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アメリカ海軍の巨大な力とその意義
- アメリカ海軍は世界最大の海軍であり、ニミッツ級11隻や原潜71隻を保有しています。
- その巨大な力には何か理由があるのでしょうか?ソ連の崩壊後も海軍の拡大が続いているのはなぜでしょうか。
- 海軍はアメリカにとって重要な戦略的資産であり、軍事予算の一定割合が使われていると言われています。しかし、国の財政難や拡張に関する議論も存在します。
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あら、今頃お気づきですか。今やアメリカ海軍の海軍力は「アメリカ海軍vsその他全世界海軍連合」でも勝てるくらいの圧倒的な海軍力を持っています。これは、スペイン無敵艦隊どころか、栄光ある大英帝国海軍の全盛期より圧倒的海軍力で、相対的にはおそらく歴史上最強の海軍力ではないかと思います。 まあ確かに、まともな海戦というのは1982年のフォークランド紛争以来起きていません。そのフォークランド紛争でさえ、「アルゼンチン空軍vsイギリス輸送艦隊」か、「アルゼンチン空軍vsイギリス駆逐艦」これはシェフィールドが大破したことで話題になりましたね。あとはアルゼンチン海軍のヘネラル・ベルグラノがイギリス原潜に撃沈されたことくらいで、「水上艦vs水上艦」の艦隊決戦は起きていません。 ひらたくいって、第二次大戦以来「水上艦vs水上艦」の艦隊決戦は行われていない、といっても過言ではないと思います。 ではアメリカはその海軍力を削減するか。そりゃまあ、多少緩やかには削減するとは思いますが、ガッツリ削減することはないでしょう。 なぜかというと、それは「パクス・アメリカーナのためには大海軍は必須」だからです。 歴史上、「海を支配する者は世界を支配した」のです。パクス・ロマーナの時代はそもそもローマ帝国以外に大規模な国はヨーロッパには存在しませんでしたが、ローマ帝国はポエニ戦争に勝利してから世界帝国となったわけです。カルタゴは、その海軍力で地中海を支配してローマを苦しめました。地中海にローマに敵対する勢力がなくなったとき、ローマは地中海の支配者となったのです。北アフリカや中東がローマ帝国の版図になったのは、いうまでもなく地中海がローマ帝国の「我らの海」だったからです。 大英帝国もまたその強大な海軍力で七つの海を支配し、パクス・ブリタニカの時代となりました。その前にヨーロッパの一小国に過ぎないオランダが日本にまでブイブイいわしていたのは、海軍力があったからです。制海権をイングランドに奪われたオランダは、元の小国に戻りました。 南北戦争では、海軍力がある北軍は海上封鎖をして南部連合を締め上げました。 世界中のどの国がアメリカに攻め込もうとも、制海権は必ず必要です。極端にいやあ、陸軍力がゼロでも海軍さえ健在なら国が守れるのです。第二次大戦のイギリスがそうですよね。ダンケルクの撤退で、実質的にイギリス陸軍はほぼ壊滅に近い状態になりました。もしドイツの装甲師団がイギリスに上陸したら、止める術はなかったでしょう。 でも、最短で向こう岸が見えるほど近いドーバー海峡を渡り、そこに補給を維持するだけの海軍力がドイツにはありませんでした。まだイギリス海軍が健在だったのです。 海上輸送は、国家の生命線なのです。海上輸送のコストは陸上輸送の1%といわれています。日本は中東から超巨大タンカーで石油を輸入していますが、もしこれをタンクローリーで陸上輸送しなけりゃいけないとなったら日本でガソリン価格がリッターいくらになるか想像すればわかると思います。 太平洋戦争においても、大日本帝国が崩壊に至ったのは海上輸送線がアメリカ海軍潜水艦の通商破壊戦で破綻したからです。ドイツ海軍は、第一次大戦と第二次大戦でUボートによる通商破壊戦でイギリスを苦しめました。 だから、仮に世界の警察官であることを降りたとしても、アメリカが世界に最も影響を与えまた経済的繁栄を続けるには「アメリカに行き来する輸送船が滞りなく行けること」は必須なのです。 中国やロシアが決定的にアメリカと対決しないのも海軍力に圧倒的な差があるからですよ。特に今やアメリカ海軍だけが保有している正規空母の存在は極めて大きいでしょうね。「ローテーションで休養・整備している空母があっても世界中どこの海域にもアメリカ海軍の正規空母が一隻はいる」というためには今の11隻体制は必要だとアメリカ海軍は認識しているってことでしょうね。今の圧倒的海軍力がある以上は、アメリカに宣戦布告までして逆らう国は世界中どこにもないと思います。
