- ベストアンサー
物理化学の質問です。
定圧、断熱条件下で、中和反応を行ったとき、qはCp△Tで求められますよね?そしたら発熱のときはqはプラスになると思うのですが…。 エンタルピーは吸熱がプラスで、発熱がマイナスですよね?qは定圧だと、q=Hになるのに符号が逆になってしまわないですか? よくわからなくなってしまったので教えてください。お願いします
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
発熱は q < 0 です.そういうように方向を定義しているから. 高校の熱化学方程式は全部忘れなさい.
その他の回答 (1)
- 101325
- ベストアンサー率80% (495/617)
■パラドックス? 定圧断熱条件下で、温度Tの水溶液Aと温度Tの水溶液Bを反応させて、温度T+ΔTの水溶液Cが得られたとします。 このとき、qはゼロです。なぜなら断熱条件下だからです。 また、ΔHもゼロです。なぜなら定圧条件下なので、ΔH=qだからです。 よって、定圧断熱条件下では、中和反応に限らず、どんな反応でも反応エンタルピーはゼロになります。 ■きまじめな回答 A(aq) + B(aq) → C(aq) という反応の反応エンタルピーΔHrは、温度Tの水溶液AのエンタルピーをH(A,T)、温度Tの水溶液BのエンタルピーをH(B,T)、温度Tの水溶液CのエンタルピーをH(C,T)とすると ΔHr=H(C,T)-H(A,T)-H(B,T) 式(1) により定義されます。反応前後で温度が等しい、というところがポイントです。 それに対して、温度Tの水溶液Aと温度Tの水溶液Bを反応させて温度T+ΔTの水溶液Pが得られたときのエンタルピー変化は、定圧断熱条件下であればΔH=q=0なので H(C,T+ΔT)-H(A,T)-H(B,T)=0 式(2) となります。式(2)を使って式(1)からH(A,T)とH(B,T)を消去すると ΔHr=H(C,T)-H(C,T+ΔT) 式(3) となって、反応エンタルピーΔHrを断熱条件下での温度変化ΔTに関係付けることができます。 式(3)の右辺は、水溶液Cの定圧熱容量Cpに関係付けられます。というのは、定圧条件下で外部から系に熱を与えて水溶液Cの温度がTからT+ΔTに変化したとき、外部から与えられた熱量qは、エンタルピーの温度変化に等しくなりますから、 q=H(C,T+ΔT)-H(C,T)=CpΔT 式(4) となります。 最終的に、式(1)~式(4)より ΔHr=H(C,T)-H(C,T+ΔT)=-CpΔT=-q という式が得られます。この式から、ΔHr>0のときはΔT<0となって、断熱条件下では水溶液の温度が下がることが分かります。逆にΔHr<0のときはΔT>0となって、断熱条件下では水溶液の温度は上がります。どちらの場合もΔHr=-qですから、qとΔHrの符号は逆になります。この熱量qのことを俗に反応熱といいます。水溶液と外界の間で熱の出入りがあるような定圧条件の下では、反応前後の水溶液の温度が同じとすれば、エントロピー変化はΔH=ΔHr=-qとなります。ΔHr>0のときはq<0ですから、水溶液が外界から吸収する熱量が-qになります。このとき外界から正味の熱を吸収しているのでΔHr>0の反応を吸熱反応といいます。逆に、ΔHr<0のときはq>0ですから、水溶液が外界へ放出する熱量がqになります。このとき外界へ正味の熱を発しているのでΔHr<0の反応を発熱反応といいます。 ■なげやりな回答 断熱容器内での発熱反応で、反応熱qが発生したとする。この熱が外部に出て行かないですべて系に吸収されたと考えれば、ΔH=ΔHr+q=0よりΔHr=-qになる。 ■まとめ 反応熱qは、断熱定圧条件下で外界から系に移動する熱量ではありません。 反応熱qは、等温定圧条件下で系から外界に移動する熱量です。
お礼
ありがとうございます! こんなに詳しく説明してくれるなんて思ってもみませんでした。助かりました!
お礼
そういえばそうでした…!ちゃんと教科書見ます…すいませんありがとうございます