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ラプラス変換 z変換 安定性
今、こんな順番↓で工業数学の勉強を進めています。 (1)回路応答(微分方程式での解法) (2)ラプラス変換 (3)z変換 (4)フーリエ このなかで、「ラプラス変換でのs平面の範囲」と「アナログシステムの安定性でのs平面の範囲」が理解できないでいます。 ↓の2つの考えでのσの範囲のところです。 (1)ラプラス変換では積分結果を収束させるため、収束因子exp(-st)を定義。すなわち、s=σ+jω>0 ⇔ σ>0。要するに、ラプラス変換で定義されているs平面(s=σ+jω)はσ>0。 (2)アナログシステムの安定性では、σの範囲が、-∞<σ<+∞。 σの範囲がラプラス変換以降に拡張されているようにみえるのですが、どう理解すればよいのでしょうか? --- ラプラス変換ではσ>0(過渡応答が発散するシステムのみ変換可)なのに、フーリエ変換などでの周波数応答では過渡応答は無視(σ=0)して解析する、といっているようで理解できない・・・ フーリエ変換の拡張がラプラス変換なら、なぜラプラス変換ではσ>0?? --- よろしくお願いします。
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- Tacosan
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「ラプラス変換をする」ときには s の実部に制限がある (> 0 とは限らないんだけど: 例えば e^(-at) → 1/(s+a) の変換だと s > -a だから) んだけど, 「ラプラス変換をしたあと」では「s の実部を制限する必要がない」こともある (1/(s+a) は s平面全域で定義できる). だから, 「ラプラス変換をしたあとの世界」では s に制限を付けることなく, s平面全体で考えてるんじゃないかなぁ? 一種の「解析接続」?
- info22
- ベストアンサー率55% (2225/4034)
ラプラス変換 L(f(t)=∫[0→∞] f(t)e^(-st)dt において、積分変数tの積分区間は0≦t<∞ですから この区間で|f(t)|<∞ です。 積分したとに残る e^(-st)の項を考えると s=σ+jω とおくと |e^-(σt+jω)|=|e^(-σt)|が t→∞で収束しないとラプラス変換の積分が収束しません。 σ>0とすれば |e^(-σt)|→0 (t→∞) で収束します。 σ=0としても |e^(-σt)|→0 (t→∞) で収束します。 ところがσ<0とすると |e^(-σt)|→∞ (t→∞) に発散してラプラス変換が存在しなくなります(定義できない)。 発散する場合は|f(t)|<0が満たされない場合、つまり、 f(t)→±∞となる様なケースで、過渡現象では扱えないという事です。 実際の電子回路や制御系では、損失や電源電圧などの制限があったり、機械の可動範囲や場合によっては破壊するなどの制約があって、現実には、f(t)<∞としかなりえません。つまりσ<0となるわけです。 逆にいえば、f(t)=±∞となる現象は、それに至る前に、システムの破壊や電源の制限や損失が多くなって、現実的には扱えないという事です。 σ<0は損失がマイナスの状態で現実的にはありえません。損失がマイナスなのを外部から電源エネルギーを補って増幅器を使えば可能ですが、増幅も無限大振幅まで増幅する為には、増幅器の電源エネルギーも無限大でないといけません。現実にはそのような電源と無限大の振幅まで増幅できる増幅器は存在しません。 というわけで、ラプラス変換の収束条件からσ<0は除外しているわけです。
補足
ご回答どうもありがとうございました。 質問内容が不足していたため補足します。 以下、私の理解では・・・ 制御工学でシステムの安定性が、伝達関数H(s)の極で解説されています。 極:伝達関数が∞のゲインをもつ点。 極の実部(ラプラス領域でのσ)で安定性が判断できます。 σ<0 :安定 (t→∞でf(t)が収束) σ>0 :不安定(t→∞でf(t)が発散) σ=0 :発振 (虚部の絶対値で周波数が決まる=定常応答解析) ご回答ではラプラス変換について解説して頂いたと思っています。(間違っていたらすみません。) ラプラス変換だけの説明では、(厳密ではないにしろ)数学的な説明に不整合を感じません。 また、伝達関数H(s)の極の実部が安定性にかかわっていることの説明(伝達関数を逆ラプラス変換して、インパルス応答の収束条件、発散条件を調べることが、σの符号に帰着する)でも、理解できます。 しかし、ラプラス変換でのσの説明と安定性判別でのσの説明をリンクさせることができないでいます。 理解が不十分なため、質問が曖昧になってしまっている点があるかと思いますが、よろしくお願いいします。
お礼
ご回答どうもありがとうございます。 自分でももう少し考えてみようと思います。