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PAC(ポリ塩化アルミニウム)を利用した汚水の中和
- PAC(ポリ塩化アルミニウム)を利用して中和することで、アルカリ性の汚水を安定したpHに調整することができます。
- 中和する際には、沈殿が期待されますが、中和しても沈殿しない場合には、再びセメント等でアルカリ性に調整した後に中和すると沈殿することがあります。
- 濁り成分は通常マイナスの電荷を帯びており、互いに反発しながら水中に分散しています。プラスの電荷を持った濁り成分は存在しません。また、アルカリ性とマイナスの電荷、酸性とプラスの電荷は必ずしも一致しないこともあります。
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かなり難しい質問ですね。 当方はPACを使用していますが、セメント業界とは一切関係がありません。 凝集できるできないは元の水質によります。 例えば凝集性は有機物が多いと悪くなり、無機物が多いと良くなる傾向があります。 その他いろいろな要因(アルカリ度など)がありますが忘れました。 粒子数は多いほど(懸濁物質が多いほど)凝集し易くなります。 凝集に最適な凝集剤の注入率があります。 凝集剤は多すぎても少なすぎても凝集ができません。 攪拌強度は適切にしないといけません。 攪拌強度が弱すぎる場合はフロックが生成できず、強すぎる場合はフロックが壊れます。 凝集範囲というものがあって、pHが凝集範囲外になると凝集できません。 ほとんどの職場で塩酸か水酸化ナトリウムかを用いてpH調整していると思います。 一般的に上澄水のpHが6~8の間に入っていれば良いかと思いますが、 元の水質によってはpHの凝集範囲がかなり狭くて 適切なpHにしないとほとんど凝集しないことがあります。 凝集の適切な注入率やpHの調整はジャーテスト(凝集試験)で 決める以外にないらしいですが、粒子数との相関関係は一応あります。 粒子数の衝突回数などから考えると相関関係は二次関数になるかと思います。 なので単純に粒子数が2倍になったからといって、注入率を2倍にすればいいわけではありません。 ジャーテストで凝集できたとしても、現場との攪拌強度の差だったり 既に池に入っている水の水質が悪かったりで凝集ができない場合があります。 攪拌強度に関しては経験で決める以外に方法はないらしいです。 浮いているものが多ければ当然凝集剤を多めに入れないといけないのですが、 PACは弱酸性なので多く入れるとpHが下がって、凝集できるpH範囲から逸脱することがあります。 では凝集できるpH範囲内なら大丈夫かと言われればそうではなくて、 攪拌強度が弱ければフロックができませんし、大量の有機物が入っていると いくら攪拌強度を上げてもフロックが生成しないときがあります。 (1) どんな凝集剤が一番よいのかは実験に拠るらしいです。 凝集沈殿にアルカリや酸は関係ありませんが、PACはpHが下がるので酸性の水を凝集する場合はアルカリ剤でpH調整しないといけません。 (2) これについては元の水質が変わるから以外は分かりませんし、それ以外に言いようがありません。 (3) 重力沈降しない粒子はコロイド粒子と呼び凝集させないと沈殿しません。 このコロイド粒子はマイナスを帯びていて浮いています。 アルカリや酸は関係ありません。 プラスの電荷の濁りについては知りません。 ほとんど分からないで占めてしまって悪いとは思いますが、 多分この手の質問は業界の経験が長い人でないと分からないと思います。 ましてや凝集に関しては元の水質に拠るところが大きいです。その水質は職場ごとに違います。 もしかすると、セメント系の協会が凝集試験のデータを持っているかも知れませんので、 ここで質問するよりはそのような協会に問い合わせてみるほうが良いかと思います。
お礼
遅くなりまして、すみません。 丁寧なご回答ありがとうございます。 知識の少ない私でも、凝集について、 理解することができ、 大変助かりました。 自分はまだまだ勉強不足なので、 もう少し勉強して、しっかり考えてから、 セメント系の協会等に質問をしてみようかと思います。