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幹細胞の臨床試験の論文には矛盾が多く、意味がない
- 幹細胞の臨床試験に関連する論文の無作為調査が行われ、矛盾が多く見つかりました。調査では、数の合計が間違っていたり、患者の性別や生存状況についての情報が矛盾していたりしました。さらに、矛盾の数と効果サイズの関係も明らかになりました。精錬された試験では効果がなく、幹細胞の実験には意味がないと結論されました。
- 幹細胞は最初は標的臓器へと分化し、損傷した組織を置換すると考えられていましたが、この考えは否定されました。現在では、多能性幹細胞は周囲の組織の修復を促す役割を果たすと考えられています。炎症や酸素を含む小さな血管の成長を引き起こす分子を放出することが重要な修復プロセスとされています。
- BMJの研究結果からは、なぜ関係する臨床ジャーナルが矛盾に気づかなかったのかという疑問が生じます。矛盾が明白であったはずのエラーが見逃された理由は何でしょうか?たとえば、n個の臨床イベントを説明するという表が、n+2個のイベントに言及している場合、それほど見落としにくいものなのでしょうか?
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> effect size の意味がまったく持ってわかりませんでした。 統計用語なのですが、調べたいことについての母集団でどれだけ効果があったのかという量です。無効果ならゼロ、効果があるほど大きな数になります。 >それと男や女、生きてるか亡くなっているかなど error such asについて列挙しているのですが、直接はindividual patients reported variouslyになっており、その内容としてmale and female, dead and aliveがあるということです。 >ジャーナル出版においてそこまで馬鹿な話はあろうことかと疑ったので猶更訳が自信が持てません。 信じがたいことですが、そのような馬鹿な話が起こっているようです。だからこそ「裸の王様」とまで極言しているのではないかと思います。 >(2)Initially, researchers suggested that these cells became specialized to the target organ and replaced damaged tissue, but this idea has since been rejected. Many clinicians now think that the cells instead act to heal the surrounding tissue, releasing molecules that cause inflammation and the growth of oxygen-bearing small blood vessels, processes important to repair. >当初、研究者らはこれらの細胞(幹細胞)が標的臓器へと分化し、そして損傷した組織に置換されることを示唆していたが、この概念は当時から棄却されてきた。 多くの臨床医が今日、これらの多能性幹細胞は周辺組織を治癒するための代わりの作用として、炎症と酸素を含んだ微小な欠陥を成長させることを引き起こす分子を放出し、それこそが修復に重要なプロセスであると考えている。 「当初、研究者らはこれらの細胞が目的とする臓器に特化したものとなり、損傷した臓器と置き換わったと述べていた、しかし、その見方はそれ(=論文が不正なものと判明したこと)以降、拒絶された。現在では多くの臨床医は別の見方として、その細胞が放出する分子が炎症を起こして、それを鎮めるために大事な酸素を運ぶ毛細血管を増やし、周囲の組織に治療効果を発揮したと考えている。」 >since been rejected.の訳はあってますか。 この位置にくるsinceは「そのとき以降」という意味なのですが、「そのとき」は前後関係から、論文の間違いが判明したときを指すのではないかと思います。「当時」が論文の間違いの判明時期と意図しているなら、訳は合っています。 >(3)The findings of the BMJ study raise another worrying question: why did the clinical journals concerned fail to notice the discrepancies, given that many of the errors seem, in hindsight at least, to be startlingly visible? If a table claims to describe n clinical events, for example, but in its columns refers to n + 2 events, is that really so hard to catch? >BMJ研究の知見は別の問題を提起した。驚くべき現象だったように見える結果に対し少なくとも後付の解釈をしたものにおけるものについてエラーであると思える沢山の考慮に対しこれらの矛盾を臨床ジャーナルを出している機関そのものがなぜ留意しなかったのだろうか?たとえば、n 臨床イベントというものを述べることを要求されるテーブルなのにここで n のことでなくなぜ n+2の事象について語るのだろうか?そんなにもその解釈は難しいことなのか? 「BMJ(ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル)誌掲載の研究で判明したことにより、別の憂うべき疑問点も浮かび上がってきた。たとえ後知恵とはいえ、間違いの多くが驚くほどはっきり目に見えて分かりそうなのに、なぜ関わった医学誌が食い違いに気が付くことができなかったのか? 