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技術者の翻訳困難な表現とは?
- 海外企業とのやりとりが多い現場では、技術者の日本語が翻訳困難な場合があります。
- 多くの通訳翻訳家が辞めてしまう原因は、技術者の意味不明な専門用語や難解な表現です。
- 技術者の日本語を改善することで、正確な翻訳が可能になり、通訳翻訳家の負担も軽減できます。
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質問者が選んだベストアンサー
私はそれが面倒なので、技術者として最新技術を知った上で、英語で文章を書いたり話したりします。 逆に言えば、はっきりいって、日本で海外ニュースを翻訳している人間は、日本語ができていません。日本語の熟語やイントネーションですらあやふやな人間に、放送用原稿を翻訳させて、それを読み上げさせています。NHKのBSですら。 私が、特許明細書などの英訳であったり、欧州特許庁とのやりとりを現地代理人や翻訳者に依頼するときは、専門用語はこの英単語や言い回しに統一するように、という指定をして外注します。 そして、翻訳依頼が来たときは、不明瞭な日本語を書いてきた客には、「○行目については、これこれという意味と解釈しての翻訳をしておりますが、あれこれという意味の場合には、以下の文章に差し替えください」と複数の可能性で訳を返すことがあります。 本来は、依頼者に電話して、これはこれこれの意味ですか、あれこれの意味ですか、と問いただして訳した方がずっと速いのですが、翻訳の世界はそういう「二人三脚」でなくていい、客に聞くのは恥だ、という文化がいまだに残っています。(ですから、私のように最初の1ページを注釈で出稿すると、翻訳関係の検定では「沈黙は金」として落とされます。知財関係の翻訳ですら。) 翻訳者として育成された人ほど、客のいいたいことが曖昧でも曖昧とは言ってはいけない、という客商売の無意味な客への気遣いをしているのです。本当は、客も「この部分は既に先行文献や引用文献の英文があるから、添付の英文のように訳して」とか注文すればいいし、ご質問の例をみた翻訳者・通訳者は「後段のリミットは強度限界のほうか温度リミットのほうか」と聞いてから訳すべきなのです。 はっきり言って、文系であるほど笑えない、むしろ笑うような翻訳者・通訳者は自分の語学力を過信して、語彙や専門用語に伴う技術知識を知らない、ということすら知らない「無知の無知」がいるのです。
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#4です。 他の回答者様への補足も拝読すると、非常に危険なことを試みようとされている恐れがあるように思います。 >批判すると、素人にわかるような資料などできない 英語(等の外国語)に通じていても、技術分野では素人である人に分かるように言え、ということではないでしょうか。そうだとすると、まずいです。不可能ですから。専門性の高い職種が成り立つということは、知識(やノウハウ)が無ければ分からないということでもあります。 私もよく悩まされるのですが、私が分かっていて扱えることがあるとして、それについて誰にとっても分かるような説明があると思っている人がいます。説明できないんなら分かってない、と断じられる(≒キレられる)こともあります。しかし、できないものはできません。本棚の一列分の教科書・参考書+実務経験でようやくできるようになったことを、誰にでもすぐ分かる3行で言えるでしょうか? 一般向けの啓蒙書的解説をせよ、入門者用の参考書を作れ、といった業務であれば、私とてそうします。ただしそういったものは、既に実用レベルのことをしている技術者間では何の役にも立ちません。単純化、平易化をするというのは、正確さを犠牲にしないとできません。簡潔にも言えなくなります。当然ですが、実務には役立ちません。 例えば専門用語。一般向け解説では使用しないか、どうしても知っておいた方がいいものだけを、最初に解説したうえで使います。しかし、業務レベルでは使わないわけにはいきません。使わないと伝わらないからです。簡潔さと正確性を両立するのが専門用語であるわけです。 >通訳さんが『気を遣って』直してくれたこともあります。 これですが、結果的に通訳や翻訳者のクビ切ったことが何度かあります。勝手に変えるな、ということです。分からなかったら聞いてくれ、と言えばいいかというと、それでも無理なことがしばしばです。 古い事例なんでもう時効ですが、あるコンピュータソフト作成に関する記述。