動運転可能とのことですが、?が機械や切削油に対して大きく 影響を及ぼしますので、注意して下さい。 刃先の自動測定機能がついていれば、30~60分に一度測定し、補正を更新 することが一番効果的なのですが... 材料の温度もさることながら、主軸近傍、機械ベッド、切削油、 室温、を測定することをお勧めします。 30分~60分おきでも構わないので、一日の変化を掴んでみる ことが、機械の熱変位の傾向確認には大切です。 質問者さんが何のベネフィットも得られない無意味な回答(5)は 無視して下さい(旋盤のせの字もご存じないお方です)。 回答(3)さんのご指摘もごもっともです。 先ずは小難しい話は置いといて、機械近傍の室温変化だけ確認して みてください。 工場が24時間空調していれば問題なし。 朝いちばんに暖房を入れて、室温が10℃も変化するようですと、機械 に物凄く影響します。 一般的に、機械筐体の温度は室温変化に対し数時間遅れて追従します。 あと機械の近くに、トラックやフォークの搬送口なんかがあると、 温度変化が激しくなります。 蛇足の蛇足です ここ数年で機械の熱変位抑制・補正は論文の世界から実用的な技術 へと飛躍的に向上しました。 例えばオークマの工作機械は、環境温度変化、主軸発熱や切削熱の 影響を巧みに補正・コントロールして、1ミクロン単位の高精度加工 を実現しています。 次に機械を導入される際は、このような機能・技術も着目されること をお勧めします。
その他の回答 (8)
工作機械の熱変位対策として、外部的な要因は下記の点となります。 1.エアコンの風などが、機械のベットにあたっていないか? 2.窓からの直射日光による熱変位 機械としての熱変位はベットに熱が加わり姿勢変化することです。 a.主軸、サドル、バーフィーダ等の暖気運転(機械の熱発生源を安定させる) b.切削液が直接ベットにかかっている場合は液温調整器 c.油圧ユニット等の排熱がベットに当たらないようにする これらが最新の工作機械のメカ的要素で比較的簡単な熱変位対策です。 上記5点を考慮してみてはいかかでしょうか?
お礼
簡潔なアドバイスありがとうございました 順番に検証していきたいと思います
回答(1)、(2)、(3)に同意。 蛇足回答になるかもしれないが、、、 材料のSUS304の熱膨張率から計算すると、 10℃の変化で2ミクロン程度の外径膨張と見積もられる。(φ12.7) クーラント使用で、加工ごとにワーク温度が数十度もばらつくことは考えにくい。 機械側の温度条件が、細かい話を除いて、10℃変化した場合、変位 2ミクロンではすまないだろうと思う。 まずは、機械側の温度変化が目安として10℃以内に収まっているか確認して、暖機運転の時間/内容を見直すべきだろう。 主軸、油圧、クーラントははずせない。 暖機運転でも温度条件が安定しないとなったら、周辺温度管理(恒温室?)もレベルアップしないといけないかも。 温度安定=発熱安定+放熱安定。 温度安定=>バラツキ安定。
お礼
確かに室温の管理はできていません まずはそこからですね
自動工具長測定器 http://www.plus3.jp/original.html ↑ これは後付けようだけど こういうのを使えば加工中に 工具長を測れるのでいろいろ使える また自動原点だしができれば測定しながら加工もできる
お礼
自動測定ができればいいんですが・・・
先日、ポリウレタン機械加工を見た。当然ゴムなので熱膨張は金属の比でない。 しかも無理やり削り代を多くしても変形するし、熱変形も大きくなるようだ。 それでも加工後にレーザで外形を測定し、冷えた後の寸法を予測しつつ加工を するのに恐れいった。何事も成せば成る。成らぬは気持ちの問題だろうかと。 経験と更に良い精度の製品を作り出したいという工夫が名人を生むのだろう。
回答(3)の先生と同じで、できるだけ恒温室で、計測値のフィードバック加工が 設備仕様に盛り込まれているケースが多いです。 できるだけ恒温室;昇温のパターンをスタートの温度から一定にして、バラツキを抑える。 計測値;実際の変化を確認し、補正する。 以上が、目的です。
お礼
マシニングの職場なのに温度管理ができてない会社なのが恥ずかしいです
直接は質問には関係有りませんが、放射温度計について >光沢のある金属などは計測できません。その場合は、黒体テープを貼るか、黒色スプレーで光沢を除去してください。 要工夫です。以下URL参照
お礼
購入前に教えていただきありがとうございました
自動計測無しに熱変異の補正は難しいですね。 外径はセンタレス材を使う事にして、加工しない方が良いんじゃないでしょうか。 通常、寸法バラつき原因の大半が機械の熱変位ですが、 それを補正するのは実際にはかなり困難です。 温度を測る事は必要最低限の事ですが、実際には何処の温度を測って どう補正を掛けるかというのは、そう簡単な事ではありません。 加工後のワークを実測しながら補正するなら話はわかりますが、 そうでないとなると... センタレスは1本からでもやってくれるのでそれ程難しい事では無いと思いますが。 それか人海戦術。 しつこいようだが個人的には熱変位補正はお薦めしない。 何故なら実際問題かなり難しくて、システム構築の苦労が報われるとは思えないから。 # 今現在、最初から熱変位補正を搭載している機械の実情を見れば # 後付で自前で何とかしようという事の無謀さが想像できると思うのだが... それでもどうしても、将来の為にも熱変位補正で実現したいと言うのなら こういう所に相談してはみては如何でしょうか。 