例えば、もし表がn個の臨床例について述べたとしているのに、(その表の)縦の列がn+2個の事例になっていたら、(間違いに気づくのは)そんなに難しいことなのだろうか?」 >ここのパラグラフはカンマ続きでお手上げでした。 挿入らしいと思ったら、思い切っていったん無視してしまうのも一つの手です。そのようにして、さらに「:」以降を日本語的に並べ替えると以下のようになっています。 given that many of the errors seem to be startlingly visible(条件節) why did S[the clinical journals concerned] V[fail] to notice the discrepancies? (concernedはjournalsを修飾している) If a table claims to describe n clinical events, but (it=the table) refers to n + 2 events in its columns, (butが代名詞でa tableを指すと考えても可) is that really so hard to catch? >意味が分かるようでわかりません。 後知恵かもしれないが、あるいは後知恵であっても、n個のデータを扱うといっている表にn+2個のデータがあれば、一読しておかしいと思えるはず。医学誌は査読したうえで論文を掲載するはずなのに、そんな簡単な間違いにも気が付かないのか。だとしたら、査読は機能しているのか、掲載された他の論文の信頼性もどうなるのか。といった懸念でしょう。
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>(1)The authors searched for discrepancies that might undermine the results and found plenty — errors such as numbers not adding up, or individual patients reported variously as male and female, dead and alive. In fact, the researchers found a linear relationship between the number of discrepancies and the claimed effect size. The small number of trials that they identified as unflawed showed an effect size of zero. In other words, the scientists declare this stem-cell emperor to have no clothes. >著者らは結果を害する可能性がある論文の矛盾を調べ、そしてその大規模な数を探し出した。 その中にはたとえば合計数が間違っていたり、報告された実験で男性だったり女性だったり、もうなくなっていたり、はたまた生きていたりとする情報があいまいだった。実際に研究者らは矛盾の数と要求された効果サイズ間の統計的関係を見つけたのだ。 ごく一部の精錬された治験が示した事実はその実験の効果はゼロだということだった。言い換えれば科学者は幹細胞は裸の王様であることを公表しているのだ。 いいと思います。私なりの訳例も添えてみます。 「著書らは研究結果が疑わしくなるような(実際と論文の記述の)食い違いを探してみて、さまざまな数量が合計されていない間違い、性別の間違い、生死の間違いといった、数多くの間違いを発見した。実際、(論文での)食い違いの数と(論文で)主張されている効果量(effect size)の間には、直線的な比例関係があった。著者らが欠陥なしと判断できた少数の治験例では、効果量はゼロを示していたのである。言い換えれば、科学者らは幹細胞の王様は裸だと宣言したのである。」 論文に間違いがあるほど、論文で述べている効果が高いとなれば、非常に疑わしい状況ですね。 とりあえず、(1)についてだけ投稿します。残りは質問が閉じられていなかったら、回答致したく存じます。
お礼
いつもありがとうございます。
- sknuuu
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>>面白いのはbritish medical journalで発表されたロンドンでのある幹細胞の臨床実験に関連するレポートの無作為調査をしたところどれもこれもめちゃめちゃな矛盾だらけのものばかりで精査に精査を重ねた結果、首尾一貫してどこにだしても清廉潔白な論文はつまるところその幹細胞実験は意味がないよと結言されたものだけだった。と書いてありました。 んー、ここの解釈は違うんじゃないでしょうか "~のものばかり"とか、"意味がないよと結言されたものだけだった"というのはどこにも書いてないような・・・ 中盤あたりで出てくるとおり The multitude of discrepancies may not necessarily invalidate the conclusions of an individual trial — the authors point out that all too often the clinical data are not available, leaving them unable to check whether the discrepancies are real errors or just the result of sloppy reporting. とは書いてますが、これは間違いの多い試験結果は"多い"けど、ほんとの間違いなのか、ずさんな報告なのかが"わからない"と言っています 特に、"The multitude of discrepancies may not necessarily