翻訳者から渡された文書には「Aの上にBを書け」とある。その通りにしたら動かない。原文をチェックしました。"write B over A"でした。これ、「AをBで上書きせよ」ということなんです(※多少、端折ってあります)。そういう、普通には誤訳ではないけれど、技術文書としては重大な間違いとなるものがゴロゴロあり、「翻訳要らんから原文寄越せ」ということになりました。翻訳された文書のために開発が止まってしまったからです(当然、金額的にかなりな損害となった)。 知り合いから聞いたものでは、「カルノーさんの自転車」。熱力学のカルノー・サイクルです。さすがに一読して間違いだとすぐ分かったそうですが、翻訳者がお役御免になったことは言うまでもありません。 技術系は出てくる文書は英語が圧倒的多数になります。英語母語圏以外もまず英語ということがほとんどです。日本語で話す/書くでも、適当な定まった訳語がない単語・表現は(新しい技術ではしばしばそうなる)英語のまま使います。 あるいは、理系論文訳すより童話訳す方が難しい、とでも申しましょうか。きちんと訳してしまえば、童話は誰でも分かる。論文は訳してもらっても分からない。しかし、理系論文は解釈の紛れがないのです。感情やニュアンスを極力排していますからね。かなり機械的に訳せる。しかし、読んで分かるための事前知識は充分に必要になる。童話はその逆です。 専門性の高い技術者に向って非専門家が「分かるように言え」と求めるのは、技術的な自殺を志向しているということは、充分に念頭に置いておく必要があります。
お礼
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補足
丁寧なご回答ありがとうございます。 主張内容概ね合意いたします。 また、事例を挙げていただき感謝いたします。 まさにそれが私の求めていたものであります。 もう少しで私の意図が完全に伝わり そうですので、補足いたします。 Aの上にBを書け が良例と思います。 自分の提案はこうした意味が複数通りに解釈 できるものを減らしていこうということです。 例えば、Aの前段、上段、とか言い換えるなど。 専門用語はリストにして渡せば、カルノーさんの自転車 問題は解決するかと思いますが、その分野特有の表現は なかなか他に意味のとりようがあることに本人は気づきません。 例えば、プログラムを『走らせる』、データを『切る』、 マージンが『厳しい』、など。意味は説明すれば分かりますが、 通訳翻訳からしたら、これは質問すべき内容か迷うかも しれません。その結果、時によっては、変な誤訳、してはいけない 誤訳が生じかねません。 そこで、そういう例を集めて、他にどういう解釈が成立するか 説明し、より明確な表現は何かという提案を示したいと考えて います。それを技術者のみならず、通訳翻訳にも公開すること でコミュニケーションの向上につながると考えます。 ただそれを完璧にやると、元々国語が苦手な技術者にとっては 大きな負担、時間の無駄にもなりかねません。元々自分は、 指揮命令権のあるような立場ではないので、強制はできません。 一つの提案として示し、共感を得た人に実践してもらうスタンス でいくつもりです。
#1です。 >通じる日本語に慣れきった技術者が、それを対外的に発表する際の、明瞭な日本語に直せない点です。 それなら日本語表現をまず直すようにするとよいです(※ただし、他社の技術者と話していて問題なさそうなら、直す必要性があるかどうかよく検討しなければならない)。英語を絡めるのは混乱を招くだけになるでしょう。 >それは英語だからできるのであって、中国語やドイツ語などであれば、通訳を信用するしかない。 ヨーロッパ語であれば、現在なら機械翻訳を利用して英語にしてみるといいでしょう。おおむね正確です。同じ方法を中国語で試すのは、日本語、英語、両方でやってみるしかないですが、それでも信頼できるかどうかは微妙です。日本語-韓国語は意外に機械翻訳の精度がよい(文法が似ているため) もっとも、どちらにせよどう直すかは具体的には示せません。翻訳者と相談の上ということになります。同時通訳で精度を求めるとコストが高いのは、一発勝負で訳せる人が必要なためです(需要と供給のバランスということ)。そのため、双方の母国語を離れて英語で、ということがよくあります。 どうもご質問のポイントがよく分かりません。日本語の時点で駄目なら、まずそこを改善すべきでしょうし、しかし多国語について仰るからには、英語以外が最重要課題のようにも見えます。どちらにせよ、英語は関係なさそうですが。
お礼