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- titelist1
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ソビエト・ロシアは大海に出てゆける不凍港が無かったので、空母を保有しても使えないのです。現在の中国も同じです。中国はロシアの中古空母を買取り改造して1隻保有しています。さらにそのコピーを新造船しています。このままでは持ち腐れです。そのために、中国は尖閣諸島が欲しいのです。米国の民主党政権はおそらく後3年で倒れます。共和党ならば強い米国を目指すでしょう。同盟国の日本はそれを期待しています。
お礼
回答ありがとうございました。 ええと、ゆるいミリオタ向けの記事はそういう話ばっかりですよね?それを繰り返す意図は?いわゆる「鎮火」?同盟国は疑っていけない?当面の脅威を見ろ?それもいいですが 「アメリカによる海上交通の支配」という基本的事実を糊塗するのはどうかと思います。 隠されてきた結果、わたしは今更それを痛感している。こうした事実を知るのも未来のための判断材料になる。どこかの工作員というわけではない自発的行為だとは思いますが隠蔽、ミスリードは国益を損ねます。それこそ原発村と同じ。 これも昨日知ったことですが8月に約2万tの空母型護衛艦「いずも」が進水している。なのに、ぜんぜん報道されてない。中韓への対抗上必要な措置だとは思いますが、緊張がどんどん高まっているのは間違いない。 日本を含め、各国の中枢がどういう気でいるのか?今本当に何が起きているのか?マスコミでもネットでも簡単にはわからないということですね。
- trajaa
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そもそもが、ソ連は陸軍主体の軍隊だったので、海軍力の整備には力も予算も振り向けなかったのです 沿岸防備出来るだけの勢力があれば充分だった 一方で、アメリカの場合は欧州へは大西洋がアジアへは太平洋があって、自国の影響力を及ぼすためには海軍力が必須だった 海軍力で言えば、空母打撃部隊は攻撃的な海軍力で潜水艦部隊は防御的抑止力的な海軍力と言える 戦後のソ連は、欧州大陸ではNATO(米軍)と対峙しアジアでは中国と対峙していたので、陸軍と空軍で圧倒できれば良くて、海軍力は米海軍の行動力を削げれば良かったので潜水艦部隊を重点的に整備した それぞれの立地条件や戦力目標と優先順位の振り分けなどが異なるので、その結果として米海軍とソ連(ロシア)海軍の構成が異なるのは当然の結果 軍縮交渉は核戦力に対しては熱心に行われたが、通常戦力に関しては部分的にしか行われなかった
お礼
回答ありがとうございました。ソ連/ロシアが陸軍国というのは理解してますが、今回ショックだったのは米海軍の原潜71隻です。秘密裏に移動する核ミサイルのプラットフォームを一国家がこんなに。これは悪夢といってもいい。自分は既知だったニミッツ級11隻も悪夢。
お礼
教育ありがとうございました。 >海上輸送のコストは陸上輸送の1% これは覚えておきます。制海権の歴史、重要性。今日のアメリカのそれの異様さなど良くわかりました。多極化、米軍縮小といっても海軍力には最後まで固執するであろうということも。 「世界の海はアメリカの海」 マスコミでもネットでも、目立たないようにしているのが恐ろしい。アメリカは内部が銃社会なばかりでなく、世界中に銃をつきつけている国だったわけですね。原潜71隻というのはそういうことです。