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サランラップと静電気に関する疑問
- サランラップと静電気に関する疑問を解説します。
- ラップを引きはがす際に静電気が生じる仕組みや現象について疑問があります。
- 具体的には、電気の移動の方向や材質による影響、ラップを急に剥すとくっつく現象についての疑問です。
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>あまりに高等な内容ですので・・・【中略】・・・高度な内容で難解です。 いえ、内容的には決して高度ではありません。 ただ、科学は基礎からの積み上げでして、いきなり、その結果・・説明できるわけではありません。 >ゆっくり剥がすと全体がつりあうように電子が飛び移りますが、とあるので、急激に剥した時 >はやはり剥す方に多くのマイナス電子が移動する様に思ってしまうのですが、いかがでしょう >か。 例えば電荷の移動ですが、直径1.6mmの銅線に電流を流す場合、その一方の端から他方に一瞬で電荷は移動しますが、内部の電子は一秒に数mmしか移動していません。水が一杯詰まったホースの一方のコックを開くと一瞬後には他方から水が出ますが、内部の水はほとんど動いていない。電流の速度と電荷の速度は異なる。 この知識がないと、なぜ急に剥離したら電荷が偏るのかはピンと来ないでしょう。 以前作った水滴発電機( http://iruka.la.coocan.jp/craft/StaticElectricity/seidenki.html )とか、ウイムスハースト静電発電機( http://www.hushigi.net/labo/power/wims.html )を見ると電荷が偏った状態で、母体から切り離されると帯電しますね。 ※急に離されると、そのときの表面の電荷の偏りが保たれたまま分かれる。 ・・電荷を担う電子やイオン自体の速度はのろい・・ ※離される直前の表面電荷の偏りは、材質の違い、体積あたりの表面積の差などに依存する。 ポイントはこの二つ それを詳しく知ろうとすれば、分子構造・分極・分子間力・電流の意味・氷の結晶とその表面の構造などの正確な知識が必要になる。そしたら、それを学べば良い。 ★根本的な誤解は、電流の実体は電子である。電気は一瞬にして流れる。「ゆえに電子は一瞬にして移動する。」という誤解が根本にあるのではないかと。「」内にはなりません。
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- ORUKA1951
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きちんと説明したはずですが・・ 共有結合で分子をつくった場合も、分子間には力が働きます。それを分子間力と言います。 (ポイント1) ・・共有結合、金属結合、配位結合、イオン結合、分子間力もすべて突き詰めればクーロン力による結合です。・・・ 分子間力は他の結合に比較したらとても弱いですが、水素結合はそこそこの強さがあるし、寄り集まれば無視できない大きさになります。蜘蛛やハエの例で説明しました。生徒に説明するときは、スパイダーマンを登場させます。蜘蛛はファンデルワールス力で天井に張り付くことが出来ますが、もし人が同じように壁に張り付こうとしたら、体長が10mmが1800mmに拡大すると体重は5,832,000倍≒600万倍、それを支える手の面積も600万倍とすると、手の平の長さが2,400倍・・480メートルにならないとならないね。 分子間力( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%86%E5%AD%90%E9%96%93%E5%8A%9B )でくっつくためには条件があります。 それは、クーロン力がうまく働くように+と-に帯電する部分が交互に並んでいなければなりません。一方だけが表面にでていてはダメなのです。 テフロン F F F Fが-に分極 -C-C-C-・・・ F F F ポリエチレン H H H Hが+に分極 -C-C-C-・・・ H H H 一方、やたらとくっついて困る塩ビやポリ塩化ビニリデンは Cl H Cl H -C-C-C-C- H H H H とか飛び飛びに+と-が並んでいます。 asahi.com:ラップはなぜくっつくの?( http://www.asahi.com/edu/nie/tamate/kiji/TKY200711060264.html )の説明は、その意味では不完全です。 さて、剥離帯電ですが、これは静電気の仕組みを知っておかないと - - - - -┌────┐- 物質は、それを構成する原子の原子核の+と、 -│ + + + +│- 電子による-でつりあっていますが、電子のほうが -│+ + + + │- 自由に移動できるために、表面が-に帯電している -│ + + + +│- ことが多いです。[左図] -└────┘- ここで、これが二つの部分に分けると - - - - - - - - - - -┌───┐- ┌─┐- 表面の電子は互いの反発のために、一様に分布し -│ + + +│ -│ +│- ています。