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言語
起源は? よろしくお願いします。
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言語起源論というのが、いろいろな人によって唱えられている。 ヘルダーの「言語起源論」、ルソーの「言語起源論」、そして最近、互盛央が「言語起源論の系譜」という本を著し、古代ギリシャから中世を経て、近代までの「言語起源論」の各種の説を追跡しているけど、結局よく分からない、という。 動物の鳴き声が言語の起源という説、哺乳類が脳を持っているから、その脳の機能が言語だという説、チョムスキーが「デカルト派言語学」でいうように言語の文法は先天的・ア・プリオリで生まれつきのものという説、それに反対して文法は後天的、模倣によるものという説、また、言語は神が人間に与えたものという中世のユダヤ・キリスト教の説、ヨハネ福音書の第1章に「はじめに言葉があった、言葉は神と共にあった、言葉は神であった」と言っている。 赤ん坊は2~3歳に誰が教えたのでもないのに、ちゃんと文法的に間違いのない言葉を話します。 ひじょうに不思議。 アメリカ人でも、日本で生まれれば日本語を話し、日本人でもアメリカで生まれれば、周囲の人たちが英語を喋っていれば、英語をちゃんと喋るようになります。 だから、言語は、そして文法は、生まれつき、先天的に有するというのも分かります。 それだったら、どうしてアメリカ人の子供でも日本で生まれ、周囲が日本語を喋っている環境だったら、日本語を覚えるのか、その説明がつかない。 アメリカ人の子供が生まれつき、英語の文法を持っていたら、日本で生まれても、周囲が日本語を喋っている環境でも、それとは無関係に英語を喋らなければならないが、そうなってはいない。 やはり周囲の環境が重要なファクターと考えざるを得ない。 だから文法は模倣によるもの。 しかし、言語も模倣かというと、そうとも言えない。 人間が生まれつき有するもの。 言語を持っていることが、人間と動物を分けた。 動物は鳴き声でコミニケーションできるけど、文法は持っていない。 文法を持っていなければ、言語とは言えない。 哺乳類はだいたい脳を持っているけど、脳を持っているから、言語を持っているともいえない。 脳を持っていることは必要条件だろうけど、逆は言えない、つまり人間が言語を持っているのは脳を持っているからだとは言えない。 言語学に革命をもたらしたソシュールに言わせると、言語は「差異の体系」であって、個々の語彙が集まって言語体系ができたわけではない。 たとえば、海を見て「ウミ」と名づけ、山を見て「ヤマ」と名づけ、そして名づけた語彙を集めて、言語体系を作ったのではない。 言語を言語というためには言語体系が、文法が、先行しなければならない。 そして言語体系の「切り分け」として個々の語彙が生まれた。 物を見て、一つ一つ名づけて、それを集積して言語体系を作ったのではない。 動物は言語体系・文法組織を持っていないから、言語を持っていない。 言語の代わりに鳴き声でコミニケーションしているにすぎない。 動物の鳴き声は、だから言語ではない。 そしてソシュールに言わせれば、言語の意味は「語と語とのネガティヴな差異から生じる」という。 個々の語彙は意味をもっていない。 私たちは辞書を引くと、個々の言葉の意味が説明されているのを見るけど、それは形式的な意味であって、実際の意味ではない。 言語の意味はコンテクストによって、コロコロ変わる。 つまり言葉の意味は周囲の状況次第なのだ。 そしてソシュールによれば、「言語は恣意的である」。 猫を指して「ネコ」という必然性はない、「サル」と言ってもいいし、「クマ」と言ってもいいし、ただ、習慣的に「ネコ」と呼んできたから、猫と「ネコ」が必然的に結び付けられているように錯覚しているだけ。 日本の国学者・本居宣長は「古事記伝」で、漢字の前に音声としての「ヤマト言葉」があったという。 平安時代から、我が国は中国から漢字を輸入し、それによって文字表記して来て、音声としての「ヤマト言葉」を抑圧してきた、だから今こそ、漢文を排して、「ヤマト言葉」の復権を図らねばならないといい、幕末に国学主情主義を唱え、それで「尊王攘夷」のイデオロギーを唱えた。 漢字表記の前に音声としての「ヤマト言葉」があったなんてのは、真っ赤なウソ。 昔、「古事記」の序文を書いた太安万侶は、稗田阿礼の口承で伝わっていた伝承を万葉仮名で書きとって「古事記」を著したという。 それも真っ赤なウソ。 