M^tはMの転置行列とする
G={M|(M^t)CM=C}
{A,B}⊂Gとすると
A^tCA=C
B^tCB=C
(AB)^tCAB=B^tA^tCAB=B^tCB=C
AB∈G
E=単位行列とすると
E^tCE=Cだから
E∈G
CまたはC-C^tが正則
|C|≠0または|C-C^t|≠0のとき
M∈Gならば
M^tCM=C
C^t=M^tC^tM
C-C^t=M^tCM-M^tC^tM=M^t(C-C^t)M
|M^tCM|=|M|^2|C|=|C|
|M^t(C-C^t)M|=|M|^2|C-C^t|=|C-C^t|
(|M|^2-1)|C|=0
(|M|^2-1)|C-C^t|=0
|C|≠0または|C-C^t|≠0だから
|M|^2=1
|M|≠0だから
M^{-1}が存在して
C=M^tCM
M^{-1}^tCM^{-1}
=M^{-1}^tM^tCMM^{-1}
=(MM^{-1})^tC
=C
M^{-1}∈G
Gは群となる
∴
Gが群になるためのCが満たすべき十分条件は
|C|≠0または|C-C^t|≠0
となる
Cが正則でない実対称行列で
|C|=0でC=C^tのとき
L^tCL=A
となる直交行列Lと
対角行列Aが存在する
|A|=a(1,1)*a(2,2)*…*a(n,n)=0
だから
a(k,k)=0となる1≦k≦nが存在する
b(k,k)=0で
j≠kのとき
b(j,j)=1
i≠jのとき
b(i,j)=0
B=(b(i,j))
を単位行列のk行k列成分を0としたものとする
M=LBL^tとすると
M^tCM=C
だから
M∈G
だけれども
|M|=|LBL^t|=0
だから
Mの逆行列M^{-1}は存在しないから
Gは群でない。
∴
Gが群になるためのCが満たすべき必要条件は
|C|≠0またはCが実対称でない
となる
n=2のとき
|C|=0
|C-C^t|=0
C-C^t=
( 0,b)
(-b,0)
とすると
|C-C^t|=b^2=0
b=0
C=C^t
だから
2次の実正方行列に限れば
C≠C^t←→|C-C^t|≠0
となって
Gが群になるためのCが満たすべき必要十分条件は
|C|≠0または|C-C^t|≠0
Cは正則又は非対称
となる
n=3のとき
C-C^t=
(0,a,b)
(-a,0,c)
(-b,-c,0)
とすると
C≠C^t
であっても
|C-C^t|=0
だから
|C|=0
|C-C^t|=0
C≠C^t
のとき不明
|C|=0
Cのk行k列が対称となる1≦k≦nがあるとき
B=(b(i,j))
を単位行列のk行k列成分を0としたものとすると
B^t(C-C^t)B=C-C^t
|B|=0
だから実行列に限れば
M^tCM=C
|M|=0
となるMがありそう
Gが群でなさそう
実行列に限れば
|C|≠0または(Cのすべてのk行k列が非対称)
がGが群になるための必要?条件になりそう
お礼
一つ一つ検討して見るたびに、なるほどと思いました。 大変丁寧に教えて頂き、有り難うございました。