エムシー技研 http://www.mc-giken.com/index.html NC工作機械用熱変位補正装置「STEALTH(ステルス)」 気持ちで何とかなるなら、是非やって見せて欲しい物だね。 はっきり言うけど、温度測って直径レンジ13μmを保証できると考えている奴は無脳。 できしない事をあーだこーだ無責任に言っているだけ。 測るべきはワークの外形寸法。 こっちならそんなに難しくなく補正出来るし、不良品を出さない事も保証出来る。 工具の摩耗については、新品時には初期摩耗で多少補正が必要になりますが そこを過ぎて安定期に入っていれば、ワッシャー数百個程度ならゼロ補正で十分。 センターレス材にして外径を素材径ままにする場合、歪な形状になる物だと 残留応力によって変形する場合がありますが、そうではないので変化しないと 思って良いでしょう。 素材の熱膨張については回答(8)さん指摘の通り。 あるとすればバリやカエリ、膨れなどによる端面付近の変形と、 素材の取り扱いによって生じる打痕や傷などの問題。 外径を挽かない事での新たな問題が出る可能性は無くは無いが、 通常は加工の仕方で対処出来る事。 機械の熱変位を単純に考えている回答者が多くげんなりする。 機械の熱変位による変寸は、機械の姿勢変化によるものなので、 室温プラスで寸法はプラスにもマイナスにも、どちらにも成り得る性質の物。 室温に変化が無くても機械の稼働状況や他の外的要因によって 機械構造の温度変化が生じるとやはり加工寸法変化となって現れる。 熱的平衡状態を保つ為に必要なのは、延々と同じ動作を繰り返す事であって 暖機運転でもない。 現代の機械が熱変位補正をある程度上手くやっているのは、 設計段階から熱変位の予測がしやすくなる工夫と共に、 温度差を抑える構造など様々な構造的工夫とデータの蓄積があってのもの。 そういう思想の無い時代の機械に後付でやることとは訳が違う。 そもそも工場の中を恒温室化せよとか、人事だと思って好き勝手な事言い過ぎだろう。 製造業なのだから少ないコストで利益を出すのが大前提。 そこを無視した議論は無用に思う。
お礼
材料は指定な為変更にはかなりハードルは高いです こんな中途半端なセンタレス材となると特注になりませんかね コストや効率を考慮し、設計技術に相談してみます ありがとうございました 正直現段階では熱の影響か工具磨耗の影響かも判断できてない状態です 現時点での室温管理は厳しいのでまずは最低限のことからやっていこうと思います センターレス材というものを購入したことが無いので調査してみようと思います 素材外径が出ていれば加工熱が加わっても寸法変異がないと考えていいのでしょうか?
>加工順序は外径荒→内径ドリル→外径仕上げ→内径仕上げ→突っ切り 厳しい外径をあとに回す。肉厚があり影響少ないと思われるが内径仕上げ時の変形による影響を無くす。 >安定しないため10個ごとに測定 >朝機械を立ち上げた時 データをグラフプロットすれば、熱変位が主要因なら、その傾向を掴めるはず。サイクルタイムによるが頻繁すぎるような気が。 >加工前に主軸を数分回し、バーフィーダーの熱を材料に与えておく 前は常識。うしろは聞かない(逆効果の怖れ) それと工具摩耗は? 熱変位をウンヌンなら温度を測定することが必須要件。 テスター +熱電対 ¥2000 http://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-01288/ 放射温度計↓ ¥1550~ 調べて安さにビックリ ところで、一昨日の質問の件は? こりゃダメだと心配しましたよ 室温の測定も必要で、これは数百円。 温度計を多くして、絶対値を言うには較正を要するが、傾向だけ見るには不要と思います。 (大正解!!) 熱の影響はプラスもマイナスも有得るので厄介です。 フレーム構造の内側だけ熱いと開き方向、逆に外側なら閉じ方向。 なので温度測定は全体を捉えるサーモトレーサを使いたいが高い(レンタル有) http://www.avio.co.jp/products/infrared/lineup/ir-thermo/th6300/ 標準価格 68万円(税別) それでも数式化することは容易じゃない。 慣し運転の温度推移をグラフにして所要時間を判断するとか、加工液の安定化対策の資料にするとか、ぐらいでしょうか。でも必要。 簡単な論文 温度監視システムによる工作機械の加工精度向上に関する研究 https://www.pref.yamanashi.jp/kougyo-gjt/documents/kenho-h23_24.pdf ヒマなときに読む程度 マシニングセンタ実稼働時の新しい熱変形試験法の開発 http://www.uitec.jeed.or.jp/images/kenkyushi/030-10.pdf 工具摩耗の補正の方が、データを積めば対策しやすいと思います(行き過ぎないこと)
お礼
勉強になるリンクをありがとうございます まずはデータ収集をしていこうと思います
補足
材料の温度を測って見ないことにはわかりませんね 放射温度計の購入しデータを取ってみます ありがとうございました 昨日の件は現場の意見を伝え、直属の上司に任せることにしました
お礼
チップの摩耗は確かに大きいですね 古い機械なので自動測定機能は付いていません 定期的に刃長を測定して傾向を見てみたいと思います チップの材質選定もやってみます ありがとうございました 古い工場なのでマシニングを扱うのに室温管理ができていません お恥ずかしい限りです この時期だと簡単に10度以上室温は変化してますね・・・ 早く一定の環境にできるようにします