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ポアンカレ予想の質問です

TV番組の『生きざま大辞典』で見たのですが、 その内容:ポアンカレ予想が解けると、神の視点でしか見えない宇宙の形がわかる! と言っていたのですが、 ポアンカレ予想とどうつながるのか?わかりません。 そして、既に解かれているとのことですが、それによって何がわかったのでしょう? 以上2点の疑問です。 よろしくお願いします。

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noname#212313
noname#212313
回答No.1

>その内容:ポアンカレ予想が解けると、神の視点でしか見えない宇宙の形がわかる! >ポアンカレ予想とどうつながるのか?  ポアンカレ予想のうち、3次元空間についてだけ、なかなか証明できなかったのです。2次元と4次元以上は早くに証明できていました。どれも、閉じた空間に関するものです。  3次元空間は我々がその内部にいるわけですから、直接に形状を見ることはできません。例えば、球体を見ることも、切って内部を見ることもできます。しかし、そういう表面を持たない3次元の物体も考えることができ、それが3次元空間であり、この宇宙です。  そういう3次元空間ではイメージしにくいので、1次元落として曲面で考えてみます。球面で考えてみます。2次元人間がいて、球面内に生きているとします。球面という2次元宇宙内の2次元人間ですから、球体内部・外部のことは宇宙の外であり、出ることができませんし、自分の住む宇宙の形を外から見て形状を理解することもできません。  それでも、どこまでも真っ直ぐ進めば、元の場所に帰ってくることができます。そこで、長いロープの端を最初にいた場所に括りつけておき、ロープのもう一方の端を手に持って、球面宇宙をぐるりと一周することにしてみます。帰ってきたら、括りつけておいたロープの端と、手に持っていたロープの端を結んでしまいます。すると、ロープは輪っかになります。 (※真っ直ぐ進む、というところがポイントで、平面でない幾何学で定義する、ややこしい真っ直ぐです。球面なら大円と呼ぶ円周で、最も長い道のりになります。地球儀なら赤道や緯度線です。)  そして、ロープをどんどん手繰り寄せます。ロープの輪っかはどんどん小さくなり、最後にはロープを全部手繰り寄せることができます。  しかしもし、2次元宇宙が球面ではなく、例えばドーナツの表面の形をしていたらどうなるでしょうか。ロープを持って一周することはできます。でも、手繰り寄せきれないのです。ある程度手繰り寄せられても、ある長さ以下の輪っかにはできなくなります。無理に引っ張ると、2次元ドーナツ宇宙を飛び出してしまったり、ドーナツを切断してしまうことになります。  なお、球面は真ん丸くなくても構いません。しぼんだボールや凹凸があってもよいです。ドーナツ表面も同じで、取っ手のあるコーヒーカップとドーナツは同じ形と考えます(トポロジーなどと呼ばれる数学の考え方)。  この宇宙が球面か、それ以外のドーナツ表面などなのか、たった一本の曲線で形状が分かるわけです(※理論的には、ということであって、実験・観測はなかなか難しい)。 >そして、既に解かれているとのことですが、それによって何がわかったのでしょう?  今のところ、ポアンカレ予想を元に数学(特に位相幾何学)がどう発展するかは、よく分かりません。ポアンカレ予想が3次元でも正しいということは、宇宙の形だけでなく、現実の物体にも適用できることにはなりますが、やはり特に応用はありません(気の早い人は予想が正しいことに賭けて、もう使っているかもしれないが……)。  それでも、見ることができない歪んだ3次元空間ですら、一本の曲線で形状が分かる、一本の曲線で3次元空間を記述できるということは、空間形状の把握をおそろしいくらい楽にできることにつながるでしょう(例えば、理論物理屋さんが使いたがることは間違いない)。

betanm
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 番組では明言していなかったように思ったので質問しました。 要は次元の違いで認識不可能ということなのでしょうか、 説明を聞いてなんとなく解かる気がいたしました。 実験できないことを理論で示すって、凄いですね。まさに神の視点、ペレルマン博士はミレニアム賞金も辞退したそうで、興味が尽きません。

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