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接地の有無と接触電圧について
- 接地の有無と接触電圧に関する説明として、あるwebページのPDFの中の文章についての疑問があります。
- 具体的には、B種接地の電位がマイナスになる理由と、電位の向きが相互に逆になる理由がわからないです。
- よろしければ、教えていただけますでしょうか。
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No.2 です。 pdf では「分圧される。」と説明されていますが、もうすこし詳しく説明すると、 柱上変圧器二次側(ホット側)→引き込みラインのホット側から装置→装置のフレーム(装置のフレームに漏電しているので。)→D種接地→大地→大地の中→B種接地→柱上変圧器の二次側(コールド側) と電流が流れるルートの中で、抵抗を持っているのは接地D(100Ω) と接地B(20Ω) の二つだけです。残りの部分は抵抗値がゼロ、ということは残りのごちゃごちゃした部分は直接つながっていると同じです。 言い換えると、100Ωと20Ωの2本の抵抗器が直列に接続された回路にAC100V(最大値では、141.42V)が接続されていることと同じです。 すると、100Ωと20Ωの抵抗の両端には抵抗の値により違った値の電圧が現れますが、2つの電圧を加えた値は100V(最大値では141.42V)です。100Vの電圧(最大値では141.42V)が100Ωの抵抗と20Ωの抵抗に適当に配分されるということです。これをpdf では分圧と呼んでいるのだと思います。 直列に接続された抵抗に電圧を加えた場合、それぞれの抵抗の両端の電圧は、抵抗値に比例します。抵抗値の比が100:20=5:1ですから、100V(最大値では141.42V) が100:20=5:1 に配分されることになります。 計算すると、 100Ωの方は、100V(141.42V)×(5/6)=83.33V(117.85V) 20Ωの方は、100V(141.42V)×(1/5)=16.67V(23.57V) となります。 次のように計算することもできます。 直列接続された100Ωと20Ωの抵抗の合成抵抗値は120Ωです。 そこにAC100V(最大値では141.42V)の電圧を加えると、100V(141.42V)/120Ω=0.8333A(1.4142A)の電流が流れます。 すると、 100Ωの抵抗に現れる電圧は0.83333A(1.4142A)×100Ω=83.33V(117.85V) 20Ωの抵抗に現れる電圧は0.83333A(1.4142A)×20Ω=16.67V(23.57V) もちろん、比例配分方式で計算した値と同じ値になります。 余談ですが、こうしてみると、装置が漏電(100Vと抵抗ゼロでつながる)して大地とフレームの間の電圧が100V(最大値では141.42V)あったものが、D種接地(接地抵抗=100Ω)をとったところで、83.33V(117.85V)にしか下がらないということがわかります。 これでは感電を防ぐことはできませんね?というのも、装置が100Vと抵抗ゼロでつながっているという極端な状況を考えているからです。 家庭用の配電盤には漏電遮断機能付きのブレーカーがついています。漏電遮断機能付ブレーカーは20mAくらいの漏電電流が流れると落ちますので、100Vと抵抗ゼロでつながるような極端な漏電があれば、一瞬にして遮断機が落ち、人を感電死から救ってくれます。 これも余談ですが、このような事象では、(私の意見です)「分圧」より、「配分または分配」のほうが言葉として適切だと思います。
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- mdmp2
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pdfを見ました。 電気についてあまり詳しくない人向けに接地の重要性を説明したもののようですが、素人向けということで無理をして、やや正確さにかけると思います。それはさておき、次の条件のもとに考えてみたいと思います。 ・AC100Vラインのホット側(変圧器側で接地されていない方)が装置のフレームに、絶縁不良ではなく抵抗=0Ωで接触している。 ・装置のフレームはD種接地され、接地抵抗は100Ω ・柱上変圧器の二次側中性線はB種接地され、接地抵抗は20Ω 交流ですから電圧は絶えず変化していますが、都合上、引き込みラインのホット側の電圧がプラス側に最大になった瞬間のこととして説明します。 