ゆっくり剥がすと全体がつりあうように -│+ + + │- │+ │- 電子が飛び移りますが、急激に剥がされると、図の -│ + + +│ -│ +│- ように、小さいほうが+に帯電した状態になります。 -└───┘- └─┘- 小さいほうが単位体積あたりの表面積が大きい - - - - - ためです。 そのために、大きいほうが-に、小さいほうが+に帯電してしまいます。 これは、巨大な物では雷雲中で起きています。激しい上昇気流の中で、氷の粒が激しく衝突を繰りかえし、ぶつかって離れる時に帯電すると同じです。 摩擦電気--ことなる物質を擦り合わせて起きる電気は、大きさではなく表面の性質のよるものですが、やはりゆっくりと剥がしたのでは帯電しません。 よくヤモリの足は吸盤になっていると言う説明を見かけますが違います。 ⇒「ヤモリの足」から生まれた最先端のテープ :日本経済新聞( http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD2705O_X20C12A4000000/ ) 極めて細かい毛で表面積を稼ぎ、それが自由に屈曲することで壁に静電気でくっついている。 ラップの取り出し口が裂けて、取り出し口が分からなくなった時に水でぬらして擦ると簡単に剥げるのも静電気を水が逃がしてしまうからです。
補足
大変詳しく書いていただきありがとうございます。書いていただいた内容からすると相当な教育機関でご教授されているものと思われます。あまりに高等な内容ですので私の様な、これどうなっているの、と白黒どっち的な質問をした者からは、前回、今回と剥離帯電の所を除いては高度な内容で難解です。 剥離帯電の部分は前回のも今回のも分かったような気がします。もっとも私の中での咀嚼があっているかどうか分かりませんが。 で、はじめに私がした3つの質問ですが、きっとこの難解なご説明に書かれているのでしょうけど、私が書いた3つの質問は合っているのでしょうか、間違っているとしたらどこが間違っているのでしょうか。 1、これは剥される方から、剥す方のラップにマイナスの電気が移動するからでしょうか、そうでないからでしょうか。 2、移動するのがマイナスの電気かプラスの電気かというのは剥される方の材質によるのでしょうか(ラップの場合はどちらも同じ材質ですが)、それとも別の原因によるものでしょうか。 3、急にラップを剥すとくっつくという現象が起きますが、これはそれだけ多くのマイナスの電気が移動するからでしょうか 書かれているように、急激に剥がされると、図の様に、小さいほうが+に帯電した状態になります。小さいほうが単位体積あたりの表面積が大きいためです。そのために、大きいほうが-に、小さいほうが+に帯電してしまいます。 これは分かりましたが、では多くのマイナスの電気が移動するから、という考え方は間違いで、単に、急激に剥す→大きいほう(剥す方)が-に帯電、小さいほう(剥される方)が+に帯電→静電気の発生、ラップがくっつく、とうことでしょうか。 ゆっくり剥がすと全体がつりあうように電子が飛び移りますが、とあるので、急激に剥した時はやはり剥す方に多くのマイナス電子が移動する様に思ってしまうのですが、いかがでしょうか。 もしお読みになって教えていただけたら幸いです。
お礼
ご回答ありがとうございます。まだまだ理解と知識不足ですので、これをきっかけに理解したいと思います、ありがとうございました。
補足
お暑い中ご返答ありがとうございます。 前回私が補足で書いた、最後の事、答えていただきありがとうございます。 ※急に離されると、そのときの表面の電荷の偏りが保たれたまま分かれる。・電荷を担う電子やイオン自体の速度はのろい・・ ※離される直前の表面電荷の偏りは、材質の違い、体積あたりの表面積の差などに依存する。 私の最初の質問3と関連しますが、ということは急激に剥したからと言って、多くのマイナスの電気を持つ電子が多く移動することはないと考えてよいのでしょうか。 剥された時点での表面の電荷の偏りが保たれたまま分かれる、という理解でいいのでしょうか。 場合によっては電荷の偏りは生じていないことも考えられるのでしょうか、まれかもしれませんが。 最初の私の質問ですが、 ラップを引きはがす時に静電気が生じる仕組みですが、 1、これは剥される方から、剥す方のラップにマイナスの電気が移動するからでしょうか これは、マイナスの電気を帯びた電子が移動する、と言う理解でよろしいのでしょうか。 2、移動するのがマイナスの電気かプラスの電気かというのは剥される方の材質によるのでしょうか(ラップの場合はどちらも同じ材質ですが) これはどうなのでしょうか、移動するのはプラスの電気を帯びた電子の場合もありうる、それは材質による、という考え方はどうなのでしょうか。 リンクを拝見いたしました、ここまでされているのを高度と言わずなんと表現すればよろしいのでしょうか、市井の研究者かそれとも教壇に立たれている方とお見受けいたしました。文化系の内容ではもちろん、理科系の内容ならなおさら本まで出版されるとは普通そこまでできません。 今回書かせていただいた内容は、おそらくこれまで書いていただいた内容に含まれているのでしょうが、やはり私の中では難しいので、今回改めて、前回の3つの質問の内容とその理解が合っているのかどうか書かせていただきました。歯がゆいと思われるかもしれませんが、もし拝見されれば幸いです。 急に酷暑になっています、お体の方ご自愛ください。