何通りあるのかを考えるためには、どの様な塗り方を同じ塗り方とし、または、違う塗り方とするのかを意識しなければなりません。この問題文の場合には、立方体を回転させたり倒したりして同じ配色になったら同じ塗り方と見做す問題だろうと思われます。
先ず 6P2 × (円順列4) = 180 の問題点から。説明の為に各色を 1, 2, 3, 4, 5, 6 とします。例えば底面と対面が1,2で、側面に3,4,5,6が並んだ塗り方を考えます。しかし、これは底面と対面が3,5で側面に1,6,2,4が並んだ場合と一致します。というのも、立方体を90度倒すと今迄側面だった面2つが底面と対面になり、今迄底面と対面だった面が側面になるからです。質問者さんの考え方だと「倒した場合」、さらに「天地をひっくり返した場合」を重複して数えてしまっています。
ここで、ある塗り方の立方体Aと別の塗り方の立方体Bが同じかどうか確認する時に何をするか想像してみましょう。闇雲にBを回転させてAと一致するかどうか試すよりは、先ず始めに底面がAと同じ色になるようにBを回転してみるのが普通です。その上でBの底面を机につけたままBの側面を回転して見れば良いのです。
立方体を塗る時も「常にある色の面が底面になる様にして同じ塗り方をしてしまわない様に注意」しながら数えた方が見通しがよくなります。ここでは例えば 1 が底面になる様にして考えます。上面の可能性は 2,3,4,5,6 の内のどれかです(5通り)。側面は更に残った4色の円順列になります(4の円順列 = 6通り)。よって 5×6 = 30 通りです。ここで重要なのは底面を 1 に固定して、さらに側面を円順列で考えている限りは、どの様に頑張っても回転して一致する様な2つの塗り方を数える事はないという事です。
★余談
円順列を考える時にも同じ考え方を使えます:
(円順列考え方1) n個の内の1つを選んで、それを基準に別のn-1個の並びを考えるので (n-1)! 通りになります。
ところで円順列には別の考え方もあります:
(円順列考え方2) n個を取り敢えず並べ(n! 通り)、その後で回転(n通り)して重複する分を除くので、n!/n = (n-1)! 通りになります。
立方体塗り分けの場合も、(円順列考え方2) の様に考える事も出来ます: まず、6色を取り敢えず塗り(6! 通り)、その後で回転(どの面を底面にするか 6通り×どの側面を手前に持ってくるか 4通り)して重複する分を除くので、6!/(6×4) = 5・3・2・1 = 30 通りになります。
お礼
お礼が遅くなってしまい申し訳ありません! ご丁寧なご回答本当にありがとうございます!とても参考になりました。