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補足
すいません質問が不明瞭でした。 自社は技術者が国語、作文が苦手なことが原因で、 通訳が誤訳したり混乱することが多い。 技術者は研究所内だけで仕事が完結することが 多いこともあり、仲間内で通じる表現が、なぜ 悪いのか自覚できていない。そこで、他社でも そうした状況があるのなら、『通じない日本語』 の実際の文例を示してほしい。 それが質問の内容であり、主目的でした。 会社で啓蒙活動をする際の資料作りで、 自社以外の実例もあれば、説得力がますと 思いましたので。スレ違いで、教育スレの 方がよかかもしれません。
- f272
- ベストアンサー率46% (8469/18131)
話を読む限りでは、あなたの会社の技術者に特有の問題だと思います。私の周りではそのような例はありません。 たしかに会話の中ではおかしな日本語になることがありますが、すぐに追加修正して理解できないと言う状況にはなりません。文書を書く場合だといったん書いたものを推敲しますから、その間に理解できないところはなくなります。 例としてあげられたような日本文が標準的に使われているのなら、技術力もたいしたことがなさそうです。そのような日本文が標準的に使われていることが本当であれば、翻訳家や通訳を雇う金の一部を使って日本語の訓練を行ったほうがよいです。
お礼
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補足
こんにちは。数人のみなさんにご回答いただきましたが、 ちょっとしたことでいいんです。翻訳する側が、あれっとか、 ちょっと混乱するような。日本語的に完璧でも非専門家からみたら 混乱するような。よく単語の意味は教えてあとは直訳でいいとか お願いするんですが、直訳と言ってもある程度文のつながりが 理解できなければ訳せませんよね? ○と△の関係性は、従来の□と○の関係に近く、 ○の△への優位性は明らか。 とか文章ならいいですが、通訳頼むとき、これ以上に だらだら切らずに続けて文系通訳を混乱させたり、 条件○は常温の低回転で、高温条件の高回転より、 厳しい条件だ。 とか、一般人の感覚に反するようなことを言って 通訳さんが『気を遣って』直してくれたこともあります。 私がやりたいことは、そうしたちょっとした事例を 集めることで、通訳さん翻訳さんとの事前準備や コミュニケーションを円滑にするための、きっかけと なる資料を作成することです。翻訳でもいっぱつで 上手くいったことは、みなさんも少ないと思います。 何回かやりとりして完成させる。なぜ初めに誤訳や 不適切な訳が生じたのかすこしでも体験談をお聞かせ 願えればと思います。 そんな日本語力の会社は技術力も大したことがないと 思われたかたもいらしたようですが、それが問題なのです。 あまりにも技術偏重な教育を行い、それ以外をおろそかに した結果がいまの現状。グローバルに名の知れた企業でも 社内を局所的にみればそうしたことが、まかり通るという ことなんです。 しっかりした資料つくって部課長クラスに送りつければ、 少しは教育方針考えるかなと(あまり期待はしませんが) 考えています。
- spring135
- ベストアンサー率44% (1487/3332)
私は技術屋です。同時通訳の方といろいろ付き合いましたが、彼らの生命線は辞書です。事前の打ち合わせの時に日本語のpresentation 用のPPを見せると、英語のtechnical termを聞いてきます。これに答えられなければ、こちらが同時通訳を使う資格がないのと同じです。海外の発表者の英語の資料が入手できていれば大変有効です。対応する日本語の専門用語を聞いてきますので、正しく答えてやれば当日正確に通訳してもらうことができます。 主として名詞が大事です。動詞は何とでも訳せます。要するに貴社の業務形態が決定的に欠陥があり、技術者が英語を知らないで、翻訳者が英語、日本語のtechnical termを教えてもらえないから仕事のレベルが上がらないと思われます。 元凶は貴社の技術者です。そこから発信していかなければ翻訳者は自分から手が出せるわけがありません。technical termは時々刻々変化していきます。文科省の専門用語辞典なんて10年以上のギャップがあります。よって専門用語は担当技術者が常にcatch upしていかなければ世界の情勢についていけません。 そのような意識がおそらく貴社の技術者には欠落していると思われます。 トータルにはそのような会社の技術レベルは低いと判断されるのが通例です。