invalidate the conclusions of an individual trial"のところ 矛盾点の多さ(数)は必ずしも各々の試験結果を無効にするものではない、と書いてます >>(1)The authors searched for discrepancies that might undermine the results and found plenty — errors such as numbers not adding up, or individual patients reported variously as male and female, dead and alive. In fact, the researchers found a linear relationship between the number of discrepancies and the claimed effect size. The small number of trials that they identified as unflawed showed an effect size of zero. In other words, the scientists declare this stem-cell emperor to have no clothes. 全部は訳しませんが、ここで言っているのは「矛盾点と効果度合とには直接的な関係が見つかった」「欠陥がないと思われた少数の試験は(実は)効果がないものだとわかった」→stem-cell therapiesは「裸の王様(いい訳ですね)」= 効果があるという事実はない = 効果がないという事実は無視(ignore)されていた = 誰もそういう事実を"見ようとしなかった" >>ここで effect size の意味がまったく持ってわかりませんでした。 効果の”サイズ(大きさ)”とそのままでいいです = 効果の程度とか度合 >>それと男や女、生きてるか亡くなっているかなどは意味合いから適当に応えてしまったのですが正しい訳はどういう矛盾となるのでしょうか。 たぶん、第一パラに書いてある”phase III trials”に移行する流れとなっているが、「もともとの数字はフタを開けてみるといいかげんなものだった」ということをわかりやすく説明したものだと思います(実際、そのとおりいいかげんだったのだろうと思いますが) 要は、"phase III trials"への移行を推奨するためにでっちあげた数字なのではないかと思います >>(2)Initially, researchers suggested that these cells became specialized to the target organ and replaced damaged tissue, but this idea has since been rejected. Many clinicians now think that the cells instead act to heal the surrounding tissue, releasing molecules that cause inflammation and the growth of oxygen-bearing small blood vessels, processes important to repair. >>でsince been rejected.の訳はあってますか。 「当時から」ですよね いいと思います >>(3)The findings of the BMJ study raise another worrying question: why did the clinical journals concerned fail to notice the discrepancies, given that many of the errors seem, in hindsight at least, to be startlingly visible? If a table claims to describe n clinical events, for example, but in its columns refers to n + 2 events, is that really so hard to catch? >>ここのパラグラフはカンマ続きでお手上げでした。 なぜ? このパラは慣れると簡単ですよ 「驚くほどわかりやすいエラーなのに、なぜclinical journalsは気づかなかったのか?」 「(たとえば)表がnつのclinical eventsを主張するものだとして、それがn+2のeventsとしていたらわかるんじゃないの? (it’s not really hard to catch)」= わかるでしょ! 何やってたの? http://www.nature.com/news/false-positives-1.15119
お礼
いつも質問に対してだけではなく実際にジャーナルをご覧いただきそこでの解釈の違いや大変丁寧な間違いの指摘と補足をしてくださりありがとうございます。 本日後半部分の訳を行いもう少ししたらまた質問に投稿しようとしておりましたが最後の方でちゃんと可能性がゼロだということではないと二回くらい説明を著者がしていました。 効果の度合いという数値の重みをそのまま表現しているのがeffect sizeということからも文章のニュアンスがすんなり入ってきました。 今後ともよろしくお願い申し上げます。
- stringf35
