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マグニチュードM5.7の地震があった三重県沖の遠州灘の地震について
- 2013年11月19日に起きたマグニチュードM5.7の地震についての詳細を紹介します。
- この地震では、震源付近やその近隣地震観測点ではほとんど揺れを感じず、離れた関東や東北の地域で揺れが主に観測されました。
- 通常、震源に近い地域ほど揺れが大きくなり、遠くなるほど揺れが小さくなるとされていますが、この地震では逆の状況が起きました。
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この地震で注目すべき点は、震源の深さが350キロと大変に深いことです。通常陸地部分の地殻は厚く、海部分は薄くなっていますが、350キロということは地殻内の地震ではなく、上部マントル内での地震と考えられます。通常の震源からの距離と震度が逆比例していく地震では、震源の深さは表面からせいぜい100キロ以内でしょう。 地殻はちょうど卵でいう殻の厚さに相当し、その下のマントルはゆっくりと対流して上の地殻を動かしている、プレートテクトニクスの理論です。 そのマントル内の地震ということで、珍しい形と思いますが、マグニチュードが5.3と比較的地震の規模は大きいので、表面まで振動が伝わってきたと考えられます。その際にマントルと地殻の境界面で地震波が屈折を起こしてこのような現象になったのではないでしょうか。 マントル、つまり流動体と、地殻という個体の中では地震波の伝播速度が異なり、ちょうど光がプリズムで屈折するように曲がって表面へ伝わってきたのでしょう。ただ震源が深く、伝わっても表面では震度1から2しか観測されていません。また、海綿状の震度は測定されていないので、全体の地震波の伝播状況はつかめませんが、おおよそそのような現象で、真上に地震波が伝わらず、あるいは微小で観測されなかったものと推測します。 いずれにしても地球内部は複雑な構造で、このような震動波の伝わり方で内部を推測するしかないのですが、とりわけ日本列島は地質学的には大変に珍しいエリアで、二つの大陸プレートに二つの海側プレートがもぐりこむという特異な場所で、火山、地震の多発地帯です。今回の地震のメカニズムも詳しく解析されるまで、暫くの時間が必要かと思われます。
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- kv2007
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すみません。異常震域が現れた深発地震のリストで、発生月を間違っていました。 以下が正しい日付です。 4月21日12:22 鳥島近海 M6.4 深さ447km 7月28日20:35 鳥島近海 M5.4 深さ476km 8月5日 00:56 オホーツク海南部 M5.7 深さ408km 8月13日01:25 三重県南東沖 M4.6 深さ367km 9月2日11:51 日本海北部 M5.8 深さ484km 9月4日09:18 鳥島近海 M6.8 深さ445km です。
お礼
訂正のご報告ありがとうございました。
- kv2007
- ベストアンサー率71% (89/125)
no.6の回答者の方の説明のとおりです。 沈み込んだ海洋プレートの深いところで起きる深発地震は、その上にはより熱くて柔らかいマントルがあり地震波が減衰してしまうのに対し、古くて冷たく固い海洋プレートに沿って地震波が減衰せずよく伝わるために起きる現象です。 このような深発地震で有感異常震域が現れる地震は年に数~10回程度発生します。 2013年だと 4月21日12:22 鳥島近海 M6.4 深さ447km 6月28日20:35 鳥島近海 M5.4 深さ476km 7月5日 00:56 オホーツク海南部 M5.7 深さ408km 7月13日01:25 三重県南東沖 M4.6 深さ367km 8月2日11:51 日本海北部 M5.8 深さ484km 8月4日09:18 鳥島近海 M6.8 深さ445km などが有感になった深発地震で、いずれも太平洋岸がより震度が大きい異常震域が出ています。 震度は波源から観測点に至る地下構造によって変わってきます。もちろん浅いところの構造でも変わります。ただ11月19日の地震の場合は、沈み込みというもっと深くて、大きな構造の違いによるものと考えるとよいと思います。
お礼
海洋プレートの深いところで起きる深発地震は、その上に熱くて柔らかいマントルがある為、地震波が減衰されるんですね。 古くて冷たく固い海洋プレートはそれに沿って地震波が減衰せずよく伝わるのですね。