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補足
ありがとうございます。 十分に事前準備をなさっておられると感じました。 私はそのように自社の技術者の姿勢も変わってくれれば と思います。事前にp pを見せる人もいるのですが、 内容が同じ技術者でも難解なものもあるのが困りものです。 自分が批判すると、素人にわかるような資料などできない とはねられることもしばしば。 別の方への補足でも述べましたが、自社は技術力としては グローバルに認められていて、全体としては英語コミュニケーション はできる体制があるとは思いますが、個々の室課レベルでは 不明瞭な日本語で通訳に迷惑をかけている人が一部にはいます。 質問であたかも会社全体というイメージを与えてしまったことを お詫びいたします。一部なら彼らを教育すればいいだけ、 と思われるでしょうが、別の補足で述べましたように、 あまりにも会社内に技術偏重主義が強く、そうした教育に 上の人間が腰をあげません。どうしようもないなぁ、 と笑って済ます感じで、むしろ通訳が悪者扱いされる。 貴社は技術もそれ以外もバランスがとれているようで、 学ぶべきものが多いです。
そのやり方は、まず間違いなく失敗します。失敗というのは、技術者の「そんなことはできない」という抵抗を排するとして、次のいずれかになるということです。 1.原文・訳文とも日英ネイティブに普通に読めないほど煩雑になる(類例としては特許文書) 2.表現に技術が制約され、技術レベルが下がる(以前にIBMで発生した類例が有名) 専門分野での翻訳は、翻訳者が専門知識を持つか、原文を記述した専門家が翻訳先言語をある程度学んだ上で、翻訳チェックをするしかありません。なお、補助的にですが、横断的な知識を持つ人(ジェネラリスト)が原文を読みやすくするという方法は有効です。
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補足
コメントありがとうございます。 ご指摘の危険は工夫次第と思っております。 今私が問題としているのは、仲間内だけで 通じる日本語に慣れきった技術者が、それを対外的 に発表する際の、明瞭な日本語に直せない点です。 普段論文発表するひとはともかく、そうした経験も あまりない人は日本語がわかりづらい。 私が修正させたいのは、形容詞がどこにかかっているか 明確にするかとか、長い文は切るとか、単語を統一するとか、 『厳しい』などの曖昧表現は減らすとか、まだまだありますが、 そういうことです。ですので、煩雑になることもレベルが 下がることもないと考えます。 ご指摘のようにある程度技術分かる人が訳して、最終的に技術者 本人が確認すればいいのですが、それは英語だからできるのであって、 中国語やドイツ語などであれば、通訳を信用するしかない。 そうした場合を想定して、『誤訳を生じさせない日本語』 とは何かということを追求していきたいと考えております。 技術者の『そんなことはできない』というより 『そんなことはやりたくない』という抵抗が想定されますが、 啓発活動は地道にやるものと考えて進んでいきたいと思います。
お礼
ご回答ありがとうございます。 ご自身の英語力を高めた方が早いという 趣旨を理解いたしました。 また翻訳家が確認をとらずに進めたがる 風潮も理解しました。実際誰かの都合で 私のレポートを勝手に翻訳家に英訳されて 不自然な箇所が多く、結局ほとんど私が 訳し直したことがあります。 自分の職場は室課内に派遣の翻訳家がいる ので、コミュニケーションの充実を図るのは 比較的容易かも知れません。全く英語ができない 人に訳しやすい日本語で書けと言っても 限界があると思われるので、翻訳家との橋渡し となる技術を知っていて、かつ英語ができる人材の 活用が重要かもしれませんね。 しかし、文中にあるように、語学力を過信する 通訳、翻訳家はいるように感じます。日本という 英語下手が当たり前な環境だと天狗になりやすい のでしょうか。人によるとは思いますが。 自分は一度管理職に工業英検取得者とか工学部 出身とか条件指定して派遣を頼むべきと提案 しましたが、それはできないと言われました。 これは単に私の室課と通訳派遣会社の契約上 の問題と思いますが。あるいは単にそういう 人材が少ないか。 辞めていった大抵の通訳翻訳は、『意訳通訳』 から『直訳通訳』への頭の切り替えが上手く いかなかったようです。少し可哀想だと思って 見ていましたが、単に職場にあわなかっただけと お互い割り切るしかないですかね。