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ラプラス変換の公式の導入方法の解説
ラプラス変換の応用に関する図書は、何冊も見つかったのですが、そもそもラプラス変換の式がどのような過程で導入されたのか、高校程度の数学の知識でわかり易く丁寧に導入方法を解説した書籍を探しています。 フーリエ変換に関しては、竹内淳先生の書かれた”高校数学でわかるフーリエ変換”と言う良書が見つけられました。 ラプラス変換に関しても、同様なレベルの書籍を探していますが、まだ見つられていません。 ご紹介、頂けないでしょうか?
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- ur2c
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必要なのはラプラス変換自体でしょうか、それとも演算子法でしょうか? 応用で必要なのは大概は演算子法で、ラプラス変換自体ではありません。演算子法の基礎付けにラプラス変換を使うのですけど、より簡単で強力な方法もあります。私はそれを大学2年で教わり(たしか工学系の教養科目でした)、安心して演算子法が使える程度までは骨格が理解できました。 Mikusinski の演算子法というのが、それです。日本語訳があります。 その中に出て来る Titchmarsh の定理 http://en.wikipedia.org/wiki/Titchmarsh_convolution_theorem というのが鍵ですけど、授業ではその証明には入らず「ここだけは信用してください。信用できなければ自分で証明を読むように。質問は受け付けます」と言われました。もし必要なら 演算子法 ― 一つの超函数論 (UP応用数学選書 5) 吉田 耕作 1982 に簡潔な証明があります。この本は英語版もあります。
- ereserve67
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ラプラス変換はフーリエ変換の兄弟のようなものです.導入過程は通常次のようになされます. 関数f(t)のフーリエ変換 F(ω)=∫_{-∞}^∞f(t)e^{-iωt}dt を考えるとき,ふつうはf(t)->0(t->±∞)となるような関数f(t)を対象としています.もっと厳密な数学的な条件としては, (★)∫_{-∞}^∞|f(t)|dt<∞ となることです.しかし,電気信号などを表す場合はそうでない場合が多々あります.例えば次のような場合です. f(t)=0(t<0) f(t)=sin(t)(t≧0) この関数のフーリエ変換を考えることは不可能ではありませんが,超関数などすこし高度な話題になります.そこで,このような関数でも何らかの変換を考え,フーリエ変換のように線形方程式を一般的にとく方法はないか.上記のような関数f(t)は★を満たさなくても,正の数σに対して f(t)e^{-σt} ならば★を満たす場合があります.そのフーリエ変換は F(σ,ω)=∫_{-∞}^∞e^{-σt}e^{-iωt}f(t)dt=∫_{-∞}^∞e^{-(σ+iω)t}f(t)dt となります.σが正であればこれは収束する場合が多いのです.そこでこれを複素変数s=σ+iωの複素関数F(s)ととらえ,f(t)のラプラス変換とするわけです. F(s)=∫_{-∞}^∞e^{-st}f(t)dt フーリエ変換と同様ラプラス変換は線形微分方程式を解くことが得意です.とくに,線形常微分方程式の初期値問題を解くのに適しています.物理学より電気工学で用いられることが多いのは,工学とは対象となる系の観察や理解だけでなく,一歩進んで系の設計やコントロールを行うからです.制御理論では,複素変数の複素関数であるラプラス変換は数学の複素関数理論を使って大活躍をするのです. 歴史的には,ヘビサイドという電気工学者が電気回路の問題を簡単に解く方法(演算子法)を考えだしました.しかし,数学的に厳密なものではなかったので,これを数学者が数学的な裏付けをラプラス変換を使って行ったのです. 理論的にはフーリエ変換と兄弟のようなものなので,フーリエ変換の教科書には後の方に紹介してあることが多いです.物理系なら紹介程度で終わることが多いのですが,工学系ではフーリエ変換を導入として,ラプラス変換をメインに述べている教科書が主流です.フーリエ変換の感じがつかめたなら,大学の教科書でも斜め読みできるのではないでしょうか.そのような本として, 原島博・堀洋一共著 工学基礎 ラプラス変換とz変換 (数理工学社,2004) があります.ブルーバックスにもありそうですが私はよく知りません.
お礼
回答ありがとうございます。 せっかく回答して頂いたのに、申し訳ないのですが、私の数学力が十分でないため、私にはよく理解できていません。 紹介いただいた本を読んで、勉強してみます。
お礼
回答ありがとうございます。 ラプラス変換自体は、実際に、微分方程式モデルをラプラス変換したり、逆ラプラス変換したり、使っています。 私が知りたいのは、ラプラスさんがどのような思考過程を経て、ラプラス変換を完成させたのか、なぜ時間軸上の微分方程式をラプラス変換することで、ラプラス軸上では四則演算として扱えるのかと言ったことです。 ヘビサイドや,数学者が、ラプラス変換の完成に貢献したのだとしたら、なぜヘビサイドは、そのようなことを思いつくことができたのか、 どういう過程で、数学者はヘビサイドの考え方を数学的に立証していったのかを、憶測でもよいので知り、その数学的根拠を理解したいのです。 今まで読んだ、ラプラス変換に関する本は、常微分方程式の解法として応用することは詳しく述べられているのですが、上述のような、私の知りたいことを、数学の苦手な人にも、一歩一歩丁寧に解説してくれる本見つかっていません。 繰り返しになりますが、フーリエ変換に関しては、竹内淳先生の書かれた”高校数学でわかるフーリエ変換”と言う良書が見つけられました。 ラプラス変換に関しても、同様なレベルの書籍を探していますが、まだ見つられていません。 ご紹介、頂けないでしょうか? ちなみに、ご紹介いただいた下記の本は、AMAZONに注文しましたので、入手次第勉強しようと考えています。 原島博・堀洋一共著 工学基礎 ラプラス変換とz変換