- kabo-cha
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いろんな回答が集まっていますが、震源域の広がりとか、地表の地形はほぼ関係ありません。 ご質問の件は「深発地震」と「異常震域」で説明できます。 ウィキペディア 深発地震 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B7%B1%E7%99%BA%E5%9C%B0%E9%9C%87 ウィキペディア 異常震域 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%95%B0%E5%B8%B8%E9%9C%87%E5%9F%9F たとえば以下のサイトを参照してください。 気象庁 http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/faq/faq27.html#28 このような地震は実は結構起きています。たとえばこれ。 http://www.jishin.go.jp/main/chousa/12jan/p18.htm というよりも、深発地震(深さ数百キロメートルで起きる地震)は必ず異常震域になります。
お礼
深発地震(深さ数百キロメートルで起きる地震)は必ず異常震域になるんですね。
- suiton
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震源の深い地震ではよくあることです。 震源350kmということは、直線距離にしたら三重県も東北も大差ありません。揺れが伝わりやすいところが揺れただけで、大きな不思議はありませんよ。
お礼
震源の深い地震にみられる現象なんですね。
- Kon1701
- ベストアンサー率24% (1445/5856)
"震源に近い所の方が、多く揺れて、震源から離れれば、徐々に揺れの大きさは減ってゆくというのが普通" まず、これが大きな勘違いです。地震のエネルギーは震源の1点から放出されるわけではありません。震源域と呼ばれる広い範囲からエネルギーが放出されます。震源は最初に揺れが始まった点にすぎません。地震の原因が断層が動くことによる場合、断層の生じた広い面からエネルギーが放出されます。震源はその中で一番最初に動いた点ですから、揺れの大きな地域から遠いこともあります。東北の大震災では断層は東北沖から茨城県近くまで伸びています。このため、千葉や東京の震度が高くなっています。より震源に近い東北の日本海側は東京や千葉より揺れが小さくなっています。 震源はすぐのわかるので速報で出ますが、多くの場合震源域は公開されません。このために誤解も生じやすいです。 更に、地震は波のために反射したり曲がったりするので揺れが偏ったり一点に集中したりすることもあります。今回は震源が深いので震源と揺れがずれる可能性もあると思います。
お礼
震源が深い時は震源と揺れがずれる場合があるわけですね。
- trajaa
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地球が泥団子のように内部が一様な構造であれば、質問者の疑問も頷けるが 実際には地球は、地殻やマントル、核など密度も剛性も異なる複数の層で構成されている 物質によって地震波振動の伝わる早さも変わる、組成の異なる物質の境目では地震波の屈折という現象も起きる そう言った現象によって地震波は強められたり弱められたりすることになる だから水面に石を投げ込んで出来る波紋のように単純な結果にはならない
お礼
地殻やマントル、核など密度も剛性も異なる複数の層で構成されている為、物質によって地震波振動の伝わりも変化するわけですね。
- 植松 一三(@jf2kgu)
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良く有る事ですよ(^-^) 例えば、阪神大震災でも、神戸は震度7でしたが、≪これはしょうがない≫ 大阪で震度5だったと思いますが京都では震度6を観測しています これは地形や地質、断層の関係で、離れたところの方が強くなるのです 特に震源が深いと広範囲に震度は低いですが、広範囲にわたり、揺れます 確か北海道の太平洋側の震源で、日本海側が強く出た地震も有りました この例では、たまたま震源近くの地質が良く、揺れを感じなかったのでしょう
お礼
御回答ありがとうございます。
お礼
震源の深さが350キロと大変に深いことがこうした揺れと大きく関係しているようですね。 350キロは地殻内ではなく、上部マントル内での地震になるんですね。