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武隈慎一 ミクロ経済学でのMRSは間違ってますか?
武隈慎一著のミクロ経済学で勉強してます。 p.29の限界代替率の説明では 第2財の第1財に対する限界代替率をMRS21と定義してます。 それでp.30ではMRS21=U1/U2と式で定義されてます。 しかし、これは2財の限界代替率だから、U2の方が分子ではないんですか? あまりにも紛らわしくて、奥野さんのミクロ経済学以外多数の本を参考したんですが、 やはり第1財の第2財に対する限界代替率をMRS12と定義し、MRS12=U1/U2で書いてありました。両方は逆数の関係ですので、必ず片方は間違ってますよね。 やっぱり本のミスなんでしょうか?
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- statecollege
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回答1&2への追記です。 (*) MRS(x1,x2) = -dx2/dx1 = U1/U2 を言葉で何と表現するかという問題がありましたが、この概念は、前に書きましたように、第1財を1単位(微小量)増やした(減らした)とき)、第2財を何単位減らせば(増やせば)、当初の効用水準を維持できるかを示しているので、「第1財の第2財に対する限界代替率」(英語では、marginal rate of substitution of good 1 for good 2)と呼ぶのが正しいでしょうね!それをMRS12と書くか、MRS21と書くかは人によるでしょう。(私は、単にMRSとするか、MRS12と書くのがよいと思いますが。。。) なお、3財の世界では、第何財の第何財に対するMRSなのかを明示する必要があるので、単にMRSと書くわけにいかないことはもちろんです。MRS12、MRS13、MRS23と、3つ存在します。(MRS21、MRS31、 MRS32も定義できますが、それらはそれぞれMRS12、MRS13、MRS23の逆数にすぎないことはいうまでもありません)。
- statecollege
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訂正。 ただし、U1 = U1(x1,x2) = ∂U(x1,x2)/x1、 U2 = U2(x1,x2) =∂U(x1,x2)/∂x2である。 ⇒ ただし、U1 = U1(x1,x2) = ∂U(x1,x2)/∂x1、 U2 = U2(x1,x2) =∂U(x1,x2)/∂x2である。 と訂正してください。要するに、U1はx1についての限界効用、数学的にはUの、x1に関する偏微分。U2についても同様。 ついでなので、効用関数Uが U =U(x1,x2) で与えられたとき、限界代替率MRSをどうやって求めるかの復習をしておきましょう。左辺のUは一定値にあたえられたとしましょう。このとき、両辺をx1で微分すると 0 = ∂U/∂x1 + ∂U/∂x2・dx2/dx1 よって、 -dx2/dx1 = (∂U/∂x1)/(∂U/∂x2) となる。
- statecollege
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限界代替率MRSは無差別曲線の傾きを表わし、効用関数 U = U(x1,x2) が与えられると、これを全微分することで得られることはご承知の通り。両辺を全微分して整理すると (*) -dx2/dx1 = U1/U2 ただし、U1 = U1(x1,x2) = ∂U(x1,x2)/x1、 U2 = U2(x1,x2) = ∂U(x1,x2)/∂x2である。 (*)の意味は、無差別曲線上の点(x1,x2)からx1を1単位(正確には微小量)増やした(減らした)とき、効用を一定に保つ(当初の無差別曲線上にいる)ためには、x2を何単位減らす(増やす)必要があるかを示す値です。たとえば、ある消費の組においてMRS=2ならば、そこからx1を1単増やすとすれば、x2を2単位減らさないと、当初の効用水準は維持できない、ということを意味しています。 (*)の左辺を見るなら、x1-x2平面上において、dx2/dx1=無差別曲線の傾き=x2の変化/x1の変化を表わしているので、これをみれば、MRS21と書いてもよいし、あなたが言っているように右辺のU1/U2に注目すれば、MRS12と書いてもよいわけです。要は、記号をどうあらわすかの問題で、どちらが正しいということはないでしょう! なお、(*)において負の符号を左辺に移し、ーが付いているのは、無差別曲線の(数学上の)傾きの値は負(上の例だと-2)なので、-を付けて正の値に変換している意味があります。