ヤマト言葉というものは太安万侶が創作したもの、稗田阿礼も架空の人物、同じように本居宣長のいう「ヤマト言葉」も宣長が「古事記」の読みから創作したもの、最初っからあったものではない。 漢字の読みとしてヤマト言葉が作られたので、ヤマト言葉が先行したものではない。 私たちは言葉というと、音声を表記したものというけれども、そういう考えが登場するのは西欧では16世紀、日本では明治以降に過ぎない。 明治以前の日本では、話し言葉と書き言葉は別であり、書き言葉は漢文、平安時代から公的言語と言えば漢文であり、漢文は中国の言語表記、それを長く、江戸時代まで使ってきたので、文字は音声を表記したものではない。 このことは西欧でも同じで、公的言語と言えばラテン語であり、ラテン語はローマ帝国の言語、各国はそれとは別に自分たちの話し言葉があったので、やはり音声を表記したものが言語ではなかった。 19世紀のナショナリズムの台頭とともに、言文一致が唱えられ、話し言葉と書き言葉が一致せしめられ、その結果音声を表記したものが言語という言説が作られたもので、たかだかその考えは200年くらいしかさかのぼれない考え。 それ以前の長い人類の歴史からして、話し言葉と書き言葉が別々なのは当たり前だったのだ。 そして今の私たちは文学作品を「内面」の表現だという。 しかし、人間の「内面」が作られたのは、その言文一致の結果であって、原因ではない。 もともと人間に「内面」があるわけではない。 それは明治の言文一致という制度が作り出した人為的なものに過ぎない。 明治以前にも文芸作品がいっぱい作られたけど、いずれも「内面」の表現なんかではない。 いろいろ余計なことまで述べてきましたが、互盛央の「言語起源論の系譜」によれば、言語の起源というのはありません、というのが結論です。
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- NemurinekoNya
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ヒトやヒトに直接つながる先祖の種が、特に小さな子供ですが、どれだけ多く肉食獣などによって食べられたかは、 ヒトは妊娠期間以外いつでも発情状態で、妊娠が可能ということからも推測がつきます。 こうした子作りシステム、子孫を残そうというシステムは、子供を小さいうちに多数失うことを前提としているからです。 そして、 人間にもっとも近いチンパンジーなどの類人猿とここが決定的に異なっている。 これは、アフリカの大地の大規模な地殻変動とそれに伴う気候変動のために木という安全な生活場所を失ったため、といわれています。 しかも、猿や類人猿は、子供を一度の出産で一人しか産めない。さらに一人前になるまでの期間も長く、子育てに手間がかかる。 烏合の衆である、単なる個体の集まりである群れとは異なる集団を作らなければ、木の上という安全な生活場所を失ったヒトの祖先の種は生き残れなかった。木を失ったサルは生き残れなかった。 また、 多くの動物は、生殖可能な期間が済むのと同時にほぼ寿命がつきます。そういう風に遺伝子によって作られている。 なのに、ヒトは生殖可能時期が過ぎても長く生きられる。 これは、食べ物を獲得するために、お父さんやお母さんが子供をお爺ちゃんやお婆ちゃんなどに預けられるから、ヒトはこの様に進化したのであろうと言われているようであります。 お爺ちゃんやお婆ちゃんは、体力などは衰えたとはいえ、この年齢まで生きながらえることができた極めて優秀な個体ですから、お父さんやお母さんは安心して子供を託すことができ、食べ物調達のために危険な場所に赴くことができるというわけです。 しかも、お爺ちゃんとお婆ちゃんは、この間、大型肉食獣が多数存在するアフリカのサバンナという環境を生き抜くための知恵や知識を小さな子供に教えたのであろうと…。 今でこそ万物の霊長なんて生意気なことをほざいていますが、つい数万年前までヒトは肉食獣などに捕食される極めて弱い位置にいた。 現代においてすら、トラやライオン、ヒョウなどの大型肉食獣にヒトは食べられているし、 ヒト単体で原始的な武器でライオンを襲うという行為は極めてリスキー。 まず、よほどの手練でないと、ヒトでは武器を有していても、1対1の勝負ではライオンやトラに勝負の軍配が上がる。 集団で一体を襲うという姑息で卑怯な手段を使わなければ、ヒトはライオンやトラ、牛の仲間や象やマンモスなどに勝てない(笑い)。 集団化すること以外にこうした脅威を克服することができなかった、生き残ることができなかった。 