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多重範囲電流計についての疑問
- 多重範囲電流計の仕組みについて説明してください。
- 電流計の直列抵抗や分流器の抵抗について教えてください。
- 合成内部抵抗の計算方法について教えてください。
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まずは、「多重範囲電流計」とは何かを理解しましょう。 ここに、0~1mAの電流を測れる電流計があるとします。この電流計を使って、10mA,100mA、1Aの電流を測りたいときに、どうすればよいでしょうか。 「0~1mAの電流を測れる電流計」に直接10mAの電流を流すと壊れます。 このため、抵抗器を組合せて、(A)「全体に10mA流れるときに、電流計には1mA流れる」、(B)「全体に100mA流れるときに、電流計には1mA流れる」、(C)「全体に1A流れるときに、電流計には1mA流れる」ようにすればよいのです。 (A)では「電流計に10%、バイパス抵抗器に90%」の電流が流れるようにします。 (B)では「電流計に1%、バイパス抵抗器に99%」の電流が流れるようにします。 (C)では「電流計に0.1%、バイパス抵抗器に99.9%」の電流が流れるようにします。 電流計の回路の抵抗値をRCとしたとき(電流計可動コイルの抵抗もRCに含める)、(A)の場合のバイパス回路の抵抗値RBP(A)は RBP(A) = RC/9 とすればよいわけです。 同様に、(B)の場合、バイパス回路の抵抗値RBP(B)は RBP(B) = RC/99 (C)の場合、バイパス回路の抵抗値RBP(C)は RBP(C) = RC/999 とすればよいわけです。 電流や電圧、抵抗値などをレンジスイッチを切り替えて測定する「テスター」「マルチメーター」と呼ばれる測定器は、こんな内部構造をしているわけです。昔の「テスター」だと、扇形の針が振れるアナログメータ1つで、電圧・電流・抵抗のいろいろなレンジに切り替えて測定できますよね? (最近はデジタル表示の「マルチメーター」の方が主流ですが)それは、内部で抵抗器を切り替えて、同じメーター(電流で針が振れる電流計)でいろいろな範囲を測定できるようにしているということです。 ここまでのところは理解できますよね? これを、与えられた回路にあてはめてみましょう。 端子1のときには、「電流計の回路」の抵抗(問題文だとこれがRd1)は、R6に(R2+R3+R4+R5)が直列に接続されたものになりますよね。そして、「バイパス回路」(問題文だとこれがRs1)はR1だけです。 同様に、端子2のときには、「バイパス回路」(Rs2)が(R1+R2)になって、「電流計の回路」の抵抗(Rd2)はR6に(R3+R4+R5)が直列に接続されたものになります。 またまた同様に、 ・端子3のときには、「バイパス回路」(Rs3)が(R1+R2+R3)、「電流計の回路」の抵抗(Rd3)は、R6に(R4+R5)が直列に接続されたものになります。 ・端子4のときには、「バイパス回路」(Rs4)が(R1+R2+R3+R4)、「電流計の回路」の抵抗(Rd4)は、R6にR5が直列に接続されたものになります。 ・端子5のときには、「バイパス回路」(Rs5)が(R1+R2+R3+R4+R5)、「電流計の回路」の抵抗(Rd5)は、R6そのものになります。 以上で、問(1)(2)の答は出てしまいましたね。 質問者さんの書かれている Rtj(j=1~5) は、回路が直列・並列で接続されている全ての抵抗を考えに入れていませんね。電流は、どの端子につないでも、全ての抵抗を通ります(電流計から見て直列か並列かの違いだけです)。最初から並列抵抗の合成値を計算しようとすると複雑になるので、まずは電流計と直列につながる抵抗と(RC、問題文ではRd)、並列につながる抵抗(RBP、問題文ではRs)を整理する方がよいと思います。 また、問(3)は問題文が間違っていませんか? おそらく「 Ij/ij (j=1~5) をR1~R6を用いて表せ」ではないかと思います。要するに、電流計を流れる電流(ij)の何倍の全体電流(Ij)を測定できるかを求める問題です。文字のうち、「I、i」は電流(大文字が回路全体、小文字が電流計)、「j」は端子1~5を表すサフィックス(添え字)です。このあたりから混乱していませんか? 問題文が正しく把握できなければ、解きようがありませんよね、 問(3)が上記の「 Ij/ij (j=1~5)」であれば、並列抵抗の分流の問題ですから、(1)(2)が分かっていれば、回路全体の並列抵抗の合成抵抗値を計算すればよいわけです。(これと電流計直列に接続された抵抗値の比をとればよい) 答を書いてしまえば、最終的には I/i = (Rd + Rs)/Rs ということです。(個別ケースで並列抵抗を一生懸命計算するよりも、一般ケースでこの式を求め、後でRd、Rsに各ケースの抵抗値を代入する方が簡単) 並列・直列の複雑なケースは、直列要素と並列要素に整理して単純化した図にして考えることが早道です。
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- sou_tarou
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参考に (1)直列抵抗Rdj(j=1~5)をR2~R6を用いて表せ 直列抵抗なので、例えば+、1を使用したとすると 電流計と直列になっているのは R2-R6までが直列になります。 Rdj= Σ(k=j+1→6)Rk 選択した端子より1つ大きなところからR6までの和になると思います。 (2)分流器の抵抗Rsj(j=1~5)をR1~R5を用いて表せ 分流器の抵抗は+、1を使用すると電流計と並列な抵抗はR1になるので Rsj=Σ(k=1→j) R1から選択した端子までの抵抗が分流器として働くことになります。 (3)Ijj(j=1~5)をR1~R6を用いて表せ 分流器の公式は http://www.geocities.jp/spwks280/bairituki.html m=(r+R)/R m:倍率 r:電流計の抵抗 R:分流器の抵抗 Ij=ij×m Ij=ij((r+R)/R) =ij(r/R+1) ここのrに直列抵抗 Rに分流器の抵抗を代入してください。 自信ありませんがこのような感じでは 端子間に抵抗が接続されたままであるので、選択する端子によって、電流計と直列になる抵抗と並列になる抵抗が順次変わっていきます。 >この図で、上記と同じく+端子と端子1~5を接続した時の合成内部抵抗をそれぞれRti(i=1~5)とした場合、 例えばRT1とすると電流計に直列なのはR2-R6までの和 R2_6とします。 これと並列になるのがR1になるので、 二つの抵抗なので 積/和 を使って (R2_6*R1)/(R2_6+R1)になると思います。
お礼
ご回答ありがとうございました。 なるほどと思いながら読ませていただきました。
お礼
ご回答ありがとうございました。 おっしゃるとおり、(3)はiを使います。書き忘れてました。 とても参考になりました。