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ナンノ石灰岩と付加体について
ナンノプランクトンによる堆積物は4500m以深では溶けてしまう。中央海嶺付近で枕状溶岩の上に降り積もったナンノプランクトンは、海洋プレートが移動とともに深度を増していくと溶けてしまい、枕状溶岩の上にはチャートが堆積する。そしてさらに海溝に近づいてくると陸源性の泥岩、そして砂泥互層がその上に乗ってくる。 では、現在、日本近海の太平洋プレート上の堆積物をボーリングすると、ナンノ石灰岩は見つからないのでしょうか。また、付加体に含まれるナンノ石灰岩は、その当時は4500m以深にならなかったという理解で良いでしょうか。
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回答おくれました。 >堆積時に4500以浅で、その後、チャート層に覆われチャート層の下層で石灰岩となり、4500mより深くなっても石灰岩は残るのでしょうか。 その通りです。 炭酸塩が水深によって溶けるというのはあくまで海洋底の表層での話にすぎないことで、堆積物が1mも積もれば、海水から遮断されるので、水深5000m以上であろうと炭酸塩は溶けずに残ります。 ましてや上面をチャートで覆われ、自身も固結して地層になったような石灰岩の場合は、海水と接することがないので、現在の水深にかかわらず溶けることはありません。 プレートテクトニクスなどにより海底を何千キロも旅してきた付加体などに多いですね。
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- mstk2
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炭酸塩補償深度(CCD)ってやつですね。 仰せのとおり、4500mより深ければナンノ石灰岩はなく、かわりに珪藻による珪質岩が占めているというのが CCD の概念です。実際に太平洋の水深地図と石灰岩/珪質岩の分布図を見比べてみても、はっきりとした相関関係が見てとれます。 だから日本近海の太平洋プレート上の堆積物をボーリングすると、水深4500m以深の地域なら、ナンノ石灰岩はないはずです。ただしあくまで海洋底の最上部近くならという過程であって、コアトップから何メートルも下ですと、その部分の堆積時には深度4500m以浅だったかもしれないので、ナンノ石灰岩があっておかしくありません。
お礼
ありがとうございます。補足の質問にもお答えいただけると幸いです。
補足
>コアトップから何メートルも下ですと、その部分の堆積時には深度4500m以浅だったかもしれないので、ナンノ石灰岩があっておかしくありません。 実はここが一番聞きたかったことでありまして、堆積時に4500以浅で、その後、チャート層に覆われチャート層の下層で石灰岩となり、4500mより深くなっても石灰岩は残るのでしょうか。チャート層の下にある物が溶けちゃうなんて変な話ですが、そんなことは起きないのですよね。もしよろしければ再度返信ください。
お礼
ありがとうございました。すっきりしました。