ヒトの祖先たちは、旧約聖書の創世記などに書いてあるような安楽な世界で生きていたワケではなかった。 ヒトはいつも大型肉食獣に食べられるかわからないという環境、境遇で長い時間過ごしてきた。 ヒトは闇を本能的に怖がり、恐れるでしょっ。 ライオンなどの大型肉食獣などに、夜、ヒトやヒトの祖先は襲われ、食べられたという記憶が遺伝子レベルで残っており、これはその記憶の残滓、名残りなんだという研究者もいるようです。 ☆☆☆☆☆☆ ~~~~~~ >起源は? やっぱ朝鮮半島でしょうねぇ。 ~~~~~~ どうもお久しぶりでございます。 名高き韓国起源説ですね(ニコニコ)。 韓国起源説 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9F%93%E5%9B%BD%E8%B5%B7%E6%BA%90%E8%AA%AC 何しろ、神様や宇宙も韓国人の祖先が作ったそうですから、 言葉や言語といわれるものも韓国人(の祖先)が作ったのかもしれない。
お礼
NemurinekoNya様、ご回答ありがとうございます。 「ヒト」って、弱いのね。
- Mokuzo100nenn
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>起源は? やっぱ朝鮮半島でしょうねぇ。
お礼
mokuzo100nenn様、ご回答ありがとうございます。 朝鮮半島については、一時期、中央アジアを経由することで先端の技術を獲得して、隆盛を誇った、ということが、あったようです。
補足
Mokuzo100nenn様、どうもウッカリしまして、申し訳ありませんでした。
- NemurinekoNya
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つい最近聞いた話なのですが、 感情や意思などの表出である鳴き声や声ではなく、 あるいは、 単発の単語や単なる単語の羅列ではなく、規則や構造などの文法構造をもった言語・言葉というもののは、比較的新しい発明物であり、古くても10万年くらい前に発明されたのだ、 なんて学説もあるようですよ。 言葉の使用がヒトやヒトの直系の祖先に音声の発生機能や言語を操ることができる脳の機能の進化をもたらしたのではなく、 このような機能を獲得してからも長い間、ヒトは言葉や言語などを使わず意思疎通を行い続け、MAXで10万年くらい前に言葉や言語という新たなツールを獲得した、 という考え方なんですがね。 では、何がヒトの脳の高機能化、肥大化をもたらしたかというと、単なる個体の集まりである群れとは異なる集団という組織、あるいは、集団化という生き方がヒト(の祖先)の脳の肥大化、高機能化をもたらしたと。 ヒトという種を見ればわかりますが、走るのは遅いし、他の大型肉食獣から身を守るこれといった武器すらもっていない非常に弱い生き物。ゴリラは少し違いますが、他の猿や類人類のように木にもうまく登れない。といいますか、アフリカの大地の大規模な地形変化のために、ヒトにつながる種が誕生した地域は乾燥化が進み、サバンナ化し、避難場所である木がなかった…。こうした過酷な環境でヒト(の祖先の種)は生きざるをえず、群れとは異なる集団という組織を作って生き残ったのであると。 烏合の衆の集まりとは異なり、集団では相手の意思・意志や感情を読み取る、汲み取る必要があり、このために脳が肥大化、高機能化したと。進化論的な言い方をすると、そのような能力を有していなかった者は生き残ることができなかった、となりますでしょうか。 もちろん、脳の肥大化を許す二足歩行ということも忘れてはいけないのでしょうが。 この集団は最大でも大体15くらいであったのだろうと。 サッカーやラグビーなどの集団スポーツを見るとわかりますが、このくらいの集団ですと、生活をともにすることによって、言葉を介することなく、相手が何をしたいのか、この意図を直感的に読み取ることや感じとることができる。阿吽の呼吸でわかる。 この程度の集団ですと、言葉という意思疎通のツールは必ずしも必要ではない。 こうした状況が長く続いたのであろうと。 そして、集団の構成員の数がある一程数を超したとき、意思疎通を十分に行えるようにと、ある日突然、単なる鳴き声や単語の羅列ではない文法構造をもった言語や言葉が生み出されたのだ、 みたいな話です。 大体、これが10万年くらい前であったであろうと。 それ以前は、鳴き声レベルの音声と相手の顔色、顔の表情や目つきなどなどの情報だけで事足りたので、言葉は必ずしも必要なかったし、おそらく使われていなかったであろうと。 