- ベストアンサー
2自由度系の固有角振動数
独立な変数がθ1とθ2である2自由度系の微小振動の運動方程式を線形近似して、θ''をθの時間の二階微分、a、b、c、dを正の定数として θ''1 = -a θ1 + bθ2 θ''2 = -c θ2 + dθ1 という式が導かれたとき、この系の固有角振動数ω1とω2は、右辺の第二項を0として求めてもいいのでしょうか? ダメな場合はどうすればいいのでしょうか?
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
- ベストアンサー
>右辺の第二項を0として求めてもいいのでしょうか? とは、 θ''1 = -a θ1 θ''2 = -c θ2 (1) としても良いか?、という事でしょうか?。もしそうであれば、固有振動数の意味から駄目です。 固有振動数の基本には、どんな時間の関数も(例えば(θ1(t),θ2(t))も)sin,cosの波にばらせるよね、って発想があります。 (θ1(t),θ2(t))=α0・C0+(α1・cos(ω1・t)・C1+β1・sin(ω1・t)・S1) +(α2・cos(ω2・t)・C2+β2・sin(ω2・t)・S2)+・・・ 普通はどこまでも続く(^^;). ↑ (2)とする という姿が最初にある訳です。 ここでαj,βj(j=0,1,2,・・・)はスカラーでj次の振幅と言われます。Cj,Sjはベクトル(2次元)でj次の固有モードと呼ばれ、数学的には後述する固有ベクトルです。ωjはもちろんj次の固有角振動数で、固有値です。 で、今は2自由度なのでj=1,2しかない事は(慣れれば)すぐわかります。どうやってω1とω2を計算するかですが、(2)の一般項に注目します。(2)の一般項は、 (θ1,θ2)=cos(ω・t)・(D1,D2) または =sin(ω・t)・(D1,D2) (3) の形をしています。(3)を、 θ''1 = -a θ1 + bθ2 θ''2 = -c θ2 + dθ1 (4) に代入すると、 -ω^2・D1 = -a D1 + b D2 -ω^2・D2 = -c D2 + d D1 (5) になるのがわかります。(5)を行列形式で整理すると、行列、 -a b -c d (6) に対する固有方程式になっていて、ω1^2とω2^2(2つ出てくる)がその固有値です。2つ出てきたωj^2のそれぞれに対して2種類の固有ベクトル(D11,D21)と(D12,D22)を求め、それらで基底変換してやれば(4)は望み通り、 Θ''1 = -ω1^2・Θ1 Θ''2 = -ω2^2・Θ2 (7) の形になります。(2)が単一波形にばらされた、という訳です。 以上まとめると、(6)の行列の固有値ω1,ω2を求めればOKよ、という事になります。
お礼
丁寧な回答、解説ありがとうございました。