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古文の作品中の和香の作者について
古文の作品の文中に出てくる和歌の作者というと 作品の作者ってことになるのですか? 日記とかだと現実に存在したその人本人になるのはわかりますが フィクションの場合は全部作者が考えているのですか 更科日記の一節が問題文になっている問題を解いた時に 作品中の「むすめ」が読んだのは誰でもわかるのに 問題の注釈には「この歌は読み人知らずの歌」と書いてあって 「???」ってなりました。 よろしくおねがいします。
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日記でも物語(フィクション)でも、作中に出てくる和歌がその作品の作者オリジナルのものとは限りません。その当時の教養のある人なら誰でも知っている、有名な古い和歌(古歌)を引用していることもあります。 例えば、文中に、 「Aさんが『鳥部山谷に煙の燃え立たばはかなく見えしわれと知らなむ』という(詠み人知らずの)歌を書いた」 のような表現があった場合、「鳥部山……」の和歌のオリジナルの作者はAさんではなく、たぶんどこかの和歌集に載っていたりして当時は知られていたけど作者はよくわかっていない、「詠み人知らず」ということになります。 当時の人ならば、「鳥部山……」の歌が詠み人知らずでAさんのオリジナルでないことは理解できるので、( )内の補足は必要ないのですが、現代の私たちには普通はわからないので、「これは詠み人知らずの歌である」という注釈が付いているのです。 当時は、自分で和歌を作るだけでなく、古今和歌集などの有名な和歌をたくさん知っていて、それをふさわしい場面で引用できることも教養の一つとされていましたので、決してパクリではありません。(当時は著作権という概念もありませんし) 現代で言えば、誰もが知っているヒット曲の印象的な歌詞を引用して、自分の気持ちに重ねてみせて、他の人ともその世界観を共有する、というような感じです。
補足
すごくわかりやすい回答ありがとうございました。 問題文に載っていたのはまさにその歌でした。 問題解くときは「Aさんが読んだ」っていうことで 話を進めていけばいいのですね。 ありがとうございました。