前回書きかけた、p[n] を n の式で書いてしまう方法についても、
もう少しだけ書いておきます。
No.1 さんの漸化式を借りて、q[n] = 1 - P[n] で置換すると、
q[n] = q[n-1] - q[n-x-1] (1-y)(y^x) となって定数項が消えます。
この形の漸化式の一般解は…
漸化式の q[n] を λ^x に置き換えて作った λ についての方程式
λ^(x+1) = λ^x - (1-y)(y^x) (特性方程式と言います) の解を
λ = a0, a1, a2, …, ax と置いて、重根が無ければ、
q[n] = c0(a0)^n + c1(a1)^n + c2(a2)^n + … + cx(ax)^n
と書ける定数 c0, c1, c2, …, cx が存在する
…というものです。
定数 c0, c1, c2, …, cx の値は、
初期条件 P[0] = P[1] = P[2] = … = P[x-1] = 0, P[x] = y^x
から求まります。
こう書くと、P[n] が n の式でアッサリ書けそうに見えるのですが、
実は、ちょっと問題があります。
特性方程式を解くとき、x+1 ≧ 5 だと、正確な解は求まらないのです。
「ガロア理論」というのがあって、5 次以上の高次方程式には
解の公式が存在しないことが知られています。
公式は無くとも、5 次以上でも解ける方程式はあるのですが、
今回の方程式は、λ を x と y の代数式では表せないものに当たります。
x と y の具体的な値を与えて、a0, a1, a2, …, ax の近似値を求め、
c0, c1, c2, …, cx も近似値を出して、P[n] の近似式を得る
ことしかできません。
また、a0, a1, a2, …, ax の内、実数解は、x+1 が奇数のとき 1 個、
偶数のとき 2 個しかなく、残りは虚数解(共役複素解)であることも、
話を面倒にしています。
お礼
どうもありがとうございます。理解できました。