すると、つぎの経路で電流が流れます。→は電流の向きです。 (1)変圧器の二次側(ホット側) = 引き込みラインのホット側→(2)装置 = 装置のフレーム→(3)D種接地ワイヤ→(4)D種接地の接地抵抗100Ω→(5)D種接地のある場所の大地→大地の中→(6)B種接地のある場所の大地→(7)B種接地の接地抵抗20Ω→(8)B種接地の接地ワイヤ→(9)変圧器の二次側(コールド側) 電流が流れるルートの中で、抵抗を持っているのはD種接地とB種接地のみで、他の部分の抵抗はゼロとします。(pdf では、「AC100Vが100Ωと20Ωに分圧される。」としていますので、他の部分には抵抗がないものと見なしています。) どのように分圧されるか? AC100Vとは、実効値で表した電圧ですが、最大値はその√2倍の、141.42Vになります。 D種接地と大地間の電圧は、141.42V×[100Ω/(100Ω+20Ω)]=117.85V 電流の向きが「D種接地→大地」なので、大地に対してD種接地の方がプラス。 B種接地と大地間の電圧は、141.42V×[20Ω/(100Ω+20Ω)]=23.57V 電流の向きが「大地→B種接地」なので、大地に対してB種接地の方がマイナス。 これで、貴ご質問(1)「なんでマイナス?」についてはおわかりと思います。 (2)「なぜ、電位の向きは相互に逆になる?」につきましては、接地部分に視点をおいた時 電流の向きが一方では接地から大地へ、他方では大地から接地へと、電流の向きがおたがいに逆になっているからです。 余談ですが、pdf の図を見ますと、大地の電位がD種接地側が高く、B種接地に近づくほど低くなっています。これは、大地中を、D種接地からB種接地に向かって電流が流れたとき、大地が抵抗を持つため、D種接地側の大地の電位がB種接地側の大地の電位より高くなることを示しているのですが、電圧の計算では100Ωと20Ωに分圧されるとしていて、大地の抵抗を考慮していません。(大地の抵抗をゼロと見なしています。)よって、pdf の電圧の説明と図の間には矛盾があります。
お礼
詳細な回答ありがとうございました。Nebusoku3さんの回答を参考に、自分で再度考えたことと、mdmp2さんの回答がほぼ同じだったので、安心しました。ありがとうございました。 すみません、電気の詳しい方のようなので、再度一点、質問してもいいでしょうか。 なぜ、漏電した場合、B種接地とD種接地に分圧されるのでしょうか。なんとなーく、わかったような、わからないような感じです。 回答いただけたら幸いです。
- Nebusoku3
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添付した IMG.jpg を参照ください。 接地関係を簡略した回路で置き換えてみると図のようになります。 ●左の方から引込み線で100Vが入ってきます。(MAX 141.4V) ●Hot側(接地側の反対)からリークが起きると、リーク電流はD接地 → 地球 → B接地を経由して接地側へ戻る回路ができます。 ●D接地100Ω程度、B接地20Ω程度ですので地球に対してそれぞれ118V と 23.5Vが発生します。 (ここで、基準としているのは地球です。 地球は 0オームとして扱うし、人間が立っているので基準にしている) これが理解できれば次の質問の回答が理解できるのではないかと思います。 (1)なぜ、B 種接地の電位は- 23.5 V、マイナスになるのか。 ↓ 電源はACですので直流の+-の意味ではなく、リーク時のHOTからCOLDへの回路でのリーク電流方向において地球から見ればケースには118V、B接地側には 23.5Vマイナス向きが発生します。 (2)なぜ、電位の向きは相互に逆になるのか。 リーク回路の途中である、地球(アース)を電圧の基準にしているからです。 基準を100V入力の付け根であるCOLD側にすれば、 23.5Vプラス118V → 141.5V (全体として、最後の0.1Vは誤差で無視してください)
お礼
回答ありがとうございました。回答して頂いた内容を参考に、もう一度自分で考えて、自分なりの回答を頭で整理できました。感謝です。本当にありがとうございました。
お礼
お忙しい中、回答して頂いてありがとうございます。私が、漠然と頭に描いていたことを、詳細な文章にして頂いて、考えがくっきりしました。本当にありがとうございました。感謝です。