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金星の日面通過について
金星の日面通過を解説しているサイトを見ると、 天頂を上にしている場合と、北を上にしている場合で金星が通る道筋が違います。 天頂を上にしている場合は曲線を描き、北を上にしている場合は直線的です。 今年実際に日本から見られた日面通過は、人間の目にはどちらのように見えたのでしょうか?
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厳密には黄道の傾きが入るので以下の説明は少し正しくないですが、分かりやすくするため、とご容赦下さい。 東から太陽が昇ってきたときに、太陽を見ているとします。太陽にとって(太陽から見て)北はどっちですか? われわれから向かって、太陽の左、ですよね(北は東の左側) 太陽が昇っていって、真南に来たとします。そのとき、北はどっちですか? われわれから太陽へ向かって見て、(頭上を通り越して後ろ、だから)上ですよね?? ですから、太陽が東から西へと動くにつれて、太陽の北は左から上、さらに右へと回転するのです(見かけ上の動き)。 赤道儀で星を撮ると(日周運動をキャンセルするので)固定して写るけど、経緯台で星をガイド撮影すると視野が時計回りに回転する、と聞いたことがありませんか? 前者が北を上にしている場合、後者が天頂を上にしている場合、に相当します。 んで、金星が動いていく運動は(地球の公転もわずかに上乗せされますが)当然、金星の公転のみです。太陽の自転は「太陽表面の模様の位置」が動くだけであって、金星は模様ではなく上に映った影『のようなもの(実際は違う[上空に浮いている])』ですから、関係ないですよね。
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- mide
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「天頂を上にしている場合」は,特に太陽が天頂に近いとき「上」の方向が速く変わり,視線の「上」の方向もそれにつれて変わります。この場合,地球のどこで観測するかによって金星の通る道筋の曲がり具合が大きく違うことになりますが,それはあまり見た目にそぐわないと思います。 私は金星の日面通過を2回見たことがありますが,道筋が曲線的とは思いませんでした。目で見るときは黒点が位置のガイドになるので,地球上の「上」より天の「北」を一定にした見かけに近いと思います。
お礼
ありがとうございました。
- tiltilmitil
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「北を上に」というのは、おそらく赤道儀と呼ばれる架台を使って望遠鏡の回転軸の一つを地球の自転軸と平行にし、地球の自転を相殺するように動かして撮った物でしょう。一度目標を捉えれば軸一つの制御で追えるので天体観測でよく使われますが、構造が複雑になり、大型にしにくいという欠点もあります。 「天頂を上に」は地面に平行な回転軸と垂直な回転軸を持つ、普通の三脚等で使われる物を使ったのでしょう。望遠鏡の架台としては経緯台と呼ばれます。同じ天体を長時間追うには二つの軸を操作する必要がありますが、簡単な構造であることと、それ故に大きな物なら頑丈にできることから安価な望遠鏡や大型望遠鏡で使われます。 さて、「人間の目には」ということだと上記二つのどちらに近い観測をしたかということになります。おそらくは普通に地面にまっすぐ立ち、身体を太陽に向けて見上げるようにしたと思います。これは水平軸と垂直軸ですから後者ということになり、曲線的に動いたと考えられます。 なお「金星が曲線的に動いた」のではなく、「全体が回転しながら動いた」ので曲線的に見えただけです。太陽だとただの円盤なのでわかりにくいですが、星座をみると地上付近と最高点付近では天頂に対する角度が違うのがわかりやすいでしょう。
お礼
丁寧なご説明ありがとうございました。 とても参考になりました。
- nananotanu
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天頂を上にすると、太陽の動きに従って太陽が回転する事になりますので、太陽面上を金星が「真っ直ぐ」横切っても、結果として金星がカーブしたように見えます。
補足
ありがとうございます。 太陽の動きによるものですか? 地球の自転による見かけ上の太陽の動きでしょうか? すいません。 もともと知識が乏しく申し訳ないのですが、そもそも金星が太陽を横切る「動き」というのは、 金星の公転の動きですか? そえとも、地球の自転による、金星の見かけ上の動きでしょうか?
お礼
詳しいご説明ありがとうございました。 助かりました。