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よく勉強されているなぁと率直に尊敬します。 (1) これはあまり自信がありませんが、ある報告では男とされている人がほかの報告では女とされていたり、という意味だと思いました。 「the claimed effect size」は「主張された効果の規模」という感じです。おそらく臨床試験にかんする報告で、著者らは「このぐらいの効果があった」という主張をしていると思うのですが、effect sizeはその効果の規模をさしていると思います。効果が劇的な報告ほど矛盾点が多い、という相関関係を発見したのではないでしょうか。 (2) sinceは「それ以降の研究で」という意味あいだと思います。 「Many clinicians now think that the cells instead act to heal the surrounding tissue, releasing molecules that cause inflammation and the growth of oxygen-bearing small blood vessels, processes important to repair.」ですが 、insteadは前の文を受けて、「損傷組織を置換するのではなく」というニュアンスだと思います。「processes important to repair」は「which are processes important to repair」の省略だと思います。先行詞は「inflammation and the growth of oxygen-bearing small blood vessels」です。訳は「多くの臨床医は今日、これらの多能性幹細胞はかわりに周辺組織を治癒し、組織修復に重要なプロセスである炎症と酸素を含んだ微小血管の成長を促す物質を放出すると考えている」 (3) 「why did the clinical journals concerned fail to notice the discrepancies, given that many of the errors seem, in hindsight at least, to be startlingly visible?」 「If a table claims to describe n clinical events, for example, but in its columns refers to n + 2 events, is that really so hard to catch?」 という2つの疑問です。 1. 「in hindsight at least」「少なくともあとから考える限り」が挿入されています。 「given that many of the errors seem to be startlingly visible」は、「多くの誤りは驚くほど目につくように思えることを考えれば」といった意味あいです。「why did the clinical journals concerned fail to notice the discrepancies」ではconcerned がthe clinical journalにかかっていると考え、「関係した臨床雑誌はなぜこの矛盾に気づかなかったのか」と訳せます。 2. nというのはサンプルサイズを表すときによく使います。for exampleはif節全体を修飾しています。「If a table claims to describe n clinical events but in its columns refers to n + 2 events」が骨格で、「もしn個の臨床的事象が記載されているとされた表でn+2個の事象に言及しているとしたら」。「is that really so hard to catch?」はthatの意味合いが曖昧ですが、if節で例示しているようなサンプルサイズのずれを指していると思います。「そのズレを見つけることはそんなに難しいのだろうか?」
お礼
いつもご指導誠にありがとうございます。 また 普段からthis weekでざっくばらんに内容を頭に入れようとして n がぱっと出てきたから=あぁ。サンプルサイズだ!という研究やその道の人からすれば既知であり常識であることを僕は備えていません。 なので補足の説明でいつも私にとって大変アドバンスになる知識の補足までしてくださり本当に嬉しく存じます。 今後ともよろしくお願いいたします。
- Oubli
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(1)についてですが、effect sizeは「効果量」、claimedは「主張された」でよいでしょう。つまりある研究において、薬Aと薬Bとでは有効率に30%の違いがあったとか生存のオッズ比に0.2の差があったとかいう主張です。 前述したような矛盾の数と、主張された効果量の間には直線関係がある。 効果が大きかったと主張している論文ほど怪しさも大きかった、ということでしょう。 (2)のsinceはsince then、つまり「その後に」という意味です。 (3)why did the clinical journals concerned fail to notice the discrepancies, given that many of the errors seem, in hindsight at least, to be startlingly visible? 間違いの多くは、少なくとも後からみれば驚くほど明らかであることを考えると、関係した臨床誌はそれらの矛盾に何故気付けなかったのか(という別の厄介な疑問を提起した)
お礼
各質問に対し大変見やすくそして内容理解がサッとできる日本語訳のご教授ありがとうございます。 お陰様で(3)の意味合いがスッキリ入ってきました。 今後ともよろしくお願い申し上げます。
お礼
いつも僕の訳に対し間違いの補正そして文章の構成をひとつひとつ丁寧に教えてくださりありがとうございます。 (3)の件に関してはお陰様でこの文章での意味合いは理解するまでに至りました。本当にありがとうございます。 今後ともよろしくお願い申し上げます。