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量子力学によるバンドの形成の具体的説明 (困)
多数のナトリウム原子が近づいたとき2s軌道の波動関数は重なり バンドを形成すると固体物理で教わりました。 その際どのようなモデルに基づいて計算しているのかを教えて下さいm(__)m このページでやっていることが近いです http://hooktail.sub.jp/solid/band/ ポテンシャルの形は?周期的な井戸型ポテンシャル(1次元?)だとすればその幅であったり 波動関数はどのような形か、使われている近似は? クーロン力について無視しているのであればその妥当性等。 なるべく詳しく教えて下さい。 またバンド(幅)が出来るのはパウリの排他原理によるものだという説明をいくつか見ました。 (バンド、パウリの排他原理などで検索すると出てきます) だとするとこれはどのようなモデルで波動関数を作っているのでしょうか。 また準位の変化具合などは具体的にはどうなるのか等。 文献やインターネットでは定性的な図しか見つけることが出来ませんでしたので 心得のある方がいらっしゃいましたらよろしくお願いいたします。 授業の先生や先輩に聞いても答えが得られず困っています。 たくさん質問を書いてしまったので、部分的にでも良いので回答をよろしくお願いいたします。
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- siegmund
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siegmund と申します. 大学で物理の研究と教育をやっています. eatern27 さんの言われるように,ケースバイケースです. ポテンシャルが全くなければ分散関係は E(k) は放物線型ですが, 周期ポテンシャルが加わるとバンドを形成します. このことはポテンシャルの詳細にはよりません. 仕組みは固体物理の入門書(キッテルなど)に記述があります. もちろん,バンド構造の具体的な形は周期ポテンシャルに依存します. 周期ポテンシャルを決めたとして,波動関数の形は簡単に書けるようなものにはなりません. 一般には直交関数系を用いて展開した形になります. 量子力力学の演習問題にある1次元有限深さの井戸型ポテンシャルでも 波動関数は結構複雑な形になります. 純粋に1体問題でハンド計算をやるなら,他の粒子は影響しませんから バンド構造自体はフェルミオンでもボソンでも同じです. ただし,粒子を詰めてゆくときに差が出ます. フェルミオンは1つの状態に1つしか入れませんが,ボソンはいくらでも入れます. したがって,絶対零度で多数の粒子を詰めると, フェルミオンではあるレベル以下の状態が全部詰まることになります. だから,フェルミレベルという概念が現れるのです. これに対してボソンでは一番下のレベルに全部入ります. eatern27 さんの > バンドの形成そのものにフェルミオンである事は基本的に関係ありません です. 現代のバンド理論は何らかの形で粒子(具体的には電子)間相互作用を取り込んでいます. こうすると,他の電子がどのような状態にあるかが今考えている電子の状態に影響を及ぼしますので, > パウリの排他原理による要請でエネルギー準位が微妙に変化し ということになります.
- eatern27
- ベストアンサー率55% (635/1135)
具体的にどういうモデルで計算するか、どのような近似をするかと言った事はケースバイケースですので一般論としては何とも言いようがありません。 バンドの形成そのものにフェルミオンである事は基本的に関係ありません。例えばフォノン(ボソンの一種)でもバンドはできます。
補足
ご回答ありがとうございます。 自分としては一般論よりもなんらかの例が知りたいです。 その際どのようなモデリングがなされているかということです。 そうですか!ではパウリの排他原理による要請でエネルギー準位が微妙に変化し…というのは間違っていたのですね。確かにパウリの排他原理からはそんなことは言えない気がします。