と同時に、言葉というあらたな意思疎通の手段を獲得することによって、ヒトはこれ以外の手段によって相手の心情や考えなどを察するという能力を失っていった。 さらに文字という新たな発明をすることによって、これにますます拍車がかかり、ヒトは鈍感になっていった。 ですが、顔の表情などから相手の心情や考えを理解する能力は失っていない。 電話、ネットなどの発明により、ますます鈍感になってきていますが。 こういうことを主張する研究者がいる…。 対して、 言葉は歌から生まれた、 という学説もあります。 ここでいう歌とは、鳥の歌声のように、音の高低、強弱、抑揚などのある種の複雑な規則性をもったもののことで、単なる単発の鳴き声や唸り声といったものとは違うものです。 そして、この歌の規則性が言語へとつながる祖型・原型を作ったのだと。 こうした研究の研究者の中には、ラブソングが言葉を作ったのだと主張する研究者などもおるようです。 ということで、 鳥の歌声や脳の仕組みなどから人間の言語誕生の謎をひも解こうという研究もなされています。 たとえば、 http://wired.jp/2004/11/02/%E3%80%8C%E6%AD%8C%E3%81%86%E9%B3%A5%E3%80%8D%E3%81%AE%E8%84%B3%E3%80%81%E4%BA%BA%E9%96%93%E3%81%AE%E8%A8%80%E8%AA%9E%E8%83%BD%E5%8A%9B%E3%82%92%E8%A7%A3%E6%98%8E%E3%81%99%E3%82%8B%E6%89%8B%E3%81%8C/ http://www.cc.kyoto-su.ac.jp/department/physics/text/labs/bessyo/bessyo.html などが参考になるのであろうと。 つい最近、人間と鳥の脳の遺伝子の共通性などがニュースとしてネットなどで大々的に報道されたりもした。 この部分に関して、何故か鳥と人間は似ているんですよ。 ということで、 「歌や原始的な音楽の方が言葉に先行しているじゃないか。そして、これが言葉を生み出したのではないか」などと、私などは考えております。 「音楽は、人種、民族、国境、文化などの違いを乗り越える世界共通語である」とよくいわれますけれども、おそらく、これはヒトの言語獲得とも深く結びついているのであろうと。 これは単なる想像ではなく、言葉と音楽を聞いたときのヒトの脳の活動領域は極めて似ている、という証拠もありますしね。 そして、 単なる音、音の集まりと歌や音楽は違うんですよ。 音楽や歌には、音や音声の高低、強弱、抑揚、さらに繰り返しという規則性や文法的な構造が必要であり、 これは言葉の規則性や文法的構造と似ているのであった。
お礼
NemurinekoNya様、ありがとうございます。 いずれも、「そういう学説がある」というお話ですが、 >「古くとも10万年前」 それより後の可能性も、ある・・・ >「ラブソングが言葉を作ったのだ」 なるほど。 「女性→男性」というアプローチも、あるでしょうから? >「単なる音、音の集まりと歌や音楽は違うんですよ。」 歌や音楽も「前衛的」になると、またいろいろのようですが。
- pigunosuke
- ベストアンサー率19% (1063/5529)
動物は吠えるでしょ? それが言語の起源ですよ 仲間に危険を知らせる鳴き声、 仲間を集める鳴き声 などなど 知能が付けば付く程、その種類は増えて行きます 更に知能が付いて、色々な事を伝えたいと願った時 鳴き声しか出せなかった口を変化させて 言葉が発音出来るように進化をしたのです
お礼
pigunosuke様、ご回答ありがとうございます。 >「色々な事を伝えたいと願った時」 ・・・たぶん、もっと、聞く力も重要でしょう?
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お礼
urigadai2013様、ご回答ありがとうございます。 図らずも鉱脈を掘り当ててしまったようで。 >「やはり周囲の環境が重要なファクターと考えざるを得ない。」 それは、そう思います。 >「公的言語と言えばラテン語であり、ラテン語はローマ帝国の言語、各国はそれとは別に自分たちの話し言葉があったので、やはり音声を表記したものが言語ではなかった。」 ああ、ウッカリしておりました。 この度のご質問も、かなり不備があったようです。 >「互盛央の「言語起源論の系譜」によれば、言語の起源というのはありません、というのが結論です。」 >「言葉の意味は周囲の状況次第なのだ。」 勉強になります。