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音楽の表現技法の違いを知りたいです
バロックの音楽を聞くと形式美に感動するのですが、違った言い方をすると無機質な印象を抱きます。ロマン派の音楽を聞くと自分の感性が大きく揺らぐのを感じます。 音楽の表現技法について学べる、オススメの書物を教えて頂きたいです。時代に沿って、作曲家達は何をどう表現するか、表現するための術を身につけてきたか。それにより何故、音楽を聞いて感性が揺らぐものと、揺らがないものがあるか。私の好みの問題だと言われればなんとも言い返せないのですが。 上手く説明出来ていないと思うのですが....所詮自己満足の為なんですが、答えを導きだしたくて....宜しくお願いします。
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- wy1
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>>”バロックの音楽を聞くと形式美に感動するのですが、違った言い方をすると無機質な印象を抱きます。ロマン派の音楽を聞くと自分の感性が大きく揺らぐのを感じます。” << 私はバロック音楽に大いに感動しております。”無機質”なんて思ったことは一回もありません。 J.S. バッハよりG. Ph. テレマンなどの方が好きです。ロマン派とはベートーヴェン以降のことを言っておられるのですか? 私は書物によって音楽形式の変化とかを知りたいとは思っていませんので、一般的な西洋音楽の音楽史の入門書を読まれることをお勧めします。ヤマハなどの店を覗かれると良いものが見つけられると思います。 あなたの質問への答えには全くなっていないのですが、一寸引っ掛る点がありましたので。
- Tann3
- ベストアンサー率51% (708/1381)
音楽の表現技法というか、音楽のありかたや形態自体が、それを要求し受け入れる社会のありようと密接に関係していると思います。 単純化すると、バロック音楽に時代には、音楽を作らせ観賞したのは王侯貴族でした。こういった特権階級の独占物で、作曲家や演奏家は王侯貴族おかかえの召使でした。作曲や演奏技術は、世襲で親から子に、あるいは弟子入りして徒弟制度で伝授・継承されました。 モーツァルトの晩年、ベートーヴェンの駆け出しのころ、1789年にフランス革命が起こります。この頃から、社会の中心は市民階級に移って行きます。19世紀(1800年代)は市民とロマン派の時代です。作曲家や演奏家も、独立自営の職業人として「売れるもの」「流行るもの」を作り、演奏するようになります。演奏面では、「悪魔のヴァイオリン」と言われたパガニーニや、超絶技巧ピアニストのリストなどがいます。 ただ、ここでいう「市民階級」とは、裕福な市民、いわゆる「中産階級」(ブルジョア)です。 それが20世紀になると、音楽文化を担い手は「中産階級」(ブルジョア)から庶民(プロレタリア)にまで広がります。アメリカでかつて奴隷だった黒人がジャズを始めたのも20世紀初頭です。音楽は、高尚な「芸術」であるよりも、娯楽、楽しみの要素が強くなって行きます。音楽も大衆受けを狙うようになります。 No.1の回答者が指摘されているドビュッシーは1862年生まれで、「牧神の午後への前奏曲」を作曲したのが1894年ですから、だいたいこの社会の動きにリンクしています。 エジソンの「レコード」の発明(1877年)や、ラジオ放送の開始も関係します。 音楽を受け入れる人の階層が変われば、嗜好や趣味も変わり、レコードやラジオといった大衆メディアが発達すれば、ヒットすれば莫大なお金が入る社会になり、そういう音楽を作曲・演奏するようになります。 こういった社会の変化が、音楽の内容や演奏方法(演奏技法も含む)に大きく影響しているのだと思います。 こういった社会と「音楽史」を大づかみに概観したものとして、下記のような本がありますので、読んでみてはいかがでしょうか。とても平易に書かれた本ですが、本質をつかんでいるように思います。 短評にあるように「18世紀後半から20世紀前半にいたる西洋音楽史は、芸術音楽と娯楽音楽の分裂のプロセスであった」とのスタンスで書かれています。 岡田 暁生 (著)「西洋音楽史―「クラシック」の黄昏」(中公新書)\819 http://www.amazon.co.jp/%E8%A5%BF%E6%B4%8B%E9%9F%B3%E6%A5%BD%E5%8F%B2%E2%80%95%E3%80%8C%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%AF%E3%80%8D%E3%81%AE%E9%BB%84%E6%98%8F-%E4%B8%AD%E5%85%AC%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E5%B2%A1%E7%94%B0-%E6%9A%81%E7%94%9F/dp/4121018168/ref=sr_1_2?s=books&ie=UTF8&qid=1392818084&sr=1-2&keywords=%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%AF%E9%9F%B3%E6%A5%BD%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2
- gldfish
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ロマン派以前の音楽理論や表現について知りたいのであれば、近現代以降の西洋音楽を知ることが不可欠だと思います。それで見えてくるものがたくさんあります。 日本から一歩出て海外を知らないことには、「本当の日本の姿(いい点・悪い点)」が見えてこないのと同じです。クラシック音楽が西洋音楽の礎を築いたのは確かですが、様々な世界やタイプの音楽で溢れている現代となっては「音楽の一角」でしかありませんので。 まずは、ドビュッシーが西洋音楽において何を成し遂げたのかを知ることです(wikipediaなんかではその辺の情報は不足していると思います)。20世紀以降の音楽の大きな流れ、映画音楽、ジャズ、ブラック、ロック・・といった流れの源流の1つが、ドビュッシーに見えるでしょう。 なぜ西洋音楽の歴史は「牧神以前、以後」等と分けられるのか。ロマン派以前の時代の西洋音楽がいかにも「クラシック」でアカデミックに聞こえるのは、近現代以降の音楽と一体何が違うのか。そもそも「クラシック音楽」とは広い音楽の世界の中でどういう立ち居地なのか・・・も見えてくると思います。 >感性が揺らぐものと、揺らがないもの これは、囲まれて育った音楽の影響が、要因としてとても大きいと思います。 おそらく若い時代にアイドル等のJPOPばかり聴いていた者は、成長して別の様々な音楽に触れたとしても「結局あの頃のJPOPだよね。飽きない」と言いますし、モーツァルトばかり聴いて育った人もこれと全く同じことを言うでしょう。 欧米で大ヒットする音楽は現地では確実に「キャッチー」と見なされている訳ですが、その曲が1つ海を越えて日本に来た途端「どう楽しめばいいのかよくわからない」「難しい」といった扱いになるのが殆ど(おそらく9割以上)です。逆のことも言えて、日本で「大人気」とされる音楽をあちらに持っていったとしても、(「単純でわかり易い音楽だね」くらいは認識されると思いますが)全く興味を持たれないのが現実。これは何も歌い手の人種の壁ではないのです。「音楽に、どんなものを求めるか」の、センスの違いそのもの。 まぁこういったことは音楽に限らず、全ての文化(センス)に言えることなんですけどね。