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結晶樹脂の冷結晶化
結晶樹脂をDSCで測定していて 昇温していくとある温度で結晶化が起こり、冷結晶化のピークとして観測されますが アニーリングを繰り返し行うと冷結晶化のピークが消失するということをある文献でみました。 これはどのようなことがおこっていると考えればいいのでしょうか? ニートレジンにも確認できなかったのですがある核剤の入ったコンパウンドでも 確認できなかったのでよくわからなくなってしまいました。
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DSC測定時の昇温範囲とその樹脂の融点の関係やガラス転移温度といったこと、更にはアニーリングの温度といったことも開示が無いと正確な答えは得られません。 例えばに成りますが、結晶性樹脂が急冷等されて完全に結晶化していない状態でサンプルがあるとして、これをガラス転移温度以上でアニーリングすれば、徐々に結晶化が進みます。 繰返しアニールすることで結晶化度が飽和し、それ以上結晶化が進まなくなると、DSCでも結晶化ピークは得られなくなります。 また、核剤の影響は、本来は、融解状態からの結晶化時、すなわち、降温時結晶化温度(一般的に、Tc')が、高くなり結晶化が促進されることですが、 昇温時結晶化は促進されないと考えると、ニートレジンと核剤入り樹脂の挙動は説明できます。
お礼
回答ありがとうございます。 それ以上結晶化しないところまで結晶化が進んでいるということで納得しました。 冷結晶化のピークが確認できるものとできないものがあったので ロジックが聞きたかったです。
補足
昇温範囲は25℃~200℃です。ガラス転移点は57℃、融点は170℃です。