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原口背唇部の語源について
原口背唇部の背唇というのは どういう意味なのでしょうか?
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"困ってます"....困った時は御互い様、「背に腹は代えられません」。 (初めに、文科省の思い付きなのか、出たとこなのかは定かでは在りませんが、目まぐるしく変えられる"学習指導要領"。 1900年代後半、高校生物学もまた大きな変革の洗礼を受けて居ります。http://sankousho.info/exp/exp1.php ) で、其の時分の代表的な変化、書き換えの中、"用語"を顧みましょう。 旧 → 新 卵割腔 →胞胚腔 のう胚 →原腸胚 ■原口上唇 →原口背唇 灰色新月環 →灰色三日月 原形質流動 →細胞質流動(原形質流動の儘のものも有り) 口腔粘膜細胞 →口腔上皮細胞 アメーバの仮足 →偽足 鎌形赤血球 →かま状赤血球 中黄卵 →心央卵 横紋筋 →骨格筋(横紋筋は骨格筋と心筋の総称として用いられる) 抗利尿ホルモン パソプレ(ッ)シン 色素胞刺激ホルモン →黒色素胞刺激ホルモン カルビン回路 →カルビン・ベンソン回路 盲点 →盲斑 細尿管 →腎細管 or じん細管 脳下垂体前葉・中葉 →脳下垂体腺葉 脳下垂体後葉 →脳下垂体神経葉 酸素呼吸 →好気呼吸 .......and so on. ↑の中で、原口背唇がもとは"原口上唇"と習って居たことが在ります。確かに、上唇では人体のウワクチビルを想定しちゃいますかね。 医学で在れ、生物学で在れ、殆どの科学乃至科学用語は欧米からの輸入が殆どで、それも英語が圧倒的なのは周知の事実。 "原口背唇"は発生期の中の原腸胚期、特に後期で一番判り易い形で見られますね。医学や発生・生物学等では"くちびる"や"へり or ふち"の意味で "lip"が使われます。 原口背唇:dorsal (blastopore) lip 原口腹唇:ventral (blastopore) lip ....と訳されて居ます。 北半球に住む人間は地球の上下を勝手に北極・南極と名付け、北極が上を向いた地球儀や地図が正の様に扱って居りますが、どっこい、南半球の人々にとっては南極が上なのですね、心情は..........http://www.geocities.jp/thonglor53/sub219.htm 、http://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000016264 上記は余談としても、人とコミュニケ~トする場合、上下、前後、左右の概念を確りとさせて措かなければ情報は混乱してしまいます。其処で"体軸"詰まり、方向と位置の決定が為されます。 生物学上の基本三体軸は、上下、背腹、左右。 前後:Anterior(head)~Posterior(tail) 上下:Dorsal(back)~Ventral(front) 左右:Left~Right .......by .Wolpert 2006 http://spider.art.coocan.jp/biology2/embryology2012.htm 以上から、 原口唇のdorsal側を"dorsal lip=背唇"、ventral側を"ventral lip=腹唇"と名付けました。上記URL中、(2)胚葉形成での図を参照。 背と腹を決定する重要物質がBMPとactivin若しくはnodal 【だそうです】(此の辺りは受け売りです)、http://kenbunden.net/nins04/articles/ueno01.html 最後に、原口背唇DL、原口腹唇VL、卵黄栓YPの位置関係が判り易いサイト御紹介です、https://w3.biosci.utexas.edu/experimentalembryology/Neurulation.html
お礼
とても詳しい説明ありがとうございます。 完ぺきだと思いました。 背腹軸の考え方をベースに置いていることがよくわかりました。 感謝しますm(_ _)m